2006年12月07日

「そして、またひとり・・・」幸森軍也

「角川ホラー文庫」(KHB)シリーズ
は続きます。恐怖の連鎖は続くのです。
ほほほのほ。

「そして、またひとり・・・」幸森軍也

<あらすぢ>
 百瀬貴彦、百瀬の妻・朋美、薬袋和久、
八木沢延明の4人は大学時代同じサークルに
属していた。卒業後10年ぶりの再会を機に
家族連れでキャンプへ出かけることになるが、
なれない地理での検問による迂回や、
天候悪化のための事故など、アクシデントが相次ぎ、
ついには水遊びをしていた八木沢の息子・貴史が
川に流され命を落としてしまう。楽しいはずの
キャンプが霧のなかで悲劇にかわっていく―。

・・なんなのか???
結局作者は何が言いたいのか?
書きっぱなしこそが恐怖なのか?
確かに「読者」置いてきぼりは
恐怖と言えるかもしれない。

リングシリーズのような
最終的にすべての真相が
理詰めで明らかになる
ホラーというのも、それはそれで
行き過ぎだとは思うが

まったく理由が最後まで
明らかにされないホラーというのは
果たしてどうだろう?
それはミステリー小説界において
「実は主人公が犯人」というぐらい
結構「タブー」なのではあるまいか??

それが認められるならば
「ホラー事象」っぽいエピソードを
単に並べて語るだけで
結局主人公たちが遭遇した出来事は
なんだったんでしょうね〜?
という小説でいっぱいになるでしょう。

作者には反省を求めたい。
文体は比較的読みやすかったけど
その「ホラー」をなめている作者の姿勢が
大いに減点。「下の上」

実はこの文庫は2部構成になっていて
表題の「そして、またひとり・・・」の他に
美人大学生をストーキングする
男の物語「闇の下」がある。

本編「そして、またひとり・・・」
に出てきた登場人物の
惨劇に巻き込まれる前の大学生活が
描かれているようでしたので
本編のアンサー小説なのかな?と
勝手に期待していたのですが

結局、なんの因果関係も
無かった
ようです・・。
(改めてよく読んでみたら
 微妙に名前が違うし?)

うんもー。なんなの?この小説。



それから、コレは関係ないけど
ホラーに限らず、小説に出てくる
人物名ってリアリティが無いよね。
百瀬・薬袋(なみい)八木沢だよ。
なるべく読者に同姓同名が居ないように
わざと避けてんのかな。

そだ。
ホラー小説で
登場人物名が買った本によって
ランダムに変わっていたら
結構面白いかも。

その中の一冊には
自分の名前が使われていたりしたら。

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posted by PON at 21:00| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(ホラー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする