2005年05月05日

お気に漫画Vol.5 アグネス仮面

「20数年前、
 プロレス界は今ほど
 ビジネスライクではありませんでした。
 レスラーもお客も
 今よりずっといい加減で
 テキトーで
 大雑把で大らかで、
 そして誰もが真剣でした。
のモノローグで始まるこの漫画。
物語は昭和51年から始まります。
それは昭和という時代そのもの。

プロレスラーとして海外へ武者修行に出かけた
主人公、山本仁吾。
(それもレスラーとしてあまりに見込みがなかったから
 体のいい厄介払いとして)
5年後にそれなりのレスラーとして凱旋帰国のはずが、
プロレス界からはすっかり忘れさられており
しかも上がるべきマット「大和プロレス」
ライバル団体に
潰されて壊滅状態という、
すべてそこからスタートします。

大恩人である先代社長
「ジャイアント安藤」未亡人の命令を受け
ライバル団体を潰すために刺客として
出向いた主人公を待っていたものは、

まったく人の話を聞かない
元カリスマレスラー
、現社長のワナでした。
この社長こそ「帝日プロレス」
マーベラス虎嶋

モデルはもう彼しかありえません。

社長室に呼ばれると
虎嶋のその場の思いつき
毎回とんでもないことを
やらされます。
最初から最後まで
マーベラスに振り回されっぱなし。
その振り回され加減が
ゆるーくて
結果オーライで
ときどき真剣でいい。
まじめな汗臭い格闘漫画だと
勝手に思っていたけど
全然違ってた。
案外、本当にプロレス界なんて
そんなものかもしれない。

マーベラスに丸め込まれた主人公は
メキシコから来た恐ろしげなマスクマン。
刺客なのになぜかベビーフェイスで
道場破り対策本部係長(笑)で埼玉出身

本人いわく
「俺の残りの選手人生罰ゲームかぁぁ??」
という状況で以後活躍することになってしまいます。

リングの鬼人(奇人)
マーベラス最高!
プロレス界の長嶋茂雄!
実物もあんななんだろうな。天才って。
恩人の未亡人もマーベラス並みのボケ。
っていうかみーんなどこか
ボケまくり、勘違いの嵐。

正直、絵柄がくどい上
「アグネス仮面」って名前。
それにプロレスものだし。
PONも最初になんで手に取ったのか
今でもまったくわかりません(笑)
けれども、かつてのPONみたいに
食わず嫌いはソンします。
「稲中」や「アフロ田中」の「ゆるーさ」が
好きな人にはお勧め。
暑苦しい、格闘漫画と思いきや
かなり笑えるギャグの中に
プロレスといういかがわしさ、
バエタリティが描かれ、興味の無い人でも
かなり楽しめます。

そうだよ。人生なんてプロレス同様。
はったりかました後、帳尻合わせればいいんだよ。


戦っているシーンは
あんまりいらないけど。
プロレス最強神話ここにあり。

作者:ヒラマツミノル
ビックコミックスピリッツ
1〜5巻 505円+税

アグネス.jpg


posted by PON at 15:41| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がない ブログに表示されております。