自身は夏休みだ!と騒げる状況ではありませんが
息子6歳は人生初の夏休みを満喫・・というか
どのように過ごしていいのかわからない様子。
(学校好きだから・・彼)
しばらく子供向け映画感想記事を続けて公開します。
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「クラッシャージョウ」
ジョウがラストに叫ぶ
当時のTVスポットが頭をよぎる。
「アルフィーーーン!!」
80年代アニメに相当なじんで生きてきた
自分としては、我ながら珍しいと思うのだけど
実は、クラッシャージョウ初見。
なんだろ、映画館に行ったりビデオレンタルする
予算もないまま、気がついたら
この年になっちゃった・・そんな感じでしょうか。
それでも当時のホビージャパンや
アニメディアとかは隅まで読んでいたので
「クラッシャージョウ」が当時としては
最高傑作に近い評価をうけ
騒がれていたのは知ってる。
確かプラモメーカー「日東科学」から
こんなの誰が買うんだ?的メカ
(アメンボみたいな敵偵察ドローン)が
発売されていたのを思い出す。
搭乗するメカでは
やっぱジョウの母艦「ミネルバ」と
戦闘機1号(青)2号(赤)は
いいデザインだなと思ってた。
連合宇宙軍重巡洋艦「ゴルドバ」が
ホビージャパンだったか
あのゴテゴテがフルスクラッチで制作、
発表されていたのには
笑ったなあ当時。
<あらすぢ>
宇宙のなんでも屋“クラッシャー”であるジョウと
その仲間たちの活躍を描いた、SF冒険アクション。
原作は高千穂遥の同名小説。
本作の脚本も同氏が執筆。キャラクターデザイン・
脚本・監督を、原作小説の挿絵を担当している、
安彦良和が手掛けた。
時は未来。人類は宇宙へと進出し、他惑星への
移住を開始していた。クラッシャーを生業としている
ジョウたちは、休暇中に飛び込みで依頼された
仕事を“クラッシャー評議会”を通さずに
引き受けてしまう。依頼内容は、病気の治療の
ために冷凍保存されている大企業の令嬢・エレナを、
手術のできる医師が待つ星へと送り届けて
欲しいというもの。だが、航行中に機体が
原因不明の事故に遭い、全員が気絶している間に、
エレナが消えてしまう。実はこれら一連の事件は
すべて闇組織が仕組んだ芝居だった。
依頼人は海賊の一味で、エレナも彼が誘拐
していたのだ。しかも、彼女はエレナという
女性ですらなく…。果たして事件の真相は?
ジョウたちは汚名をすすぐことができるのか?
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日本映画専門チャンネルで放送。
スタジオぬえの偉い人らしい
「高千穂遥」氏原作のスぺオペ小説をアニメ化。
高千穂氏といえば「ダーティペア」であって
この「クラッシャージョウ」も世界観を同一とする。
たしか「ダーティペア」の赤い髪「ケイ」が
「クラッシャージョウ」の登場人物の誰かと
親戚っつーか血がつながっていたような
そんな設定だった気がする。
男好きのする「ユリ」よりも
実は男勝りの「ケイ」の方が、
結婚してしっかりと家庭を持つ・・
なるほど、そんなモノかもなあとか思った厨房の頃。
当時、観たわけではなかったので
特に思い入れがあるわけではなく
だからこそものすごく客観的に
この映画を観ることができた。
ひとことでいえば
「ああ、80年代アニメだなあ」
CGの時代ではないので歪んでいる作画もあるけど
オール手書きでこれだけグリグリ動くのはさすが。
声優さんの演技も、当時はこれが当たり前だと
思ってたけども、非常に「アニメ」的。
やはりどこか「ワザとらしい」というか
演劇の演技っぽく。
ジョウの後見人かつ頼れる相棒「タロス」を
小林清志さんが演じ
連合宇宙軍ゴルドバ艦長コワルスキー
強大な力を持ちながら
どことなく状況が見えていない、
でも根はそれほど悪い輩ではない
これはまんまルパンの「とっつあん」である。
で、納谷悟朗さんが声をアテてる。
プロップに限らず
このあたりはまんま「ルパン」だ。
海賊四天王のキャラ設定が類型的。
「ニヒル、女番長、うすらバカ、アクティブちび」
この女番長、髪飾りが「赤いドクロ」って
ドロンボーかよ、と軽く突っ込み。
物語のキーになるスリーピングビューティ。
生命維持装置なる科学的カンオケに
全裸で納められた美女。
ボトムズのパーフェクトソルジャーか?と。
B地区はよく解らん装置がくっつき
肝心のところは都合よく
なんかの影になって邪魔されている。
ああ、ジャマジャマ(笑)
80年代アニメのお約束である。
こういう「サービスカット」を差し込めるあたり
おおらかな時代が感じられる。
(彼女のヌードは当時話題になったらしい)
その彼女、一回はジョウの手引きで
脱出するのだが、追っ手から逃げるため
ワイシャツ一枚で沼に潜らされたりと、
結構ひどい扱いを受ける。
それはメインヒロイン「アルフィン」に
したって同様。
安彦良和監督は実は結構サドっ気ありか?
