PONにとってサイボーグ009シリーズは
アニメも漫画もそれほど親しみがありません。
カラーアニメOP
”さいぼうぐ戦士〜 誰がために戦う〜”の
アレですが・・は常々名曲だと思ってた傍らで
話はほとんど見ていないのです。
それなのにどうして観てみようと思ったのか?
YOUTUBEのMADで
003フランソワーズの黒下着姿を
偶然見てしまったからに他なりません。
まったくもってアタマ悪ですね〜。
どうもこの映画は、原作者急逝により
未完となっていた漫画の、再解釈作品
であるようですね。
熱狂的009ファンからすれば
ジブンなんか後からきて俺のシマ荒らすんじゃないよ!
と言いたくなるような存在だと思います。
ガンダムでいえば・・ファースト観てないのに
逆シャアだけ観たヤカラがグダグダ
書いている奴みたいなもんだかんな。
石ノ森章太郎氏も最後の方は
平井和正氏と組んで幻魔大戦を
漫画化に取り組んでいたようですし
幻魔といえばハルマゲドン
人間と荒ぶる神々の絶望的な戦い、とか
そういった話に向かうことは既定路線なんで。
009シリーズも、やっぱ行っちゃうのかな?
と思えば・・。
<あらすぢ>
物語の舞台は、2013年の現代。
ロンドン、モスクワ、ベルリン、ニューヨーク。
大都市の超高層ビルが次々と崩壊するという、
同時多発爆破事件が発生。
いつ、誰の意志で計画されたかもわからない
無差別テロは、世界を不安とパニックへと
陥れていた。
かつて、世界が危機に陥るたびに、人々を救った
9人のサイボーグ戦士がいた。
その役目を終え、各々の故国へと帰っていた
ゼロゼロナンバーサイボーグ達は、生みの親である
ギルモア博士からの呼びかけによって、
再び集結しようとしていた。
一方、ゼロゼロナンバーサイボーグのリーダーである
日本人、009こと島村ジョーは、過去の記憶を消し、
東京・六本木でひとり、暮らしていた。
サイボーグ戦士最後の切り札であるジョーは、
ギルモア博士によって 30年間、3年に一度、記憶を
リセット され、高校3年間を繰り返していたのだ。
全世界同時多発爆破事件の犯人とは?
ヒーロー不在の時代、彼らは、誰がために戦うのか?
彼らが立ち向かう、新たな時代の「正義」とは?
ジョーの記憶が呼び覚まされた時。
ゼロゼロナンバーサイボーグの新たな戦いが始まる!
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ネタバレでゆきます。
幻魔大戦と攻殻機動隊を足して
天使のたまごを振りかけたような・・
そんな話でした。
各ゼロゼロナンバーサイボーグの活躍シーンは
それぞれ現代的解釈になっていて
非常にカッコいい
でも惜しいかな、活かし切れていない。
ゼロゼロナンバーサイボーグが大活躍
した時代、我らがヒロイン003は18歳?
くらいかな。ってことは+27年だから
御年45歳???
「また私だけ3年、年をとったわね」
とか本人も言ってるし。
これがそう。仮にも009は制服・・。
同時期に”おおかみこどもの雨と雪”も見たんだけど
いわゆるメイクラブシーンは余計だと思うんだ。
限りなく子供が見る可能性が高い両作品とも。
それでも003の黒下着姿が
この映画を観る気になった一大モチベーション
となった事実は否定できないのですが。
一緒に見ていた7歳の息子は
大人というものはハダカに近い姿で
ハグすることが仲良しの証拠・・それくらいの
意味合いで乗り越えたようです。
親はなくとも子は育ちますな。ほんに。
世界的規模で連続高層ビル爆破テロが発生
その犯人の共通項はただ一つ
「”彼の声”が人類をリセットせよと言った」
ドラえもんを言い訳にしたどこかの
頭悪すぎる凶悪犯くらい、頭の悪い理由。
どうやら、家でボケっとしている人よりも
様々な分野で”エリート”と目され
常に真面目なことを考え
ストレスにさらされている人間ほど
”彼の声”に遭遇しやすいらしい。
そのうち、世界最強の武器群を預かっている
米軍兵士にまで”彼の声”は波及し
B2スティルス爆撃機まで米国政府の管轄を離れ
なんとドバイを核攻撃してしまう。
今回、押井映画でいえば後藤さんのような
長講釈をしてくれるのは
004ハインリッヒ。
(そこまで研究・考察したのは
いつの間にか考古学の大家となっていた
008ピュンマ)
004=008の説明によると
彼の声とは神の声。
「ピュンマ(008)は人類の起源を
探求する途上
もしかしたら人類の脳そのものが
何らかの原因により
「神」になったのではという
仮説を立てていたようだ
人類の祖先が「死」の恐怖から
「神」をつくりだしていったように
天使の化石を見た連中は
心の中に”彼の声”なる幻想を
抱いていったのではないか
そもそも神ほど自分勝手に
多くの人間を殺してきた存在は
いないってわけだ」
・・よく判りません。
そうかも知れませんが
んで何が言いたいのでしょう。
「さすがにピュンマの推察も
早急に過ぎるきらいがある」
と004に言わせ、逃げの手を打っている
カントクにもどうかと思いますけど。
そしてついには米国大統領(明らかに有色人種)まで
なにかムチャクチャを言ったようで
秘書をおたおたさせる始末。
さあどうすんべ。
結局、ネオコンやら軍産複合体やら
怪しい要素をちりばめつつ
話は進み”彼の声”って彼らが開発した
”脳波装置”やら”洗脳装置”やら
そんな奴かな〜とか思うじゃないですか。
ネタバレしますと、神はマジにいたらしいです。
仲間割れしていた002と009の
共同作業で人類の危機を必死になって救う姿を
強大な存在(=神)に見せ、人類もまだまだ
捨てたもんじゃない、ということをアピール、
最後は神が翻心したのだそう。
一言いいたい。
なんじゃそら?
ふざけた設定も結構あって
002と009の確執の理由とか
009が何年も高校生を繰り返しているとことか
006(張々湖)とギルモア博士が
もう何年も泥沼の訴訟合戦を繰り広げているとか
とにかくよく判らない設定だらけ。
◆サイボーグ001: イワン・ウイスキー
超能力を持つ。代償にずっと赤ちゃんのまま。
00ナンバー戦士や博士何なんかと比べても
実は一番マトモな人なのではなかろうか・・。
◆サイボーグ002: ジェット・リンク
特技、マッハで飛ぶ。足の変形が今風。
アトムの生みの親と双璧であるワシ鼻も
これまた今風にモデルチェンジ。
何故か009と仲が悪いそうで
その理由が「奴だけ特別扱い」
「世界の警察官たるアメリカ人の自分じゃなく
専守防衛しかできない国の男がリーダー」
という理由に、なんかとっても辟易。
ガッチャマンやゴレンジャーもそうだけど
ナンバー2はいつも立ち位置が違うものだが。
◆サイボーグ003: フランソワーズ・アルヌール
特技、黒下着(←まだ書いてる)
昔は千里眼とスーパー聴覚だったが
現代では無難にIT情報収集の鬼。
つまり戦闘力のない草薙素子。
◆サイボーグ004: アルベルト・ハインリヒ
能力、全身兵器。体内には核爆弾も。
冷戦時代の遺物あつかいで、部品(おそらく
内蔵弾薬も)ワンオフ製品であるため
とにかくアンタは金がかかるから、
むやみに撃ってくれるなと
本国よりキツく言い含められている様子。
だからというわけでもないだろうが
死体兵士群に苦戦するところが残念。
◆サイボーグ005: ジェロニモ・ジュニア
特技、パワーファイトと覇気w。
寝ぼけていた009を覚醒させるため
無理やり喧嘩を仕掛ける・・という
どこかの幻魔大戦で見たような役回り。
死体兵士群にギルモア研究所が襲撃される中
急きょ戦線離脱することになった
009と003と004を尻目に、
まーだ研究所で戦わされていた
カワイソウナ人。
◆サイボーグ006: 張々湖
中国人は「〜アル」と話す、とのステロタイプを
日本の子供に植えつけたのは間違いなくこの人。
サイボーグ009および石ノ森作品ファンの
皆さんには非常に申し訳ないのですが、
自分が幼少期009シリーズをあまり
好きになれなかったのは、この006〜008に
魅力を感じられなかったからであります。
自分の肉体を代償に、岩をも溶かす
紅蓮の火焔が吐けてもなあ・・。
今回、意外と活躍。
◆サイボーグ007: グレート・ブリテン
特技。バイオによる変身能力。
旧作ではアタマがハゲのまま胴体がトカゲに
なったり・・これもあんま嬉しくない能力。
紳士の国(とされる)
イギリス人である必要性ゼロである。
今回は変身能力を”周辺風景に溶け込む”力と
して活用、イギリス人=スパイとして活躍。
MI6(イギリスの情報機関)の許しが出たら
合流する、と言い残しつつも失踪。
◆サイボーグ008: ピュンマ
特技、深海活動能力。話としてなかなか
活躍の場を出しにくいよな。
いかにも”黒人”ってことで、ちびくろサンボ
を潰しにかかった左巻き団体が、口角泡立てて
クレームつけそうなデザインから
これまた現代風の黒人さんにモデルチェンジ。
もっとも真相に近づきながら、もっとも早く失踪。
なんだそりゃぁ。
◆サイボーグ009: 島村ジョー
特技、加速装置、主人公。
声が宮野真守氏。ウルトラマンゼロである。
設定では001〜008までのノウハウを
すべてつぎ込んだ、00ナンバーサイボーグ
では”最強”ということらしい。
来るべき時に備え、3年ごとに記憶をリセット
しつつ、延々と高校生活を送らされて来たとか。
コールドスリープでもさせとけばよかったのに。
加速装置発動スイッチは奥歯にあるらしく
俺の子供の時には、奥歯をかみしめながら
「加速そうーち!!」なんて言えないよな、と
うそぶく、アホ餓鬼でございました。
全能力を使ってやっていることは
核爆発から逃げること。シャカシャカ。
でもフランソワーズの黒下着(←まだ書いてる)と
各ゼロゼロナンバーサイボーグの
現代的活躍が堪能できただけでも良しとするかな。
その辺は日進月歩のCGということもあって
話は抜きにしても何度でも見たくなるシーンです。
2012/日本 上映時間107分
監督・脚本:神山健治
原作:石ノ森章太郎
音楽:川井憲次
キャラクターデザイナー:麻生我等
絵コンテ:青木康浩、林祐一郎
アニメーションディレクター:鈴木大介
演出:柿本広大
リードアニメーター:植高正典
美術設定:渡部隆、滝口比呂志
美術監督:竹田悠介
色彩設計:片山由美子
撮影監督:上薗隆浩
サウンドデザイナー:トム・マイヤーズ
ラインディレクター:川端玲奈
制作プロデューサー:松浦裕暁
製作プロデューサー:石川光久
プロデューサー:石井朋彦
声の出演:
◆サイボーグ001: イワン・ウイスキー
(Ivan Whisky)
演:玉川砂記子(たまがわ さきこ)
◆サイボーグ002: ジェット・リンク
(Jet Link)
演:小野大輔(おの だいすけ)
◆サイボーグ003: フランソワーズ・アルヌール
(Francoise Arnoul)
演:斎藤千和(さいとう ちわ)
◆サイボーグ004: アルベルト・ハインリヒ
(Albert Heinrich)
演:大川 透(おおかわ とおる)
◆サイボーグ005: ジェロニモ・ジュニア
(Geronimo Jr.)
演:丹沢晃之(たんざわ てるゆき)
◆サイボーグ006: 張々湖
(Chang Changku)
演:増岡太郎(ますおか たろう)
◆サイボーグ007: グレート・ブリテン
(Great Britain)
演:吉野裕行(よしの ひろゆき)
◆サイボーグ008: ピュンマ
(Pyunma)
演:杉山紀彰(すぎやま のりあき)
◆サイボーグ009: 島村ジョー
(Joe Shimamura)
演:宮野真守(みやの まもる)
http://009.ph9.jp/staff/
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