2008年08月30日

野球盤の想い出

「野球盤の想い出」

「エポック社の野球盤」・・ファミコンなる
無粋なオモチャが主流になるまえから、既に
いろんなもので遊んでいた、我ら30代男子。
クラスに数人は必ずこの「野球盤」を持っていて
真剣勝負をしたものだ。

baseball_02.jpg
これ持ってた。PONが持っていたのは
簡易版だったので、出塁すると、「手」で
ランナー人形を各塁へ差し込んだ。
(高級版は、レバーひとつでランナーが
 地面から「こんにちわ」できた)

このオモチャで有名なのは「消える魔球」
システム。ピッチャー(守備)側の操作ひとつで
ホームベース付近が落とし穴のように下に
落ちるのでパチンコ玉の子分のような野球ボールは
転がってきても、バットあたる前に地面に
潜ってしまう。

打つ方も守る方も子供だから・・
守備側は打たれたくない→全部「消える魔球」で投げる
攻撃側はどうせ打てないなら→バットを振らない
こんなこと繰り返していても面白うはずもない。

そこで消える魔球にはローカルルールがある。
一番単純なのは使用回数制限を決めることだったが
野球盤って実はかなり単純で、自分らの場合、白熱
した試合展開になる前に飽きてしまうこともしばしば。
そうならないために、気持よく遊ぶには、結局、
守備側は正面から勝負を挑み、攻撃側もバッティングに
励むことになる。つまり、消える魔球システムの
出番は自然になくなっていた・・というのがホントの
とこ。

このシステムが野球盤に組み込まれた時は
大ヒットだったようだ。背景にはやっぱ
「巨人の星ブームだろうなあ。
飛雄馬が投げた大リーグボール1号。

baseball_04.jpg
スコアボード裏にある守備側が使うコントロールレバー。
(写真は拾いもの)

順番は忘れたけれど、多分真中が投球レバー。
手前に引いてから放すと、ばねの力で投球する。
(銀玉鉄砲の発射システムに少々似ている)
右側が問題の「消える魔球」操作レバー。
ボールがホームベースに差しかかる時に
タイミングよく手前に引くと、地面が落ちて
魔球が完成する。
左側のレバーを操作すると、磁石を操れて
左右にボールを振らせるコトができる。

これだけでも充分遊べるのだが、せっかくなので
ここでPONが30年ぶりに、ある必殺ワザを紹介する。
それはS君が考え出して、我々の間で流行ってしまった
悪魔のワザ。

普通、デコピンする時、親指と人差し指で輪を作り
イキオイ良く人差し指が飛び出す。それが額に当たると
とんでもなく痛いわけだが、S君はこれを野球盤の
投球に取り入れてしまったのだ。

先ほど、
>手前に引いてから放すと、ばねの力で投球する。
と投球方法を書いたけれど、ばねの力なんて
タカが知れている。一度手前に引いた投球レバーを
デコピンの要領で、イキオイ良くはじいたら
どうなるか・・

とんでもないことになるのである。
それは究極の破壊力。

野球盤のボールとは要は鉄のパチンコ玉だから
S君愛用の野球盤は、既にバックネット(プラスチック
で出来てました)が徹底的に破壊されていました。

そのうち、手段と目的が逆転して、誰が一番早い
球を投げられるか?
更には、他人すらどうでもよくなって
いかに自分が納得のいく球を投げられるか?
へ目的がシフト。
キャッチャーにあたる存在はとっくに破壊されて
いるのに、小学生は加減を知らない全力投球!



憐れ、受け手の無い剛速球(鉄の球)は、
我々馬鹿ガキの制御をとっくに離れて大暴走。
ある時、S君宅の廊下のガラス戸を
割ってしまいました。

以来、このワザは、S君のお母様命令で封印。
今日に至ります。いつまで封印すればいいのかな?

やれやれ。

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posted by PON at 21:00| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 想ひ出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする