「この映画は原作者・製作者の意図を尊重して
オリジナルで放映いたします・・・」
とりあえず言い訳です。はいはい。
最近多いんだ。TVでの映画放映では。
まず言い訳から。
確かにこの映画からして冒頭でいきなり飲酒運転だしなァ。
「死者の進む道がある
・・その先は生と死の交差点」
有名なイギリスの曇り空同様、重々しい
いい雰囲気の映画ではあるのだが・・展開がタルイ。
クライヴ・バーカーといえばホラーファンの間では
有名人らしい(あのヘルレイザー=ピンヘッド野郎の
原作・監督らしいが)自分はそこまでホラーとかが
好きではないので「クライヴ・バーカー 血の本」
という題名に、人名が混ざっていることすら
気がつきませんでした。
<あらすぢ>
幽霊屋敷として有名な、”トーリントン・ハウス”。
超心理学者のメアリ博士は、霊能力者のサイモン
を雇い、霊界の存在を証明する実験に着手する。
屋敷中に配置された監視カメラが捉える、
不可解な超常現象。それらはサイモンのトリック
だったが、やがて実験は異様な展開を見せる。
サイモンの皮膚が裂け、血で描かれた文字が
現れたのだ。死者たちは自らの言葉を、
サイモンの肉体に刻んでゆく。それを写し取り、
世に伝えようとするメアリ。無限の苦痛に苛まれ、
そこから逃げようとするサイモン。現世への窓で
あるサイモンの皮膚を、手放そうとしない亡者たち。
こうして、呪われた地獄の物語は始まった……。
ホラー・ファン熱狂!! スティーヴン・キングと
並ぶ巨匠クライヴ・バーカー幻の名作が、
遂に映画化!!.
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この映画に出てくる死者達は
ある意味、筋が通っている。
「我々を侮辱するな」
まさにその通りであります。
「仏ほっとけ、神かまうな」ってこと。
ネタばれ全開で行きます。
超常現象研究家である主人公メアリーは
なんの名目でかは知らないが大学で
教鞭をとっており
「姿が見えないからといって、
存在しないという証拠にはなりません!」
今日も今日とて熱弁をふるう。
この主人公メアリーには非常にガッカリ。
もうちょっと理知的な提案をして状況を改善したり、
いかにも映画のヒロイン的な解決へ話を
導いてくれるものと期待していたのに・・
いつもいつも肝心なときにいないし。
毎度4階のドアは締め切ってるし。
「科学力での解明を期待しているわよ」
とか、機械に詳しい仲間を誘って言ってるが
ゴーストバスターズとまではいかなくても
もうちょっとなんか装備があってもよさそうな
モンなのにな。結局ビデオカメラ設置と
せいぜいセンサー類でしょ?
あまり意味なくメアリーの熟女ヌードが拝める。
教え子(サイモン)をアブねー場所へ送り込み
科学力で解決を、ということで
室内監視カメラだらけなのに
しかも前の住人はこの部屋でセックスしすぎて
怨霊の怒りを買って殺されたというのに
しかもエゲレスで超有名らしいお化け屋敷
”トーリントン・ハウス”・・よりにもよって
そんな部屋で、そういうことに及ぶとは・・
ナニやってんだお前って感じ。
サイモンは結局「霊能力者」ではなくって
単にオバサンマニアでメアリーとご懇意に
なりたかっただけみたい。
彼女とお近づきになるためにイロイロ細工をして
霊能力者であるように思わせた。
実はほんとに能力者なんだ!と
最後は力説してたけど、実でも何でも
どうでもいい。危なそうな人(=メアリー)とは
距離をおきなさいってことですよ。
(サイモンはなにかってーと脱ぐ奴で
奴の大事なところは常に透過光だったんで
そういう意味では能力者かもしれない)
物語後半、唐突に出てくるパツキンは
はたしてメアリーなのか?
メアリーでした。
以後、メアリーは加速度的におかしくなってゆく。
これまたナニやってんだお前って感じ。
「語ることで魂は救われる・・」
「話を聞いて」
「死者の声を世に広めるわ・・」
なんだそりゃ?
にしたってもう少しやりようがあるダロよ。
ターゲットはメアリーのほうじゃないのか?
どちらかといえば。
「死者は僕に文字をつづり・・・」
「これらの話は「僕」を通して伝えられた」
>死者たちは自らの言葉を、サイモンの肉体に刻んでゆく。
>それを写し取り、世に伝えようとするメアリ。
・・もっとも、サイモンが生きながら地獄に落ち
死して血の本を残さなければならないくらい
ワルイコトしたかといわれれば、
ちょっと幽霊さん達もヤリスギでは?と思う。
血の本には「殺」の字もあったよ。
極東の人も幽霊群にいるのかな。
正直なところ、悪趣味な珍品コレクターと
金のために何でもやるハンターの存在のほうが
怨霊の存在よりも、もっと実社会から
浮いている気もします。
ジョン・ハリソン(監督)
クライヴ・バーカー(原作)
ガイ・ファーレイ(音楽)
ジョン・ハリソン(脚本)
ダリン・シルバーマン(脚本)
フィリップ・ロバートソン(撮影)
出演者
ジョナス・アームストロング
ソフィー・ウォード
クライヴ・ラッセル
ポール・ブレア
ロマーナ・アバクロムビー
サイモン・バムフォード
ジェームズ・ワトソン他
制作2009/英国
時間101分
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