2012年11月09日

機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー

「機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー」

Ark performanceという漫画家のガンダムマンガ。
某中古本屋にて100円で購入。

あらすぢ
一年戦争の最終決戦場である宇宙要塞ア・バオア・クー
での戦いに参加した、連邦軍とジオン軍の兵士および
関係者からのインタビューを基に、ドキュメンタリー映像
の形式で描いた物語。また、同作者の
『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』
『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』の
キャラクターの登場や物語の裏側を補足する描写など
関連性は深く、実質的な外伝作品といえる。

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彼のガンダム漫画はこの外に
「ギレン暗殺計画」(全4巻)
「MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」(5巻継続中)
てのがある。これらは安彦良和氏の
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」目当てに
エースを読んでいた際に、存在は知っていたけれども
いまだ手を出していない。

であるからして、この作品のラストの方にある
キマイラ隊の内紛については、さすがの
ワタクシも、目撃者の元GMパイロット同様
さっぱり判らなかった。

一年戦争を戦ったかつての兵士やエンジニアたちが
インタビューを受ける。その証言から
「ア・バオア・クーの戦い」で何が起こったのかが
浮き彫りになってゆく趣向。
もし事実だったら「ヒストリーチャンネル」とか
「ナショジオ」あたりで放映されるような展開。

例えが何だが「ア・バオア・クー」という
巨大なアリの巣が壊されて、
中のアリが右往左往みたい。
仮に自分もあの中にいたりしたら
生き残れただけでも御の字だろう。
まして戦果を出すなど無理無理。

インタビュー対象は・・・
ギレン射殺のシーンを目撃してしまった兵士。
激戦の中でモノスゴイ存在に遭遇してしまった
ゲルググ(ガンダム怖すぎ・・あれじゃ勝てない)
ヒトの狂気が具現化した殺し合いの中で
一縷の希望を見た衛生兵。

ガンダム世界もここまで深化してしまいましたか。
考えてみたら変な文化だよな。

コンバトラーVと敵ロボットが激闘中、
我らがコンバトラーVが放つ超電磁スピンの影響で、
たまたま海上にいた漁師さんと漁船が
これまたとんでもない事になってしまった回想記だとか
マジンガーZの光子力研究所職員が汚職をして
所長の弓教授と暗闘を繰り広げるとか、
例えていえばそんなウラ話が商売になる時代なわけだ。
アメリカの「スタートレックシリーズ」みたいなモノだな。
ごっご遊びも極まれり。好きですが。

ゲルググの話が秀逸。
トワニングはキシリア閣下にウソを言ってたことが判明。
ウソも方便か。
学徒動員兵でも操縦技術のある奴ほど
先輩と組ませるため「ザク」があてがわれ
「ゲルググ」は人数あわせに使われるのみ。

宇宙で音が聞こえるのは「アニメ」だからじゃなく
ジオン脅威の技術力の賜物。
外部の状況をMSのPCが判断して
爆発するときは爆発音が鳴り響くんだって
それも重低音。
ゲルググは最新機種だから
スピーカーもバッチリであるらしい。
そんなところ拘るから負けるんだよジオン

普通、ボロボロな敵は格好なスコア稼ぎの対象だと
思うが、シールドを失ったぐらいでは
ゼッタイ近寄りたくないよ、ガンダム

医療隊に所属してたオラーズさん。
淡々と機械的にトリアージ。死んでいる兵士は
死亡記録をとり、助けられそうにない兵士には
モルヒネを打つだけ。
そのうち連邦兵士まで運び込まれる。

戦場では医療関係者は基本的に中立。
戦争を超越したところにあります。
敵の兵士も余裕があればむやみには殺さずに治療。

それを人間のギマンと取るかどうかはともかく
あの時点で連邦兵をも助けているジオン。
ジオンにそんな余裕ないのでは?と思ったのだが
少なくとも、彼らにそんな心理的余裕があったのだとしたら
末端の兵士達は、「負ける」など
ぜんぜん思ってなかったのだろう。あの時点では。



歴史の闇を下手に知ってしまうと
ラストの証言者のように酷い目にあいそう
(交通事故とかガス爆発とか)
なので、自分がなんかのはずみで戦場に行き
ヤバそうなものを見て帰ってきたら、
迂闊にインタビューなんかに答えたり
しないようにしようと思った。
(戦後30年くらいは黙秘権を行使予定です)

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☀| Comment(3) | TrackBack(1) | MS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする