2011年02月20日

「下流大学が日本を滅ぼす!」三浦 展

「下流大学が日本を滅ぼす!」

下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書) [新書]
三浦 展 (著)

あらすぢっつーか内容
内容(「BOOK」データベースより)
大学はみずからの保身のためにバカ学生を大量生産
して社会に送り出し、社会の活力を阻害している。
としたら、大学行政というのは、不要な高速道路を
大量に造って国民の借金を増やしてきた、あの
悪名高い道路行政と同じではないか?本書では、
ひよわで、甘えん坊で、自己愛の強い学生、新入社員の
実態を探り、さらに、そういう若者を生み出す
入試制度、教育制度にメスを入れ、まともな人間を
生み出すための処方箋を示す。プロイラーとして
育てられた若者は、流れてくる餌を横一列に並んで
ついばむだけである。それでは社会で通用してない。
その意味では現代の子ども、若者も社会の犠牲者なのだ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三浦 展
消費社会研究家、マーケティング・アナリスト、
カルチャースタディーズ研究所主宰。1958年生まれ。
82年、一橋大学社会学部卒。同年、パルコ入社。
『アクロス』編集室勤務。のち同誌編集長。
90年、三菱総合研究所入社。99年、カルチャー
スタディーズ研究所設立(本データはこの書籍が
刊行された当時に掲載されていたものです)

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面白かった。
当初は教育の崩壊をするどく指摘する社会派本かと思って
読み進めてみたら、そのうち口調がだんだんと
くだけて来て、なんなんだ?この本と思ったんだが、
いいたい事がいえなくなっている時代
誰かひとり位は、こういう誤解を恐れない
「最近の若いモンわ!」節を
吐く人がいてもいいと思う。

平たく言うと、今は大学に希望すれば入れてしまう時代。
昔なら環境が許さなかったり(貧乏だったり)、
資質が足りない(バカだったり)と、大学に入るに
不適切だった人間は、自ずとフィルタリングされてきた
のに、今は選抜がないからバカ学生が増殖するのだという話。

モンスターペアレント問題、
お客(学生)に媚びる大学、
そして当のバカ学生。

社会(企業)が甘やかせ過ぎて
権利意識ばかり持つ人間を大量に育ててしまったから
(アメリカから輸入した「顧客満足制度」
 お客様は神様です的発想が元凶だ)と書いていらっさる。
その点には文句ないんだけど、この人も、そんな日本人を
バカ化した仕掛け人の一人だったんじゃないのか?

社会的に一応の成功をおさめたオヤジさんの
ぼやきエッセーでした。



こういう本を導入部に、もう少し正確な資料に
裏打ちされた今の溶けかかった教育前線を
垣間見るのもありでしょう。
気楽に読めるし。イントロとしてオススメ。

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(社会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする