何の先入観もなく見た。
原作はエンターブレイン(旧アスキー)系になじみのある人なら
ご存知「羽生生純(はにゅにゅうじゅん)」氏。
PONはファミ通をときどき立ち読みする程度なので
偉そうなことは何もいえないが、なんかキタナイ線の漫画で
面白いとも詰まらんともいえぬ不思議な作風を誇っていた。
PONも見たり見なかったりだったが、
今はもう連載終了したのかな?
<あらすぢ>
自称「漫画芸術家」の蒼木門・あおきもん(松田龍平)は、
石で漫画を書く男。貧乏人で童貞だがプライドだけは一人前。
ある日、バイト先で出会ったOLの
証恋乃・あかしこいの(酒井若菜)と
いい雰囲気になるが、彼女はオタクのコスプレイヤーだった。
(ありえねーー。)
門は恋乃との間で唯一、一致している「漫画」という言葉を頼りに
「やりたい」一心で恋乃に擦り寄るが、彼女の棲んでいる
ドトウのおたく世界に衝撃を受ける。
凝り固まった門の世界は変わるのか??
不思議なテイストをもつ自称芸術家:門に「松田龍平」
オタク全開の女:恋乃に「酒井若菜」
そのほか「松尾スズキ」「小島聖」「大竹まこと」
「忌野清志郎」他
チョイ役なのに
「内田春菊」「安野モヨコ」「庵野秀明」
「片桐はいり」「大竹しのぶ」「しりあがり寿」etc・・
「改めて惚れる人が出てきそう・・」
「酒井若菜」がいい演技を見せてくれた。
とってもかわいいことを再発見。
残念なのは、あと少しボディ系のサービスが欲しかった。
その辺りは「サトエリ」と「小島聖」を
見習っていただきたい。
「甘えん坊で素直なひねくれ者」
「松田龍平」の演技はまあ普通。映画が進むうちに
あのような演技も、キャラの「個性」に見えてくるから不思議。
それよりも、彼の顔をデザインした造形神の実に偉大なこと。
全体は「松田優作」氏なのに二重の目は母親似。
父松田優作+母「松田美由紀」=「松田龍平」
の計算式は揺るぎようがない。
神はアイコラ好きですか??
(ちなみに松田美由紀=熊谷真美の姉貴)
劇中でヒロインがハマっているという設定のアニメ
「ギバレンガー」は「庵野」氏が
この映画のためにわざわざ作ったモノ。
また、彼がOKしてるんだから、GAINAXも当然
全面協力で、綾波がコスプレだろうとイメクラだろうと
全然オッケーなのはスゴイ。
週間SPA!の「松尾スズキ」氏
連載コーナーをたまーに読んでいたので
この「恋の門」撮影中の話を漠然とは知っていた。
また、庵野監督夫婦の映画出演の顛末は
奥さんの「安野モヨコ」氏の旦那観察日記漫画
「監督不行届」
に詳しい。
お笑い劇団が演じるようなサブカル演劇+漫画を
ミックスして映画にしてしまった感じ。
多分、従来の映画評論家には理解できない作品だ。
とは言え、PONも何が理解できたかいうと正直、疑問。
「細かいネタ」=「オタク界」を
知っている人ほど楽しめる反面、
知らない人間は半分しか楽しめない。
面白かったが、二度見たいとは思わない。
「あら捜し」や「元ネタ」を見つけ出して
細かく笑う映画であり、全体としては何を
言おうとしているのかというと
実はあまり主張がない映画。
ヒロインの両親(彼らも20年来のコスプレイヤー)が
扮する「キッチ・キッチン」と
「ユウキ=アフロ=コスモ」を
PONが即座に指摘してしまったときには
相方にはさすがに妙な顔を
されました。
細かいネタが判る人には
もう一回位見ても新たな発見があって楽しめる。
恋の門
2004年作品
DVD 角川
続きを読む