BS日本映画専門チャンネル
「総力特集ゴジラ」より。
「すぐで半年 よかろで2年
審議審議で5〜6年」
(演:小泉博)が役人仕事の遅さを
嘆いてつぶやいた台詞。
怪獣映画なのにときどきこういう
昭和サラリーマン的セリフがでてくるから
なかなかどうして油断できない。
<あらすぢ>
巨大台風8号が日本を通過した翌日、毎朝新聞の
記者である酒井と助手の純子は高潮の被害を
受けた倉田浜干拓地で鱗のような物体を見つける。
一方、静之浦の海岸には巨大な卵が漂着。
ハッピー興業社の熊山は漁民から卵を買い取り、
静之浦の海岸に孵化施設を兼ねた
「静之浦ハッピーセンター」の建設を始めた。
巨大な卵を調査した三浦博士と酒井らだったが、
彼らの目の前に小美人が現れる。彼女達によると、
巨大な卵はインファント島に唯一残っていた
モスラの卵であり・・。
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ゴジラの造形は作品ごとに違っていることが多い。
前作「対キングコング」では
氷山にこもっていたので
上半身が妙にシェイプアップ
前から見ると二等辺三角形みたい。
俗に「キンゴジ」と呼ばれる。
今作のゴジラはほっぺたが昔の「宍戸錠」バリ。
埋立地から出現時もほっぺ”ぷるんぷるん”が
印象的。体のバランスもよく
モスラが正義の怪獣であるがために
悪役面で作られたこともあり
「モスゴジ」としてマニアに最も人気がある。
なおモスゴジのほっぺに「オルガノーゲン」が
入っていたかは定かではないです。
モスラはどこまでいっても”巨大蛾”であり
地表を重々しく進撃する
山のようなゴジラとはどうにもミスマッチ。
戦う前から勝敗が判ってしまっているようで
つらい。
悪人どもが流れ着いた「モスラの卵」で
一儲けを狙った
”靜之浦ハッピーセンター”の全貌
(映画画面の「完成予想図」より書き出し)
・入口
・駅
・謎の国
・遊園地
・見世物
・マジックタワー
・植物園
・ボートのりば
・レストラン
・展望台
・プール
・ヘリポート
・大衆浴場
・事務所
船橋ヘルスセンターのようなものを
目指していたようですな。
「卵」がモスラのではなかったら
地域発展にそれなりに貢献
できたのではないか?
昭和の時代の山師、というか興行師・・
居なくなってしまった。
ちなみに親モスラ死亡と引き換えに
件のたまごからは子モスラ、しかも
双子が生まれ、芋虫とは思えぬ
機動力と”糸”でもってゴジラに勝利する。
勝利というが、次作「三大怪獣地球最大の決戦」
では、モスラは一匹死んでしまった、と
モスラマネージャーの”小美人”氏が後に話してる。
どちらが死んじゃったのか、想像しながら
双子の芋虫の死闘を見るのも一興かと。
(自分は、ゴジラの尻尾に噛みついた方が
死んじゃったものと見ます)
モスラ対ゴジラ
Mothra vs. Godzilla
監督:
本多猪四郎 (本編)
円谷英二 (特撮)
脚本:関沢新一
製作:田中友幸
出演者:
宝田明
星由里子
小泉博
藤木悠
田島義文
佐原健二
沢村いき雄
藤田進
田崎潤
音楽:伊福部昭
撮影:小泉一 (本編)
有川貞昌 (特撮)
富岡素敬 (特撮)
編集:藤井良平
配給:東宝
公開:1964年4月29日
上映時間:89分
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