遊園地の「絶叫マシーン」の
開発競争が一息、代わりに自然の重力に
身を任せる、いわゆる「フリーフォール」系が
台頭してきたことがあった。
流行は「バンジージャンプ」。
東京は「よみうりランド」にある(多分今でも)
「バンジージャンプ」に
チャレンジすべく、仲間たちと
行ったことがある。
若かったんだな。
仲間たちは皆、様々な言い方で
要するに「危ないことにわざわざ
チャレンジすることは間抜けのヤルコト」
とかいった趣旨の理屈を重ねまくり
本当にチャレンジすることになったのは
PON一人だった。
高さは22mくらい。
なんだ、たかが22mじゃんよ?
海外の観光では本物の谷間へバンジーする
ところがあるとか。
しかもその高さは100m以上!
そんなのに比べたら
なんかチャチいよ、22mって。数字的にさ
なんて生意気にも思っていたんですよ。
バンジー塔の入り口で見上げるまでは!
・・やめときゃよかった。
仲間ドモはニヤニヤとPONを見ています。
仲「飛ばないの?」
P「行くさ。」
チャレンジ料はここの施設だけで2500円。
(金額は適当。これくらいだった気がする)
無事にこなせば「ジャンプ証明書」がもらえる。
事務所で誓約書
(なんかあっても好きでやったことだから
ここを訴えたりしないとか・・)だの
保険加入手続きなど
10分ほどの事務処理をさせられた後、
いざ階段へ。
灰色の階段はそれこそ
「死刑台」へ続く道に思え
「金を払ってまでして、なんでこんな
思いをする必要があるのだ?」と
仲間たちが吐いていたセリフを
繰り返す自分がいたり。登りきるまで
まあ心の中はニギヤカなこと。
ここの施設は係員が、
客が落っこちるまで
責任を持って面倒見てくれるが
その掛け声には参った。
係「いいですかぁ?」
P「ふぁ〜い」
係「さん・に〜・いちっバンジー!!」
その間抜けな掛け声は何とかならんか?
そんな事を気にする余裕が
この時点ではまだあったことが
自分でも驚き。がしかし
とにかく、足が動かない!
大丈夫だよ。遊戯施設だよ。
安全装置が完備しているよ。
みんなも見ているよ。
早く飛ばないと次の人に迷惑がかかるよ。
自分の理性が手を変え品を変え
様々な思考で自分の本能部分を
なだめすかしても
足がまったく動かず
その先に行かないのだ。
まさに足が「棒」
「命令を拒否します」
足がそう言ってる!
おい、我が足よ。君はそんなに
俺の命令を聞かない存在だったっけ?
肉体と精神が完全に分離した瞬間。
人間(動物)ってよく出来ている。
もう少し機械的に思考回路を
あっさりと切り分けられる頭があれば
この世には更に飛び降り自殺者が
増えていることだろう。
肉体の安全装置が
めったなことは出来ないようにギリギリのところで
コントロールしているわけか・・ふーーん。
そんな解析はいいから早いとこ
「飛ばねば」ならないのに
PONは未だに離床位置。
TVで時々罰ゲームとか言って
お笑い芸人が10m位の飛び込み台から
飛び込むまでの経緯を笑うバラエティーが
あるが、笑えないってマジで。
以下、次号。
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