「国立がんセンターに最新手術室
…MRI、CTなど完備」
関係者らにお披露目された国立がんセンターの
MRX手術室 国立がんセンター中央病院
(東京・築地)は、磁気共鳴画像(MRI)、
コンピューター断層撮影法(CT)など
三つの画像診断装置を駆使し、肉眼で見えにくかった
部分を画面上で見ながら、安全で高度な外科手術が
行える手術室(MRX手術室)を導入した。
日本で初めて。
こうした装置を術中に使うことで、医師個人の勘や
経験に依存していた医療技術の発展に役立つと
期待される。
(中略)
MRX手術室の開発は、厚生労働省が進める
産官共同プロジェクトの一環で、総事業費
約5億2000万円の一部が使われた。同病院では、
今秋からこの手術室で、週2、3例の割合で手術を
始めたいとしている。
(2005年8月2日 読売新聞)
↑これが、いつかの記事ですね。
↓んでこれがその2年半後の記事
「国立がんセンター手術室、
磁気で手元狂う恐れあり“引退”」
2月15日3時3分配信 読売新聞
国立がんセンター中央病院(東京)が、巨費を投じて
2005年に設置した最新鋭の手術室がほとんど使われず、
実施された手術は3年間で10件に満たないことが
分かった。
磁気共鳴画像(MRI)装置などを備え、
「手術中に体内の状態を確認できる」のが利点のはず
だったが、装置の近くではメスが磁気で引っ張られて
手元が狂う恐れがあり、代替器具が高額といった
欠陥が露呈した。使い勝手が悪い
この手術室は、検査室に格下げされる見込みだ。
この手術室は、体内を鮮明に映し出すことができる
MRIやコンピューター断層撮影法(CT)装置などを
備え、「MRX手術室」と呼ばれる。国内で初めて導入
された。通常の手術室の2・5倍の広さがあり、
厚生労働省の産官学共同プロジェクトの一環で05年夏、
同病院9階に完成した。
費用は10億円以上だが、機器メーカーなどの協力で、
国側の負担は5億円弱だった。
当初は週2、3例の手術を行うはずだった。だが、
MRI装置の近くでは、メスなど金属の器具が磁気で
引っ張られる恐れがあり、思わぬトラブルを招きかね
ない。金属の影響でMRI画像が乱れることもある。
特殊素材の器具導入を検討したが、メスがすぐ切れなく
なり、特注すると数千万円かかる。患者が横向き姿勢に
なる肺がん手術では、体がMRI装置に入らないことも
発覚した。
これまでに行われたのは、手指の腫瘍(しゅよう)を
切除する手術など。患者が多い消化器がんや肺がんなどの
手術は「MRIの必要性は高くない」(同病院医師)と、
実施されていない。MRI装置は、使わなくても磁場が
発生し、通常の手術室としての使用も難しい。
土屋了介院長は「当面は検査室として使い、将来は手術に
活用したい」と話す。だが院内からは、既に「負の遺産」
との声も上がっている。
(最終更新:2月15日3時3分)
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・・正直、有難いことに健康なんでMRX手術室やら
磁気共鳴画像(MRI)なんかどうでもいいんだけど。
プロである記者の皆さんが書く、新聞記事の違いよく解る
記事です。上がほめる時の記事、下が残念な時の記事。
どっちもあんまりヤル気の感じられない記事であることは
共通してますが、よく読み込むと微妙に差異が感じられて
おもろいです。
特に、かかった税金の取り上げ方。
<OPEN時>
>MRX手術室の開発は、厚生労働省が進める
>産官共同プロジェクトの一環で、総事業費
>約5億2000万円の一部が使われた。
<残念時>
>厚生労働省の産官学共同プロジェクトの一環で05年夏、
>同病院9階に完成した。
>費用は10億円以上だが、機器メーカーなどの協力で、
>国側の負担は5億円弱だった。
同じ、読売の記事だけど
「産官共同プロジェクト」
「産官学共同プロジェクト」
「学」が抜けてる。記者が忘れたのか
責任を分散するために「学」を入れたのか?
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ラベル:国立がんセンター