「ブルートレインひとり旅」
鉄道の日にちなんでか
チャンネルNECOが
「鉄道関連」映画を特集してた。
その中の一つがコレ。
昭和53年(1977年)頃は
当時は熱狂的なブルトレブーム。
ジブンもその真っ最中にいたが
この映画の存在は全く知らずにきた。
それもそのはず。当時、劇場公開は
全くなくて、市民会館とか公民館とかでの
お役所主催「
夏休みこども映画大会」とか
そんなときの目玉コンテンツだったようだ。
バックがお役所だから、
当時の国鉄が全面協力。
<
あらすぢ>
親に内緒でブルートレイン“はやぶさ”に
乗り込んだ少年の東京〜西鹿児島間の旅を描き、
非劇場で上映された幻の鉄道映画をTV初放送。
ブルートレイン・ブームに乗じて、当時の国鉄の
全面協力を得て作られ、運転席からの主観撮影
など貴重な映像もふんだんに取り入れられている。
小学6年生のたけしは熱烈なブルートレインの
ファン。ある日彼は親に内緒で、はやぶさに
乗り込んでしまった。ひとり旅への不安、黙って
家を出てきてしまったことへの心配で落ち
着かないたけしだったが、そんな時、車内で
宝石強盗を目撃してしまう・・
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当時の子供が観たら
それなりに心に残る映画だったかもしれないが
正直言えば
話なんか150%どうでもいい。とにかくマニアにはたまらない
ブルートレイン全盛時代の貴重な映像が次々と!
当時の国鉄はコスパなんて全く気にせず
すべては原則論と様式美で動いてた。
お客が乗ろうが乗るまいが関係ない。
一度、上が決めてしまえば必ず走らせる。
閑客期に編成を短くしようとか考えない。
それに権利ばっか主張する集団がストを起しまくるし
赤字がたんまりと出るはずだわ。
(JR北×道とか房×半島なんかじゃあ
今でもその残滓が・・)
あーケフン。閑話休題。
夕方、ブルトレの編成を東京駅に送り出す
品川車両区の威容がものすごい。
24系客車がわんさと次の出撃を待っている。
スミのほうではひっそりとスロ81とか
旧型客車改造の「お座敷列車」が並んでいたり。
(青地にグリーンの帯がまぶしい!)
背景には水色とウグイス色の国電が走り
(全部103系だ)
東京駅に進入してくる新幹線は0系
しかも広窓タイプときている。
カマ(機関車のこと)はもちろんEF65型!
但し1000番台だけど。
自分がブルトレに興味持った頃(1977年:小1)は
500番台でして、国鉄の方針でブルトレ牽引車が
一斉に1000番台に変わって大フンガイしたのは
小学校3年生(1977年)だったから・・
まあ、そんなキオクもございます。
(なお1000番台と500番台の外観上の違いは
機関車の顔に「貫通扉」があるかないか)
で、当映画の主人公(笑)の”はやぶさ号”
東京を出発した時の機関車は「EF65 1104号機」
だったのだが、以後、場面が変わるたびに
「1112号機」「1106号機」「1110号機」
「1096号機」「1108号機」・・と
EF65には違いないのだが、ナンバーがコロコロ変わる。
紅白の衣装替えバリの早業だ。
おなじ編成のたった一晩に起きたドラマなのにな。
長大な15両編成のブルトレ姉妹達が
東海道口から次々と発車していくのだった。
ものすごく豪華な時代だった・・。
ちらっと東海道線9番10番ホームの
時刻表が出てくるので画面より書き下し。
(1982年 東京駅)
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14:18 急行 東海3号 静岡 9番ホーム
急行 ごてんば3号 御殿場 9番
16:30 寝台 さくら 長崎・佐世保 10番
16:45 寝台 はやぶさ 西鹿児島 9番
17:00 寝台 みずほ 熊本・長崎 10番
18:?? 寝台 (富士?) 9番
18:55 寝台 (あさかぜ?)
19:05 寝台 瀬戸
21:00 寝台 出雲 紀伊
22:45 寝台 銀河 大阪
(紀伊と出雲って併結だったんかな)
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「はやぶさ」をはじめ
「みずほ」「あさかぜ」「出雲」「瀬戸」そして「富士」。
富士といえば、はやぶさのことを映画では
国内最長距離を走る!と子供が息巻いてたが
最長は「富士」じゃなかったっけ?
もしかして富士が宮崎までに縮小になった頃?
「ブルトレ全盛期」と書いちゃったけれど
少しずつ崩壊の足音が聞こえ始めてる
そんな時期の映画なのかもねコレ。
それでもまあ、まだ全盛期には違いない。
なんつっても「食堂車」が絶賛営業中なのだ。
道中には子供の寸劇がいろいろあって・・
朝、下関ではEF81 300番台(もちろんシルバー)
がお出迎え、門司ではED76 1022号機が担当。
北九州工業地帯のもくもく白い煙のなか
月光色の583系がしれっと走っており
さらに待避線には50系のレッドトレインだ。
くーー。いいなあ。
あの時代に乗っておきたかった。
一応映画なんで、話も書いておきましょう。
主人公、小学6年生のたけし(演:上野郁巳)は
貯めていた小遣いで憧れのブルトレ切符を購入。
鉄道趣味に理解のない親(川津祐介&水野久美)
夫婦に反抗、家出を決行する。
道中にはいろいろな出会いがあって
親子の相克も乗り越え、ちょっとだけ
成長して帰ってくる、という話。
なお”たけし”は
なんかいつもボーっとしてる変な奴。
演ずる上野郁巳くんは
あばれはっちゃくとかにも出演していたらしい子役だ。
乗り込んだはやぶさ号4号車には・・
・鉄道ミステリーが大好きなお婆さん
・栄転という名の左遷で意気消沈のリーマン(犬塚弘)
・とにかくウルサイババア3人組
・捕まえてくださいと言わんばかりに
怪しい風貌の3人組
・その元締めっぽい男(常田富士男)
・ラサール受験しに向かう小学生と教育ママ(笑)
・よくわかんないけどマー坊とかいう小学一年生(密航)
・結構イヤラシイ性格の車掌さん
・歌手を目指してる?食堂車のウエイトレス
(パパはブルトレの運転手だって)
・話に関係ないが、B寝台でタバコ吸ってる若い男
(このころは許されたんだな)
なお・・どこまでいっても子供映画なので
ポワロさんとかの出番は全くありません。
また、ロマンスって話にもまったくなりませんが
やっぱりワケありの小学女児(演:永浜三千子)
との”出会いと別れ”なんてのもあって。
家中で喜んで観てたのは
俺だけ(ただし鉄道シーンだけ)でありました。
鉄道シーン発掘ブログ
http://tetudouga.blog.fc2.com/blog-entry-52.html旅行作家「野田隆」氏のブログ
http://nodatch.iza.ne.jp/blog/entry/3196358/映画のチラシ
http://d.hatena.ne.jp/Snowowl/20080305/12047251311982年・中山映画・93分・カラー・スタンダード
【キャスト・スタッフ情報】監督:中山節夫
出演:
川津祐介
水野久美
上野郁巳
常田富士男
高城淳一
犬塚弘
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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☁|
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