2014年06月23日

ペギー・スーの結婚

「ペギー・スーの結婚」

フランシス・コッポラ作品。
巨匠らしく、トリッキーな撮影が大好き。
あまり大作感のないこの作品で
妙にアングルにこだわるとこに少々違和感。
俺って、エーガ撮るのうまいだろ?と
誰かに褒めてほしいみたいな。

ずっと観客が画面を通してみていたのは
合わせ鏡の向こうになるキャラだったり。
かと思えば、そのまた逆として鏡かと思えば
リアル人間だったり。

あらすぢ
夫との離婚を決意した中年女性ペギー・スーは
現在別居して子供と暮している。ある日、ペギーは
娘に堰き立てられて気の進まない高校の同窓会に
出席させられた。別居中の夫は高校時代の同級生
でもあり、娘は久々に父に会いたかったのだ。
その会の最中卒倒したペギーは、現在の記憶を
持ったまま高校生だった1960年の世界に帰って
しまう。そこは、当時のままの世界で当時の
ままの人々が暮らしていたが・・

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一見タイムトラベルものだが
トラベルもの特有の”パラドックス”が
起こらないか心配しつ
バック・トゥ・ザ・フューチャーのように
積極的に未来を変えてゆこう、とか
計画的かつアグレッシブなことは
まったく行わないヒロイン。
ほぼ気の赴くままに発言・行動し
時には史実と異なる人とセクロスまで
しちゃう始末。

将来の結婚生活の破たんが
解かりきっているが、
それでも昔の若さと夢にあふれ
(それなりに魅力的な)若ダンナ
(演:ニコラス・ケイジ)と
史実通り結婚すべきか捨てるかで
一応は悩む程度。

若ダンナ役、ニコラス・ケイジ。
ペギースーが愛想をつかしている
やさぐれ男がよく似合う。
髪の毛のピンチなところは
もうこの頃からの様子。
彼のリーゼント姿をみたければ
一見の価値があるような無いような。

ニコラス・ケイジは
俺、サイコー!俺ビッグになる!
と歌手デビューを目指したものの
鳴かず飛ばず。仕事といえば田舎ケーブルTVの
家電ショッピング番組で、ざーとらしい
サクラタレントを演じるくらい。
(関係ないがこの映画は1987年。
 もうこの時代にジャパネットタ○タ商法が
 あったんだな〜メリケンには)

映画冒頭のCMはまさにその家電ショッピング番組
で必死なニコラス・ケイジさんだ。
ニコラス・ケイジはただただ”お金”のため。
周囲に何と言われようと、安さをアピールする。
「三菱大型テレビ1299ドル
 サンヨービデオ299ドル
 ワーオ、電気屋は倒産だネ」

Wiki先生によれば1987年は1ドル=120円台。
なんで、三菱大型テレビは日本円で155,880円
三洋ビデオなんか35,800円。
まだこの頃の日本は家電で食べてゆけたんだな。



キャスリーン・ターナーの高校時代の親友
キャロル・ヒース(演:キャサリン・ヒックス)
決してすげえ美人って程でもないのだが
どっかで見たことあるなあ、とWiki先生に
お伺いしてみれば、
映画「スタートレックW・故郷への長い道」
に出てきた鯨学者だ!
カーク提督とともに未来へ失踪してしまった彼女。

スタトレWも1987年制作映画なんで
立て続けの映画出演。
キャサリン・ヒックスの女優人生最高潮期
だったのかもしれない。
余計なお世話か。



そしてこの映画には、ほとんど端役であるが
あのジム・キャリーが出てる。
まだコメディアン色が弱いので
この時点では単にお調子モン同級生役だ。

それとこれ、やはり書いておかないとダメかな。
今から27年前の映画だから
キャスリーン・ターナー、当時33歳。
女子高校生役はさすがに無理がありすぎ!
娘役のヘレン・ハントが演じた方が
まだ自然だったのでは??
下手するとタイムスリップした先の
キャスリーン・ターナーの母親役のほうが
きれいだぞ。

そりゃキャスリンターナーも、一応美人女優で
売っていた時代もあったんで・・。
それなりにはかわいく映ってはいたが
どこかしらババくさい。
自分の中で外国映画補正がかかったので
なんとか作品を観きることができた。

このころ流行ってたのかも
タイムトラベル映画もの。
1960年代のアメリカは
白人にとって天国だったのかも知れない。

イェーツの詩がここでも
使われていたが、アメリカ人
好きなのかなイェーツ。



ペギー・スーの結婚
Peggy Sue Got Married

監督:
フランシス・フォード・コッポラ

脚本:
ジェリー・レイクトリング
アーレン・サーナー

製作:ポール・R・グリアン
製作総指揮:バリー・M・オズボーン

出演者
ペギー・スー・ケルチャー/キャスリーン・ターナー
チャーリー/ニコラス・ケイジ
リチャード・ロビック/バリー・ミラー
キャロル・ヒース/キャサリン・ヒックス
マディ/ジョアン・アレン
マイケル・フィッツシモンズ/ケヴィン・J・オコナー
ウォルター・ゲッツ/ジム・キャリー
デロレス/リサ・ジェーン・パースキー
ロザリー/ルシンダ・ジェニー
アーサー/ウィル・シュライナー
イヴリン/バーバラ・ハリス
ジャック/ドン・マレー
ナンシー/ソフィア・コッポラ

音楽:ジョン・バリー
主題歌:バディ・ホリー
撮影:ジョーダン・クローネンウェス
編集:バリー・マルキン

製作会社:アメリカン・ゾエトロープ
配給:コロンビア映画
公開:(日本)1987年4月18日
上映時間:103分
製作国:アメリカ合衆国

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(ハ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする