「エポック社の野球盤」・・ファミコンなる
無粋なオモチャが主流になるまえから、既に
いろんなもので遊んでいた、我ら30代男子。
クラスに数人は必ずこの「野球盤」を持っていて
真剣勝負をしたものだ。
これ持ってた。PONが持っていたのは
簡易版だったので、出塁すると、「手」で
ランナー人形を各塁へ差し込んだ。
(高級版は、レバーひとつでランナーが
地面から「こんにちわ」できた)
このオモチャで有名なのは「消える魔球」
システム。ピッチャー(守備)側の操作ひとつで
ホームベース付近が落とし穴のように下に
落ちるのでパチンコ玉の子分のような野球ボールは
転がってきても、バットあたる前に地面に
潜ってしまう。
打つ方も守る方も子供だから・・
守備側は打たれたくない→全部「消える魔球」で投げる
攻撃側はどうせ打てないなら→バットを振らない
こんなこと繰り返していても面白うはずもない。
そこで消える魔球にはローカルルールがある。
一番単純なのは使用回数制限を決めることだったが
野球盤って実はかなり単純で、自分らの場合、白熱
した試合展開になる前に飽きてしまうこともしばしば。
そうならないために、気持よく遊ぶには、結局、
守備側は正面から勝負を挑み、攻撃側もバッティングに
励むことになる。つまり、消える魔球システムの
出番は自然になくなっていた・・というのがホントの
とこ。
このシステムが野球盤に組み込まれた時は
大ヒットだったようだ。背景にはやっぱ
「巨人の星ブームだろうなあ。
飛雄馬が投げた大リーグボール1号。
スコアボード裏にある守備側が使うコントロールレバー。
(写真は拾いもの)
順番は忘れたけれど、多分真中が投球レバー。
手前に引いてから放すと、ばねの力で投球する。
(銀玉鉄砲の発射システムに少々似ている)
右側が問題の「消える魔球」操作レバー。
ボールがホームベースに差しかかる時に
タイミングよく手前に引くと、地面が落ちて
魔球が完成する。
左側のレバーを操作すると、磁石を操れて
左右にボールを振らせるコトができる。
これだけでも充分遊べるのだが、せっかくなので
ここでPONが30年ぶりに、ある必殺ワザを紹介する。
それはS君が考え出して、我々の間で流行ってしまった
悪魔のワザ。
普通、デコピンする時、親指と人差し指で輪を作り
イキオイ良く人差し指が飛び出す。それが額に当たると
とんでもなく痛いわけだが、S君はこれを野球盤の
投球に取り入れてしまったのだ。
先ほど、
>手前に引いてから放すと、ばねの力で投球する。
と投球方法を書いたけれど、ばねの力なんて
タカが知れている。一度手前に引いた投球レバーを
デコピンの要領で、イキオイ良くはじいたら
どうなるか・・
とんでもないことになるのである。
それは究極の破壊力。
野球盤のボールとは要は鉄のパチンコ玉だから
S君愛用の野球盤は、既にバックネット(プラスチック
で出来てました)が徹底的に破壊されていました。
そのうち、手段と目的が逆転して、誰が一番早い
球を投げられるか?
更には、他人すらどうでもよくなって
いかに自分が納得のいく球を投げられるか?
へ目的がシフト。
キャッチャーにあたる存在はとっくに破壊されて
いるのに、小学生は加減を知らない全力投球!
憐れ、受け手の無い剛速球(鉄の球)は、
我々馬鹿ガキの制御をとっくに離れて大暴走。
ある時、S君宅の廊下のガラス戸を
割ってしまいました。
以来、このワザは、S君のお母様命令で封印。
今日に至ります。いつまで封印すればいいのかな?
やれやれ。
************************
管理人モチーベーション維持のため
クリックしていただけますと助かります!
↓ ↓ ↓