「「なべっこ遠足」ってあるだろう?あれさあ・・」
「なべっこ遠足」とやらについての思い出を
なにやら一生懸命話している。
別の友人がさえぎった。
「ちょっと待て。あのさあ・・「なべっこ遠足」てナニ?」
「ナニって、学校行事で鍋とか材料とかかついでいって
半日つぶして河原とかで鍋すんだよ。」
「・・さっきからお前、その「なべっこ遠足」ってやつ
皆が知っているものだと思って話していないか?」
「ええっ?「なべっこ遠足」って全国区じゃないの?」
「学校で鍋なんか抱えないだろ普通?なあ」
和歌山、大田区、神奈川、の各出身者とも激しく同意。
本人は全国区だと信じていたものが
ローカルであったことに
非常に衝撃を受けたらしい。
後日、その話を自分の妹にしたところ、
「お兄ちゃんさ、「・・っこ」ってついているあたりで
その言葉は「秋田県限定」だと思わない?」
と妹に更に冷徹な追込みを喰らったそうな。
神奈川では「野外給食」と
身もフタも無い呼称だった。
超ミニ遠足みたいなもので
給食のおばさんから
「カレーパン」とか「固形」の
メニューとパックジュース入りの
袋を渡されて出撃する。
行き先は近所の公園とか
桜の名所とか。
それでも午前中一杯、授業がつぶれて
普段だったら学校に居なければいけない
時間帯に堂々と外の空気を
吸いにいくことができるイベント。
頻度は半年に一回くらいでしたが
子供なりに楽しみでした。