2013年06月18日

ロボジー

「ロボジー」

日本映画専門チャンネルにて。
なんも期待しないで妻と鑑賞。
面白かった。

あらすぢ
「変形しない。戦わない。働きもしない。
 そんなロボットに 日本中が恋をした--。」

弱小家電メーカー「木村電器」のエンジニア3人は、
ロボット博の企業広告を目的とした二足歩行ロボット
の開発を社長から命じられていた。しかし
発表1週間前に開発中のロボット「ニュー潮風」は
大破してしまう。途方に暮れた3人はロボットの
中の人を募集し、その人に「ニュー潮風」を
演じてもらい窮地を凌ごうと考えた。
紆余曲折のなか架空のオーディションで
選ばれたのが73歳の老人・鈴木。
しかし彼がまた一癖ある人物で、ロボット博で
勝手な行動を見せたのを機に、大変な事態を
招くことになる。

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ニュー潮風
いかにも白物家電メーカー製らしく
洗濯機か冷蔵庫の筐体から叩きだしたようなガワ。
低予算を感じさせる市販の望遠レンズをそのまま
転用したような顔。
無表情なのに行動がめちゃくちゃ人間っぽいところが
またトボケテいてよい。
ダサいなかにもそれなりに光る
ロボデザインはさすが。
ただやっぱ、ライバルロボットに似てくるもので
フォルムはムラタセイサク君や
ホンダのアシモあたりに近い。
(背中にバックパックで猫背)

ニュー潮風を開発したのは
「木村電器」ロボット開発室。
内情は左遷部署。つまり「リストラ室」だったのだが
「ヒマだと悪さするから
 なにか課題だけでも与えておこう・・」
それが「ロボット」の開発につながった様子。

開発室の三人のエンジニア達。
ひとりは家電の回路設計者、もう一人は梱包材設計
最後のひとりなんか家電の営業である。

理系大学生でも使いこなしている
CAD(AutoCAD)の存在すら知らない彼ら。
そんな彼らが開発した初代「ニュー潮風」は
曲りなりにも前進歩行くらいはしていたわけだから
三人のポテンシャルを考えると、
これはもう「偉業」だったのではあるまいか。

さて、発表会を一週間前に控えたある日
初代ニュー潮風は壮絶なスカイダイブ&クラッシュを
遂げてしまう。
そんな「初代ニュー潮風」の「中の人」を
急きょ勤めることになってしまったのが
企業を定年退職するも、妻には死に別れ
ひとりさみしく暮らしていた老人「鈴木重光」。

ロカビリー歌手として日劇ウェスタンカーニバルで
一世を風靡した「ミッキー・カーチス」氏が
「五十嵐信次郎」という名義で演じる。

ジブンもどっかでみた顔だとは思ったけど
映画紹介されるまで「ミッキー・カーチス」氏だとは
気が付かず。
いまから40年くらい後に
キムタクあたりがステテコ爺を演じたようなものか。

本人が語っていたけれど
芸名「五十嵐信次郎」ってのは
ミッキー氏の同級生の名前。
喧嘩が強いやくざ風情だったらしく、
急に思いついて芸名としたらしい。

その主人公「鈴木重光」は
大村昆みたいな「ずり下げメガネ」に薄い頭。
ステテコ姿。僻み根性をもつ勝手で頑固な
つまりその辺にいる「いやなジジイ」だ。

それがロボジーの中の人になることによって
だんだんと性格がなお・・るはずもない。
ジジイは最後まで嫌なジジイであった。

リストラ候補生、エンジニア三人組のデブ。
洗濯機の元営業役。
どこかで見た顔だと思ったけれど
「惚れてまうやろー」のお笑い芸人
Wエンジンのチャン・カワイ=川合正悟氏
だった。芸人はみな結構演技がうまい。
素を殺して仮面をかぶるって業務
いつもやっているからだろうな。

真実を暴く、というより平素のドジっ子ぶり
その汚名を返上するために、
何か「功績」を挙げたいと思っている、
ローカルケーブルテレビの見習い記者役
田畑智子。
うーーん。つくづく美人じゃ・・略。

ウォーターボーイズとか、
この手のコメディ映画の常連。
竹中直人氏がカメオ出演。

吉高由里子演じる、ロボ(メカ)を
とことん愛する女子大生。
んなやつ、いるわけねーとか言ったら
映画としてどうかと思うのでまあいいか。
確かに自分を最大限可愛く見せる能力に
長けている彼女。

ネタバレになってしまうけど
あれだけ「ロボットを作る」ことに
純粋だった彼女が、事情が事情とはいえ
最後には・・そのオチは素敵だった。
そして眼鏡の奥でニカッと笑う
五十嵐信次郎氏。

最後、五十嵐信次郎氏は
「ミッキー・カーチス」として本領発揮。

「五十嵐信次郎とシルバー人材センター」
として80年代、スティクスの洋楽
ミスター・ロボット (Mr. Roboto) を
エンディングで披露。
〜「ドモ アリガト、ミスター・ロボット」のあれである。



さすが。
もしかして、このオチだけのために主演を
ミッキーにお願いしたのではあるまいか。

基本的には金のかかったコント。
肩の力を抜き、気軽に楽しめる映画であり
面白ければよいです。

ロボット協力
・テムザック社
 - PRロボット、テムザックIV、ロボリア、
  番龍、ロデム
・ヴイストン社
  - ヴイストン・ティクノ、オムニゼロ.9、
   オムニゼロ.7、アルクノン、ロボピー・ナノ
・村田製作所
  - ムラタセイサク君、ムラタセイコちゃん
・安川電機
  - スマートパルV、モートマンSDA10
・産業技術総合研究所/川田工業
  - HRP-2プロメテ、ネクステージ
・理化学研究所/東海ゴム工業
  - リーバ
・グラフィックパワー/エルエルパレス/
 通天閣観光
  - 通天閣ロボ

※HRP-2プロメテってロボデザインは
ヤマト監督の出渕裕氏だったような。
たしかにパトレイバーちっくだ。

あのデザイン。
HONDAのASHIMOは
もう活動をやめてしまったのかな?
HONDAの広報なら喜んで
出演許可しそうなものだけど。

ロボジー ROBO-G
監督 矢口史靖
脚本 矢口史靖
製作 亀山千広
新坂純一
寺田篤
製作総指揮 桝井省志

出演者
五十嵐信次郎(ミッキー・カーチス)
 - 鈴木重光(ロボットの中の人を演じる老人)
吉高由里子
 - 佐々木葉子(ロボットおたくの大学生)
濱田岳
 - 小林弘樹(「木村電器」エンジニア)
川合正悟(チャン・カワイ(Wエンジン))
 - 太田浩次(「木村電器」エンジニア)
川島潤哉
 - 長井信也(「木村電器」エンジニア)
田畑智子
 - 伊丹弥生(ケーブルテレビ局のディレクター)
和久井映見
 - 斉藤春江(重光の娘)
小野武彦
 - 木村宗佑(「木村電器」社長)
田辺誠一
西田尚美
田中要次
森下能幸

竹中直人

音楽 ミッキー吉野
主題歌
五十嵐信次郎とシルバー人材センター
「MR.ROBOTO」
撮影 柳島克己
編集 宮島竜治
製作会社 フジテレビジョン
東宝
電通
アルタミラピクチャーズ
配給 東宝
公開 2012年1月14日
上映時間 111分
製作国 日本
言語 日本語

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posted by PON at 21:00| 神奈川 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(ラ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする