2010年05月04日

スタートレック(2009年)

「スタートレック(2009年)」

熱烈なスタートレックマニアのことを
本家アメリカではトレッキーと呼ぶ。
日本でもスターウォーズマニアと並び
結構存在するようだ。そんな方からみれば
鼻で笑われてしまうが、自分はスタートレックの
TVドラマ版は一度も見ていない。
(ピカード船長のヤツもだ)

折も折、1977年のスターウォーズブーム。
ご多分に漏れず、宇宙船がガンガン出てくる
SF映画ならなんでも観たい!と飢えていた
子供時代に「スタートレック」映画第一作と出会った。
以来、カーク提督が出てくる映画シリーズだけは
律儀に全部鑑賞してきた。

TVドラマの製作は1960年代。
当時、邦題を「宇宙大作戦」として放送されたように
SFをイロモノとしかみられない日本のTV局と
世間一般のSF作品に対する姿勢がわかる。

自分としても惑星連邦宇宙艦隊の制服を
未来的というよりは、アメリカのバタ臭さと、
妙な貧乏くささを同時に嗅ぎ取ってしまったくらいだ。
(TVシリーズは観ていなかったけれど、当時
 所持していた「SF大百科」などでグラビアは
 頻繁に目にしていた)

それと、どうしてもTVシリーズであるから
予算の都合で、映画のような派手なドンパチ
(宇宙戦争)は少なく、そうなると必然的に
地味に展開する室内劇や、アメリカならば
すぐ撮ることのできる郊外の岩砂漠での
怪人のような宇宙人との息詰まる射撃戦・・
なんかがドラマの主流だった様子。

こういう映画には、やっぱ宇宙船同士の射撃戦を
(艦隊戦ならなお可)期待してしまうだけにね・・。

要するにスタートレック(特にTV版)は
「貧乏くさいSFドラマ」ってイメージが
どうにも拭いきれなかったのです。
ファンの方、ああごめんなさい。

あらすぢ
巨大な謎の宇宙艦により宇宙艦隊士官だった父を
幼い頃に亡くしたジェームズ・T・カークは酒と
ケンカに溺れる荒れた日々を送っていた。
ある時、バーで騒ぎを起こしたカークに、
パイク大佐は、君の父親は12分だけ艦長だったが
800 名の命を救ったと語り、宇宙艦隊アカデミー
への入隊を勧める。

アカデミー在学中、ヴァルカン星からの緊急救助
要請が発生、カークの同期生らも急きょヴァルカンに
向かう艦隊に召集される。カークはコバヤシマル
テストの不正により謹慎が言い渡されていたが、
マッコイの機転によりパイク大佐指揮する
U.S.S.エンタープライズに乗り込むことに成功する。
同期のウフーラの他、スールー、チェコフらも
乗り込んでいた…

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うおー、おもしれー。
やった。こういうの観たかった。

映画版のカーク提督だけを見ると、5年の深宇宙探査
を成し遂げた稀代の英雄、経験豊富で落ち着いた智将
と見えなくもない(パトカーアダム30の影響に加え
吹き替え担当「矢島正明」さんの功績も大)

が・・そんな見た目に騙されてはいけない!
実はカーク提督って「よーく考えてから行動」派
というよりは
「ヤマカンで暴走(主人公なんで)結果オーライ」派
なのだった。いつも

それを理性面から止める役が「ミスタースポック」の
筈であり、そればっかでも物語として面白くないから
もうひとりの
感情論者「ドクターマッコイ」が最終的にスポックをも
丸め込み、全体としてはやっぱ暴走するという図式。

そういえば、人気急降下いよいよ予算ジリ貧時代の
オリジナルTVドラマ最終シリーズ時代の
カーク船長など、もはや任務そっちのけで、
毎話出てくるゲスト女性キャラを片っ端から
口説きまくっていたという。
(それが異性人でなくてもまったくかまわないらしい
 なんという博愛主義)

「カーンの逆襲」とか「Mrスポックを探せ」とかで
ちょっと触れられていたけれど、船長は子供を
作りながらも、奥さんと熟年離婚?している。

つまり、感情150%行動派の船長は、今も昔も
人間的に成熟しているわけではなく、軍人としても
間違っても「智将」なんかではないんだな。これが。
ヤングカークがあんなに「やんちゃ」なのも、
うなづける話。

(PONの好きなスタートレックの名パロディ映画
 「ギャラクシークエスト」ってのがあるが、
 アレに出てくるスチャラカ船長こそ、カーク船長の
 本質を忠実にトレースしていたのかもしれない)

カーク提督は5年間もの深宇宙探査を成し遂げた
英雄なわけだが(逆に言えば、5年もの間家庭を
ほったらかしにしていた・・ともいえる)
後の惑星連邦艦船はいちおう軍艦なのに
クルーの家族まで一緒に乗せて遠距離航行に
出かけるまでになったのは、カークの家庭的悲劇を
繰り返させないようにと艦隊司令部が配慮したから
なのかもしれない。

