先日まで放送していたNHK連続ドラマ
「ちりとてちん」のおかげで、我が家の
(特に嫁の)流行は「若狭言葉」だったが、
ここへきて土佐弁になりそうである。
先日、嫁がTSUTAYAでレンタルしてきた
作品がコレ、直木賞作家、宮尾登美子原作、
五社英雄監督作品
「鬼龍院花子の生涯」である。
現在、ミソジストおよびミソジーナには
当時テレビCMでさんざん流れた・・今は亡き
三蔵法師夏目雅子さんが喪服をまといながら・・
「なめたら・・なめたらいかんぜよっ!!」と
タンカを切るシーンでおなじみだった映画だ。
もっとも、当時の子供にとって例え「おなじみ」で
あったとしても、お父さん「キリューイン花子」
見に行こう!なんて、子供が口走ることなどありえず、
結局、いつものヤクザ映画+お色気でしょ?ってことで
スルー、見る機会もないまま大人になったってのが
普通であるまいか。PONもそうであった。
<あらすぢ>
大正から昭和にかけての二つの時代に生きた
土佐の侠客・鬼龍院政五郎とその周辺の女たちの
ドラマチックな生き方を描く。原作は高知出身の
直木賞作家・宮尾登美子の同名小説。
まずお断りしておかねばならない。
自分も嫁も「鬼龍院花子の生涯」というからには
「なめたらいかんぜよッ」の夏目雅子さんが
当然、主人公の「鬼龍院花子」だと思っていたら
コリはびっくり。違ってた。
題名に出ている人物を「主人公」と指すならば
この映画の主人公「花子」は別のヒトが演じてた。
夏目雅子さんの演じたのは「松恵(まつえ)」
なる女性で、彼女は、子供になかなか恵まれない
「鬼の松五郎親分(演じるは仲代達矢)」の養子として
子沢山の貧乏家庭のなかからもらわれた男の子の
おまけとして、ついでにGETされてきたに過ぎない。
彼女は鬼龍院一家の栄枯盛衰を、ずっと見続ける
役回りだった。
いろいろあったけど晩年、一人になってしまった
「親分」に結局、最後まで残っていたのは、血のつながり
こそない娘、「松恵」だけだった。
それにしても、邦画常連役者連の壮絶な演技合戦は
見ものだ。また、それを見事に受け止めつつも、
存在感では一歩も引くことのない夏目雅子さん。
いやはや。話の内容よりも各役者の
負けるもんか姿勢が前面に出ていて、
そっちの方がまさに鉄火場でありました。
目だけで演技というのは本当に可能なんですねぇ。
正直なところ、東映と大映とヤクザ映画が
1970〜1980年代にかけて、邦画を
腐らせたと本気で思っていたのだが、
(悪気はないけれど、80年代邦画の大作ってーと
「緒方拳」か「仲代達矢」んでヒロインはいっつも
「吉永小百合」、舞台は吉原だったり雪国だったり
正直、こころ動かされない・・但し「高倉健」さんは
別格であります)
そろそろ、洋画のこってり感に飽き気味である
自分には、和食テイストでこういうのもありだなぁと
素直に楽しめる境地に達したようだ。
今回の最大のラッキーポイントだが、仲代達矢さんの
手が胸もみまくりで、見えねえっての・・と
ついつぶやいたら、嫁に鼻で笑われてしまった。
仲代さんの眼が凄い。
出入りのシーンの血の涙を流す般若の目とかぶる。
「人間一生二万日、どうせ死にに来た世よ・・」
と、ゴッコをしては嫁と笑っております。
彼は純粋で真っ直ぐだからこそ強い・・鬼政のことを
そう評しているところがあったけど、PONの脳裏に
まっ先に浮かんだのは
あの、「人より3倍速いまっかな人」でした。
見る分には楽しいが、そばにいたら迷惑だ。
うん、ジャイアン。
裸体を前面に出さないと、観てくれないと
制作側は思ってたんだろうな。当時から。
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