たしか日本映画専門チャンネルで放映してた。
この頃、近々北斗星で函館に向かう予定が
あったので、観ておこうか、と録画しといたもの。
おかげでむこうの観光タクシーの
運転手と話が合っちゃった。
<あらすぢ>
戦後まだ間もない頃。昭和22年に北海道地方を
襲った猛烈な台風により、青函連絡船・層雲丸が
転覆して多数の死傷者が出る。現場で遺体収容に
従事した函館警察は、身元不明の遺体を2体
発見。遺体は、連絡船の乗船名簿と該当しなかった。
同日、北海道岩幌町の質店に強盗が押し入って
大金を強奪したうえ、一家を惨殺し証拠隠滅に
火を放つ。火は市街に延焼し、結果的に街の
大半を焼き尽くす大火となった。
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とにかく長い。
映画は長ければいいってもんでもない。
そりゃキャラの内面・感情を
表情やしぐさでじっくりと表現するって
やり方もあるとは思うけれど、全編にわたって
そこまでやる必要があるのだろうか?
省略(カット)での表現だって大事だろう。
(映画監督の巨匠に好き勝手かけるのも
怖いもの知らずのシロウト故とさせてもらいます)
原作や脚本をただのんべんだらりと
映像化するのは大抵の人にできる。
(悪い例として「山賊の娘ローニャ」)
仮にもクリエイターなら
行間も表現方法に変えてしまわないと。
逃げ出した主人公(演:三國連太郎)が
上陸した下北半島で出くわした
イタコの祈祷に気が滅入るシーンで五分。
乗り合いバスの内で女性が食べていた
”おにぎりを食べたい”という表現に五分。
といった具合がずっと続く。
”飢餓海峡”というくらいだから
登場人物の心身ともの極限までの飢餓状態を
表現したかったんだろうが
主人公、三国連太郎のウンザリするぐらい
飢餓状態と、ギラつき感はとてもよく分かったから
もう勘弁してくれ、って感でいっぱいでした。
キツイ。
もう一人の主人公。
執念で三國連太郎の後を追う
北海道警察の刑事役に伴淳三郎。
ガメラの大迫警部役だった「螢雪次朗」に
似ているが、これは順序が逆であるな。
伴淳三郎は、昔読んだ小林信彦の「渥美清」本に
若いころの渥美清をイビッたという逸話が残っていて
あんまり好きじゃない。あじゃぱー。
あとは・・そう
ダイハツミゼットが海岸爆走するシーンに
ただただ(笑)
高倉健さんが若い刑事役で登場。
とつとつとした話し方は全然変わんない。
健さんでも犯人役がつとまりそうなもんだけど
そうだ、三國連太郎にあって高倉健にないもの。
それは狂気、あのギラギラした目だ。
飢餓海峡
監督:内田吐夢
脚本:鈴木尚之
原作:水上勉
製作:大川博
出演者:
三國連太郎
左幸子
伴淳三郎
高倉健
音楽:冨田勲
撮影:仲沢半次郎
編集:長沢嘉樹
製作会社:東映東京
配給:東映
公開:日本 1965年1月15日
上映時間:
183分(完全版)
167分(カット版)
製作国:日本
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