将来、英雄になると解っているキャラと
その仲間たちの出会いを神の視点から
フカンできるってのは、やっぱ気持ちいいね。

多分に「ご都合主義」の展開は見られるけど
(カークが追放された先に例の彼がいるあたり
 なんか・・リアル人生ではそれを「運命」とか
 呼んだりしますが)
まあ、もはやお約束って事で。

前情報なしで観たんで「レナードニモイ」さんが
出てきたときは嬉しかったですねえ。
地球人類と違い、バルカン星人は長寿だから
なかなか死なせてもらえない様子。
カーク提督とかが、ピカードと協力しながらも
その一生を終わらせたのに、彼は惑星連邦の
ご意見番っつーか知恵袋として、宇宙を
駆け巡っていた様子。ご苦労様です。

カークとはすべての意味で水と油なスポック。
そのすべてを抑え、カークの出来すぎな
ナンバーツーにそして無二の親友となって
宇宙を救ってきたか。
その経緯が明らかになる。



コバヤシマルテストの件が映像化されたのも
嬉しかったなあ。


ウィノナ・ライダーが
ヤングスポックのママ役だったのが驚き。
そんなところで何してんの?

【スター・トレック】
Star Trek
監督  J・J・エイブラムス
脚本  アレックス・カーツマン
    ロベルト・オーチー
出演者 ジェームズ・T・カーク - クリス・パイン
    スポック - ザカリー・クイント


公開 2009年5月8日
上映時間 126分

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宇宙大作戦 (TOS) のキャラも紹介しておきます。
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2010年05月03日

小寺政職(黒田官兵衛の主君)の件

「小寺政職(黒田官兵衛の主君)の件」

我らが愛すべき戦国漫画「センゴク」
しばらく読んでいなかったら
先日拾った本誌連載で、ついに黒田官兵衛が
登場していた。

黒田官兵衛といえば、竹中半兵衛とならび
ダブルライダーとしてショッカーの野望に
立ち向かったという話はまったく聞かないが
秀吉の覇業をそれぞれ後半、前半で支えた
とされる名軍師。

彼の元主君、小寺政職(こでらまさもと)の
顔モデルがまんま「西田敏行」だったのには
吹いた。

kodera.jpg
ぜったいシュミは瀬戸内での釣りだな。

一方、漫画つながりでワンピースの海軍大将
わっし、なんか妙に惹かれるんだよな〜。
あの三人。こちらも顔がそのまんま。

三大将.jpg
(左より)
」田中・飲む前に飲む・邦衛
」菅原・一番星・文太
」松田・なんじゃこらー・勇作

さる.jpg
特に黄猿「田中邦衛」大将。
彼、指からレーザーと光線が出せる、
超自然系悪魔の実の超能力者。
サザンアイズで言えば光牙(こあんやあ)
ほぼ最強でしょう。

光・マグマ・絶対零度・電気・火・砂・煙・・
(「音」の超能力者っていませんでしたっけ?)
あ、あと思いつくのは原子力(放射能)もしくは
中性子とか!・・アブネーな。
もはやゴムでは対抗不可能。

武力だけが幅をキカスこの世界、
いかにのし上れるかは、ひとえに
マトモな悪魔の実を食べることができるか?
ただそれだけだな。

もっとも「悪魔の実」なんて、一般人には
一生拝む機会がないくらいの希少価値なんだとか。

人間兵器「量産型バーソロミュー・熊」
を率いる「金太郎」ライクなキャラまで登場。
なぜか田中邦衛の縁戚であるらしい。

なれば、いずれ海軍三大将を束ねる
桃太郎」ライクなキャラも登場しそう。

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2010年05月02日

さらば! キンカ堂

「さらば! キンカ堂」

表題の通りでありますが。
クラフト用品の老舗である「キンカ堂」が
閉店したようです。

先日、店の跡地を通りかかったところ
にぎやかな繁華街にそぐわないシャッターに
無数の張り紙が!
「金返せ!」とか「管財人の告知」とか
そんなヤツかな?と近くによって見てみれば・・

KINKA.jpg
そのほとんどが「ありがとー!キンカ堂」とか
イマドキのアニメ絵と共に
多数のキンカ堂元ユーザーの御礼文でした。

最近は、コスプレの密やかなブームもあって
手芸用品というよりは、コスプレ製作の
材料販売地として都会に息づくコスプレイヤー
たちの聖地となっていた様子。

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2010年05月01日

28週後

「28週後」

TSUTAやんで3日間旧準作100円
セールだったんで、思わず借りてしまった。

白人が雨の中走り回っていた
スタイリッシュゾンビ映画「28日後」の続編。

画面が非常に解りにくい。暗くてカット割りも多く
切り替え早すぎ。あれでは人によっては
ケイレンとか起こすかもよ?

最初のバトルが始まったときから、
この映画は「表現の自己満足に終始する」
観客置き去り映画なんじゃないだろーか?
という不安をヒジョーに覚えた。
スタイリッシュとかいわれる映画には
ありがちなんで。

ネタバレ全開でいきます。

あらすぢ
RAGEウイルスが発生してから28日後...

