薄いです。
<あらすぢ>
怪奇現象研究家の小林雅文が失踪した。
彼はある村に伝わる、相手を呪い殺す儀式を
追っていた。その呪いは現代にも
息づいているという。本書は残された
彼の取材ノートを元に書き起こした
真実の恐怖の物語である。
いやあまあ、これまた「べた」な題名だなと
本書を手にして思いました。
本編はなんかビデオだか
映画化したらしい。
(というか、角川お得意の
メディアミックス戦略の一環でしょう)
この本はあくまで
盛り立てる「小道具」に過ぎない。
日本の「ブレア・ウィッチ・なんたら」路線に
仕立て上げたかったみたいだな。
妙なところで「仕掛け」が凝ってます。
作中の小林氏は「杉書房」なるB級出版社と
懇意にしている「オカルト系フリーライター」
彼がこれまで送り出してきた作品
コンビニで980円とかで売っていそうな
「実録!日本の心霊スポット」とか
そういった類のDVDが
さも実在するかのように
書籍内で紹介されていたり。
いきなり実名で「アンガールズ」が
オカルトTV番組撮影に登場している。
まあ、こういうところで
たとえば「読売新聞」ではなくて
「読朝新聞」となっているように
実名を避けていたりすると
小説が妙にしらけたりするから。
フィクションとノンフィクションの境目を
ワザと「あいまい」にしておくという
高等戦術も時には必要。
それを読み解けた人間が
真に捕らえた一部の読者を
笑い飛ばせるという構図。
************************
管理人モチーベーション維持のため
クリックしていただけますと助かります!
↓ ↓ ↓
続きを読む