コンピュータ画面にいしいひさいち氏の
「最低人」がでてきたり、吾妻ひでおキャラが
出ていたりと、遊びにしては手が込んでるし
当時は「著作権」におおらかだったんか・・と
思ってたら、エンディングロールに
「スペシャル・デザイン」として
あの頃のサブカルクリエイターが
様々な形でデザイン協力していた。
この映画の製作にはなんと4年もかかったらしいが
当時の作り手のキアイが感じられるな。
「スペシャル・デザイン」(画面より)
アウチ:吾妻ひでお
ブーブー:いがらしゆみこ
最低人:いしいひさいち
アラクネ:大友克洋
アネッサ:高野文子
チャグ:高橋留美子
デートウェア:竹宮惠子
バグバイパー:とり・みき
MAX310:鳥山明
ナイトウォーカー:細野不二彦
ルドラ:御厨さと美
ゴビー:和田慎二
宇宙で一番最初に“クラッシャー”業を
はじめたのは、ジョウの父「ダン」であり、
彼は引退後に
その政治力を発揮して“クラッシャー”を
「宇宙海賊」などとは一線を画す
”宇宙のなんでも屋”という社会的地位を確立させた。
ダンはかつて自分を支えた仲間たちに
ジョウ支えさせ、一流クラッシャーとしての
成長を陰ながら見守っている。
ジョウはそんな父の庇護を意識することなく
気持ちよく大暴れする話。
ダンの声が「久米明」さんというのは・・
キャスティングとしてどうか?今でも違和感がある。
「父」というより「祖父」な気がして。
やや話のツクリが解りづらく
(依頼人の惑星大統領が
実は自星をむしばむ海賊とグルだったことが
最後の方でようやく明らかになったり)
話も奮闘はしていると思うが
ちょっと中弛みもあって
あと10分くらいは短く出来たと思う。
6歳の息子には・・勧めないでおこう。
スタッフ
原作、脚本、監修:高千穂遙
監督、脚本、作画監督、キャラクターデザイン:安彦良和
演出:鹿島典夫
メカニカルデザイン:河森正治
美術監督:中村光毅
撮影監督:三沢勝治
音響監督:藤野貞義、千葉耕市
音楽:前田憲男
原画:板野一郎、佐藤元、高橋久美子他
制作:岸本吉功
製作:日本サンライズ
主題歌
「飛翔〈NEVER END〉」
作詞 - 藤原月彦/作曲 - 西松一博/
編曲 - ARAGON/歌 - 西松一博 by ARAGON
挿入歌
「BLOODBATH HIGHWAY」
作詞 - LEO/作曲 - 西松一博/
編曲 - ARAGON/歌 - 西松一博 by ARAGON
登場人物
ジョウ/声 - 竹村拓
タロス/声 - 小林清志
リッキー/声 - 小原乃梨子
アルフィン/声 - 佐々木るん
ドンゴ/声 - 二又一成
ダン/声 - 久米明
バード/声 - 小林修
コワルスキー/声 - 納谷悟朗
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