BSフジで去年やってた奴。
あんまりといえばあんまりな題だが
実際、内容はそんなもんなんで
そんなもんです。
Wiki先生によれば
「戦車」は「せんしゃ」じゃなくて「タンク」と
読むらしい。
<あらすぢ>
昔、日永村の村はずれに、乱暴者の少年戦車兵
上がりの男・サブが、耳の遠い母親「とみ」と、
頭の弱い弟・兵六(へいろく)と一緒に
暮らしていた。一家は村中から嫌われていたが、
長者・仁右衛門(にえもん)の娘・紀子(のりこ)
だけはサブの味方だった。紀子の全快祝いの日、
サブは仁右衛門から追い出され、暴れ回り、
警察に送られる。サブがいない間に村会議員の
市之進(いちのしん)は、とみを騙し、サブの
土地を巻き上げる。帰ってきたサブは怒り、
隠していた戦車を運転し、村中を暴走させ、
村人たちを恐怖のどん底に叩き込む・・。
************************
なんつーか、ね。
キャスト見ればお分かりの通り
その後、昭和日本の映画TV文化にて
必ず一人は見かけることになった
御方ばかりが出演。
サブ(演:ハナ肇)、元少年戦車兵。無学で粗暴で
何考えているかイマイチよくわからない。
サブの弟、兵六(演:犬塚弘)生まれつき頭が弱く
願えば”鳥”になって大空を飛べると考え、
高いところが好き。
母親、体一つで兄弟を養っているが耳が聞こえない。
そんな一家だから、ただでさえ
隣村からも馬鹿にされるくらいビンボーな村の
一番のビンボー。口さがない村落民は
自分達よりも下の生活をしているサブ一家を
バカにすることで、どうにかバランスを取っている。
悪徳政治屋や詐欺師が登場、サブたちの家屋敷すら
巻き上げてしまう・・。
いいのか?こんなウツ展開にウツ設定。
映画館て、曲がりなりにも身銭を出して
お客が見に来るのが前提でしょうよ。
よくこんな映画造られたなぁと。
今じゃ企画が通るどころか
企画すら発生しない様な内容なのです。
粗暴であるがサブなりに自制してきたが
ある日、家は巻き上げられるわ、
弟は煙突からフライングして死亡するわ・・とで
ついにサブの怒りは大爆発。かくして
「馬鹿が戦車でやってくる」
と相成る訳です。
これもネタバレしちゃいますが
サブはマイ・タンクで大暴れ。
村一番の長者の家、政治家の家、村人の家
どんどんキャタピラで踏みつぶしてゆきます。
でも死人は出ません。一応喜劇ですから。
・・やがて静かになった村を
村人たちが恐る恐る見回ってみると
サブの戦車が作ったキャタピラ痕は、
野を越え山を越え隣の村にも進入。
海岸に到達するや海まで続いていた。
サブは深い哀しみ、怒り、弟の遺体と共に
海底へ??
書いていて思ったのだが
なんか昔からPONが良く観ていた
カイジュー映画のフォーマットに似ている。
んで、サブは死んじゃったのでしょうか?
いえいえ。実は死んでいないのデス。
フラッと村に戻ってくるや、傷心の母親を
連れて再び行方不明になる・・というラスト。
サブがひそかに憧れていた
長者の娘(演:岩下志麻)は
サブが造った”キャタピラ痕”を
”サブの道”と名付け、隣村に向う際の
最短の道として重宝するのだった。
うーーん・・なんだろ(ポリポリ)
山田監督も「男はつらいよ」を
作り出すまでに、悪戦苦闘されていたんだな。
尚、戦車は当時のお金で300万ほどかけて
雪上車に砲塔の張りぼてをつけたモノ。
たぶんに元ネタになった戦車はないと思われ。
無理やりまとめるなら、旧陸軍の豆戦車で
砲塔が一部97式チハたん、ってとこかな。
馬鹿が戦車でやって来る
監督:山田洋次
脚本:山田洋次
原案:團伊玖磨
製作:脇田茂
音楽:團伊玖磨
撮影:高羽哲夫
編集:浦岡敬一
キャスト
サブ:ハナ肇
とみ:飯田蝶子
兵六:犬塚弘
紀子:岩下志麻
仁右衛門:花沢徳衛
かね:武智豊子
市之進:菅井一郎
赤八:田武謙三
たね:小桜京子
九作:常田富士男
茂十:天草四郎
百田巡査:穂積隆信
床屋の親爺:渡辺篤
医師・新吾:高橋幸治
郵便局員:小沢昭一
釣り人:松村達雄、谷啓
船頭:東野英治郎
配給:松竹
公開:日本 1964年12月26日
上映時間:93分
************************
管理人モチーベーション維持のため
クリックしていただけますと助かります!
↓ ↓ ↓
ラベル:馬鹿が戦車でやってくる ハナ肇