 ドンとアリスは、郊外の田舎にある老夫婦の家に
他の生存者2名と避難していた。そんな時一人の
子供がドン達生存者が避難している家に逃げ込んでくる。
子供は家から数キロ先の川の上流にあるサンドフォード
から逃げてきたのだ。ドン達生存者は子供を保護するが、
子供を追ってきた感染者がキッチンの窓から家の中に
侵入してしまう。感染者達はドン達生存者に襲いかかり
ドンはアリスとともに逃げようとするが、アリスは
子供を助けようとする。しかしドンは感染者に襲われる
アリスをやむなく見捨て、一人で家から逃げ出してしまう。
 窓から見ているアリス。そしてドンは、ボートで
ただ一人感染者達から無事に逃れるのだった。

そして...RAGEウイルスの発生から28週後、

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「なんであんな大事な患者(生き残った母親)の病室に
 鍵も監視体制もないのか?


もう・・ね。それがすべて。
監督は米軍というか軍という組織の
マヌケさと冷たさを
(口で言うほど頼りにならないって点と
 人道主義のように見えても所詮は殺人集団)
映画で表現したかったんじゃないか?と
かなり好意的に解釈してみました。

せめて映画の中ぐらい父親には踏ん張ってほしかったが
ミスチルの歌、ヒーローじゃないけれど、自分も含めた
一般人の反応なんてまあ、あんなものかもしれない。
それにしても困ったパバ。(というかドン一家全部)

信頼してきた旦那に非常に判りやすい形で
裏切られた、奥さん(アリス)。
あそこで死んでいれば丸く納まったのに

彼女はそれは恐ろしいほどの恨みのこもった目で
旦那を見送ったものだから、てっきりこの奥さんが
怨みと共に最凶の災厄となってリターンしてくるのかと
ワクワクしていたら
・・奥さんは最後まで哀れなヒトだった。

この映画のゾンビは、数秒で発症するモウレツウィルス
感染によって理性が吹き飛び、ただ殺したくて
堪らないケモノに成り下がるわけだが・・

母はどうやってあの絶望的状況から逃げ失せたのだろう。
まさか・・母親は噛まれた瞬間に、他ゾンビから
仲間と認識されたわけでもあるまいし。
守ろうとした子供が犠牲になってくれたんかな?

それとドン一家の子供!(特に弟のほう)
もーー、ホラーやモンスター映画で子供の出演禁止ッ!!
おまえだよ、おまえ!なにやってんの??
子供がいるとロクなことがない。

そっちいくなっての!オイ、子供!
おまえ状況がわかっているのか??
黙って勝手に無法地帯へ行くな。
母親への想いがあれば、何やってもいいのか??
(米軍も、子供なんかに出し抜かれるなよ。
 せめてこの世とあの世の国境に
 地雷地帯なり電流鉄条網くらい用意しとけ!)

開けるな!そんなところを勝手に。
こういう状況じゃ、その先にいるのは
まず間違いなくヤヴァい奴だろーが!!

むちゃくちゃ腹立つ〜。
こういう映画の「子供」って。

スカーレット軍医。
思えば我々は素晴らしい人を失った。
彼女こそは新生ロンドンに子供が来たことに対し
真っ先に異議申し立てを行ったすばらしい人物である。
永代まで称えよう。彼女の見識を。
ま、彼女が子供の入国を嫌忌したのは
別の意味からではあったが。

そしてあっさりと「コードレッド」発動。
要はお手上げ宣言。
米軍、さては初めから助ける気ゼロだな。

しかしゾンビが死ぬガスがあるとはね。
マスタードガスとかそんなんかな。
あの世界のゾンビは一応、生物だから
化学兵器が効くわけか。

なかなかいかす最期のドイル軍曹
彼や女医の努力がすべてムダになるところも
映画として非常によい。
・・ソルジャーにはヘタに良心など、
ない方がいいのかもなあ。
非人道的なのは100も承知だけど
コードレッドの方針通り、ドン一家も含めて
抹殺しておけば、ああいう事態は避けられたわけで。
ワクチンの完成は更に先になるだろうけど
少なくともこれ以上の感染は避けられたハズ。



鳥インフルの時だって、もったいないから
感染してなさそうな鳥はのけときましょう・・

とかいった流れにはならなかったワケだし。

まあ、市民守るという大義名分の下乗り込んできた
軍が市民を虐殺
、更に状況を悪化させるってのは
いまの世界でもありがち
生きるか死ぬかでしかない
「戦場」を制御しよーてのが
そもそも思い上がりなのかも知れぬ。
「疑わしきはみなコロせ!」って教訓なのかな。

【28週後...】
28 Weeks Later
監督 ファン・カルロス・フレナディージョ
脚本 ファン・カルロス・フレスナディージョ
   ローワン・ジョフィ
   ヘスス・オルモ
   E・L・ラビニュ
出演者 ロバート・カーライル
   ジェレミー・レナー
   ローズ・バーン
   イドリス・エルバ
   キャサリン・マコーマック
   ハロルド・ペリノー・Jr
   イモジェン・プーツ

公開 2007年
上映時間 104分

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