2009年03月29日

「カオス」梁 石日

言いたかないけど、早いねぇどうも。
そんなに急いでどうするよ。
月日さんよ。
日々「カオス」で生きる当ブログ。
とまあ、そういうことで。

マスライです。

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カオス」 幻冬舎文庫
梁石日(やんそぎる)著。

「女というのは、男が入れ込めば
 入れ込むほどつけあがり、逆に
 突き放すとしがみついてくる生き物なのだ」


上司からいただいた本。
当ブログで取り上げる本も、ホント「カオス」状態で
ありますが、

いやービックリ。いまどき冒頭に引用したような
内容が平気で出てくる小説ってのも。
いまさら、女性蔑視だ!なんて騒ぐつもりは
毛頭ないけれど、某福島氏や田島センセあたりが
見つけたら、どうなることやら。

あらすぢ
宗教、人種、性別…。秩序から解放された時、
誰もが正統にも異端にもなり得る-。現代社会の歪みを
凝縮させた街・歌舞伎町を舞台に、混沌に潜む
人間の業と希望を鮮烈に描く。
『ポンツーン』連載に加筆・修正して単行本化。
内容(「MARC」データベースより)


歌舞伎町が良くも悪くも元気だった
1990年頃を想定したお話。

民族学校(北朝鮮系)を卒業した在日、
日本人でも朝鮮人になることもできない
そんな何も頼るものがない腐れ縁
二人の男のピカレスクロマン。

身を守るためにとは言え切った張った
(早朝の歌舞伎町で発砲したり)する彼ら。
PONのような一般民からしたら、いったい
主人公と「極道」=やくざの何が違うのか?
とも思うけど、あんな主人公達ですら
極道でないとするなら、彼らの言う
本物の「極道」や「アジアンマフィア」とかって
どこまでバケモノ(非人間的)なんだろ?
という気もした。

なんつーか、主人公のガクとテツ。
彼らは生き抜くために、危ない橋を
渡らざるをえない存在であるに過ぎない。
そんなに選択肢のない彼らが、
ただこっちの方が幾分マシと選んだ道には
さらに酷い状態を招くきっかけとなり。

小説の主人公であるからには、爽快な
活躍をお願いしたいところであるが、
この主人公達は、自分達の手に入れられる
情報とコネだけを頼りにただ生き残るのみ。
神の視点なんか持つはずもないから、いつも
後手後手。

彼らが爽快な活躍をして、歌舞伎町の
片隅を掃除して歩く・・とか、嫌々ながら
最後にはついに立ち上がり、天に代わって
悪を討つ(敵組織壊滅)・・なんて、筋書きは
絶対出てこない。どこまで行っても、彼らは
単に生き延びるために目先の選択をし続ける。
恐らく自分達が死ぬときまで。
だから、このあらすぢの
「命と金をまもることができるのか?」
は、大げさでもなんでもない。

組織相手の喧嘩だもの。一個人だったらまあ
そんなものだろう。

そうだなあ、前に読んだ小説「千里眼」シリーズの
主人公「岬美由紀」が、戦局まで変えてしまう
万能選手「ガンダム」なら、こちらの主人公は
「MSのあしもとで、数少ない選択肢を行使
 ただ生き延びるためだけに頑張る歩兵」
って感じ。まさか敵(MS)を倒すなんて、
大それたことなど考えられない。
毎度解り難いたとえでスミマセンが。

かつては日本人の中にも、既存の価値観も組織も
権威も完璧に破壊された戦後の焼け野原で
全力で生きていた連中もいたんだろうな。

でも、戦争が終わって65年以上経ち、
社会の仕組みもたいてい確立してしまった今に
いちおう勤め人をやっているPONにとって
彼らの、動物的な生き方(意図的な殺人以外に
タブーなど存在せず、ただ、やりたいからヤル。
欲しいからムチャをして、旨い物をたらふく食い
人二倍裏世界の闇を怖がり、酒に逃げ、女を
孕ませる)には、少々、目からウロコだった。

ああいう生き方もあったのだ。
今の勤め人(日本人)には「タブー」が多すぎる。
PONも含めて、なんと自分は飼いならされて
しまったんだろうな〜と思わなくもない。
戦後の文部省の教育の成果だ。



在日の闇社会にはまだ残っていたようだ。
少なくともこういった内容が小説として
成立する時代があったということは。

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ラベル:カオス 梁石日
posted by PON at 21:00| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(ミステリ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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