先日、プロジェクトXのマンガ版を
パラパラと立ち読みしていた。
沖縄名物ゴーヤ
今でこそ、本土の人もスーパーなどで
気軽に購入して「ちゃんぷるー」にしているが
そういえば、そうなったのはここ10年ほどの話だ。
突然、流通に湧いて出たという感じもする。
長いこと、例えばナタデココのように
地元ではなじみの食材だったが、
知名度が低く、全国流通に登るほどではないと
されてきて、それが沖縄観光に出かけた
人々によってオリオンビールとともに
その存在が本土に広められてきたものだと
勝手に理解してきた。
ところが・・・
ホンの10年前まで、日本本土にゴーヤを
持ち込むのはNGだったのだそう。
「ウリミバエ」という害虫がいる。
こいつの繁殖力はすさまじく、ゴキブリなんか
目じゃなかったらしい。しかも名前のとおり
「瓜実」が大好きで、その幼虫(ウジ)が
ウリ科の作物を腐らせてしまう。
ウリの持ち込みは、そのウジ虫を本土に
持ち込む危険性をはらむことになってしまうから
ウリ=ゴーヤ持ち込み禁止だったのである。
本来のウリミバエの生息していた地域には
彼らの天敵がいたため、沖縄地域のように
爆発的に増殖することはなかったそうだが
こいつの根絶がないと、ゴーヤの流通はあり得ない。
そこで実行されたのは、種なしのオスを大量に
養殖して自然界の独身のメスと結婚させること。
種なしのオスを作るには
コバルト(放射線)を卵にあてればいい。
世のオスからみれば非常に怖い戦法で
当時の農林省から出向してきた役人と
沖縄の農産課の方たちはハエを各島ごとに
絶滅させたのだ。
プロジェクトはウリミバエを絶滅させるために
あれほど忌み嫌ったウリミバエを
大量生産するところから始まった。
養殖する過程で、彼らは世界で
いちばんウリミバエに詳しい専門家に
なってしまったのは
誠に皮肉というべきか。
ハエといえど、人工的に一種族を
ある地域から絶滅させることに
異議を問う声もあったようだけども・・
それにしてもすげーな。
というわけで、現在の我々は「ゴーヤ」を
沖縄に行かなくても美味しく
いただける様になったわけです。
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ラベル:プロジェクトエックス NHK