2005年04月03日

ポセイドンアドベンチャー

70年代に盛んになったジャンルに
「パニック映画」がある。
「エアポート」シリーズとか
「タワーリングインフェルノ」とか。
つまり大勢いるところでドカーーンで
ワーっとなってキャーになる映画群。
あんだけ騒がれた「タイタニック」
どちらかといえば純愛映画として
描かれてしまったのを見ても
正に90年代とは対照的な時代であったといえる。

その「パニック映画」を連作いや乱作した
迷プロデューサー、「アーレン・ウィン」製作の
「ポセイドンアドベンチャー」

地震による超大型三角波で転覆した旧型豪華客船。
フィールドアスレチックのような上下逆になった船内で
最も薄い装甲のスクリュー室
(本来ならば最下層)を目指し
生き残った客が変わり者の熱血牧師に
率いられ脱出を試みる・・
という誠にシンプルなストーリー。

この熱血牧師スコットを演じるのが、若かりし頃の
名優「ジーン・ハックマン」
過激すぎて上層部から煙たがられており
発展途上国へ布教の旅に流された最中に遭難。
彼は物語の冒頭で船客に熱く説教する。
「真冬に暖を神に祈っても
 ひざに血がにじむだけだ。
 暖が欲しければ放火でもなんでもしろ!」


(以下、大いにネタバレ)
牧師に付いて行く決死隊メンバーは
・風紀取締り刑事と元娼婦の「刑事夫婦」
 刑事役はエアーウルフの名バイプレイヤー
 「アーネスト・ボーグナイン」
・生意気な船オタクなガキと姉貴の「姉弟」
・善良な夫婦、同じく善良な中年独身男性
・ドサ周りの女性歌手、ウェイター

途中、ぼろぼろと脱落してゆくのは
お約束といえよう。

最後の最後になって
噴出している高温スチームが防水壁にあたっており
どうしても進めない場所に出くわす。
スチームを止めるにはバルブを閉じればいいのだが
そのバルブは空中にあり、下は煮えたぎる海水。
ここで牧師は我が身を犠牲にして
バルブに飛びつきながら閉めるという挙にでる。
そこで腹の底から叫ぶのだ。

「まだ試練を!」
「我々は貴方(神)に頼らず自力でここまで来た!」
「助けは請わなかった。邪魔をするな」
「もう構わないでくれ。まだいけにえを取るのか」
「何人殺す気だ」


神の意思に最後まで懸命に立ち向かった牧師が
スチームという神の業火に焼かれていく・・
役割を終え、すべてを受け入れた彼は
さんざんいがみ合ったロゴ刑事に後を託し、
静かに煮えたぎる海水の中へあっさりと落ちていくのだ。

最後、ロゴ刑事は叫ぶ。
「牧師の言うとおりだった!
 あの野郎め!!
 (ビューリフォーサノバビッチ!!)」

主人公が死んじゃう映画は意外に無いので
子供のとき、これを見たPONは唸ったものだった。

エイリアン4等、追い詰められ型ムービーの元祖だが 
エイリアンの代わりに迫ってくるのは海水。
変な余韻を一切残さず
スパッと終わるのも70年代らしい。
「祈る暇があったら体を動かせ」
とスコット牧師から学んだかも(笑)

劇中歌「モーニングアフター」は
映画音楽として有名。ちなみに音楽は
SW、ジョーズ、スーパーマン等でおなじみ
あの「ジョン・ウィリアムス」。
ちなみに重要そうながら結局瞬殺な船長役は
まじめな頃の「裸の銃をもつ男」
別に彼がギャグで船を沈めたワケではありませんので。

牧師20050329_2242_0000.jpg
バルブにぶら下がる牧師
(TV画面より)

1972年 アメリカ映画
ビデオ鑑賞



豆知識
posted by PON at 00:35| ☁| Comment(2) | TrackBack(5) | 映画(ハ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする