2009年08月26日

となり町戦争

「となり町戦争」

「僕は今回の戦争で心のどこかが死んでしまった」

あらすぢ
舞坂町に暮らし始めて一年、北原修路は町の広報紙
で隣りの森見町と戦争が始まる事を知る。
しかし、
開戦初日を迎えても町の様子に変化はなく、戦争を
実感することは何一つなかった。広報紙に掲載される
戦死者数を除いては…。数日後、対森見町戦争推進室
の香西と名のる女性から電話があり、特別偵察業務
辞令の交付式への出席を促される。その業務の延長で、
やがて北原は敵地へ潜入するため香西と結婚する
事になる…。

戦争について考え直すきっかけにはなると思いますが
物語としては平坦すぎて、映画としてダレ気味な点は
否めません。もう少しテンポ良く、盛り上がる場面を
作ることができたハズ。

PONも「戦争=悲劇=ヨクナイ」と脊髄反射的には
浮かんできますが、中東や西アジアあるいはアフリカの
市民が、今現在も実体験している、
「生活に即した戦争=リアルな戦争」って何?
といわれると未体験者にはイメージがしにくいと思います。

戦争というと、ただひたすら弾丸が飛び交い、爆発
しているイメージがありますけど、一年365日間、
一瞬の休みもなくそういう状態であるわけでは
ありません。大抵は長い普通の日常生活が営まれ、
突発的に、また散発的にそういう戦場が出現する
わけです。
突然、銃声でそこが戦場になり、スタートさせた
ほうも、迎撃するほうも状況がわかっていて
戦争している訳ではなく
まして、最近のようにテロやゲリラレベルの
低強度紛争(市街地戦争)ともなりますと尚の事。

誰が敵なのか、味方なのか。
いつ終わるのか、何のために戦っているのか。
そもそも誰と戦っているのか、死ぬのは自分か相手か。
でも周囲に戦場はなく、日常生活(=会社通勤)は続く。
にもかかわらず町広報誌にある戦死者の数は確実に増えている。

「皆さんの選んだ議会で決定したことです。
 声を挙げないのは賛成しているののと一緒です!」

原田知世さん、職務に忠実なお役所人間
硬質なロボット的な女性「香西」さんを演じる。
年を取った「アヤナミ」のような存在。
ワザとなのか洗脳の結果なのか、香西さんは
人としての感情を捨て、有能な公務員たれと
自らを律しており
有能な公務員=職務に忠実=職務=戦争遂行
ってな具合である。職務のためなら枕営業まで・・。

「ああ、道路だ!道路だ!」
江口洋介は瑛太が演じる救出隊員によって、味方陣営
にやっとたどり着きます。ここで、主人公も観劇者も
明るい昼間、何も考えることなく道路の真ん中を
歩くことのできること=平和のありがたさ、喜びを
実感できる。

救出隊員がたった一名であるあたりは、予算の限られる
町が主体の戦争、もしくは上層部のやる気のなさが
伺え・・るのかもしれない。

となり町との戦争を、ただ支持率維持だけのために
推し進める怪しい町長。まるで某北朝鮮の親分のよう。
恰幅あって目はギラギラ。売れない演歌歌手か、
おヤクザさんか・・、誰だか判らなかったので、
ネットをたたくと、これが「菅田俊」さん
・・菅田俊、どっかで聞いたことがあるとおもえば
10号ライダー、仮面ライダーゼクロスの主人公
パンチパーマあんちゃん(村雨良役)でした。

怪しげなスナックのママ的、役所の偉い人
「舞坂町役場戦争推進室室長」役が余貴美子さん。
PONは嫌いではない女優さんだけども、あそこまで
ディフォルメされてしまうと誰がやっても一緒だよなあ。

「さっき話していた人が突然死ぬ。それが戦争なんですよ」
単なる端役だとばっかり思っていた、職場の上司(岩松了)
が意外な存在感。

いろいろと楽しめる仕掛け(伏線、設定といった)道具は
あるのに、いまいち活かし切れていないのが残念。
この辺は原作のよさを監督や演出家が活かせなかったと
思われる(原作未読なモノで)

ネタバレだけど
・・原田知世もそこは振り切って電車に乗るだろ。
その方が君らしい。

自分はもう二度観はしませんが、未観の方は
地上波でやっていたら観ておいてもいいかも。



江口洋介
原田知世
瑛太
菅田 俊
飯田 孝男
小林 麻子
余 貴美子
岩松 了

監督: 渡辺謙作
原作: 三崎亜記

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ラベル:となり町戦争
posted by PON at 21:00| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画(タ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする