話に出てくる「P3C哨戒機」って奴は
米国製対潜水艦ヒコーキのことで
P3Cオライオンっていいます。
厚木基地近辺で上空をターボプロップの爆音に
思わず見上げると、下が灰色で上半分が白、
サイドに小さい日の丸のついた中型プロペラ機
が飛んでいたら、ほぼまちがいなくそれです。

さらに言うなら、機尾が長く
お腹に穴が・・↓
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こんな風に空いています。
なんだ、今どきプロペラ機かよ?と
思うなかれ。平気で日本の領海を侵犯する
他国のクジラ潜水艦には天敵なのです。
ちなみにこの穴は、海にもぐる潜水艦を
あぶりだすため、各種センサーを搭載した
筒型のソノブイなるものを
(使い捨て対潜水艦用音響捜索機器)
空中から投下するためのもので、
一本数百万円だとか。軽自動車くらいなら
平気で買えます。
本気で敵潜水艦を探すときには、怪しい海域へ
軽自動車を空中からバラ撒くわけです。
回収?もちろんしません。そんなの。
不可能だし。
軍隊がいかにお金がかかるものであるかってのが
よくわかりますね。
P3Cは便利な空中タクシーではないのです。
で、以下の記事。
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「海自1曹飲酒ケガ、P3C哨戒機往復治療」
海上自衛隊硫黄島航空基地隊(東京都小笠原村)
で1等海曹(46)が部内規則に違反して飲酒
した上にけがを負い、約1200キロ離れた
本土の海自厚木基地(神奈川県綾瀬市)から
出動したP3C哨戒機が往復して同基地まで
搬送していたことが30日、分かった。
海自は基地内での飲酒を禁じているが、硫黄島
は島全体が基地のため「日本酒2合程度」など
とする基準を規定。しかし1曹はコップ10杯以上の
焼酎を飲んでいたという。海上幕僚監部広報室は
「事実関係を調査し、厳正に対処する」としている。
海幕によると、1曹は今月16日夜、基地内で
行われた新任隊員の歓迎会に出席。歓迎会終了後も
同僚と隊舎内で酒を飲み、室内で誤って顔を打つなどして
左目付近を骨折したという。
硫黄島基地にはヘリコプターはあるが、本土まで
運ぶ能力がないため厚木基地にP3Cの派遣を要請。
1曹を厚木基地に搬送し、東京都内の自衛隊病院に
入院させたという。
海自ではイージス艦あたごの衝突事故や特殊部隊の
訓練中の死亡事件など不祥事が相次ぎ、組織立て直しを
図っている。(共同)
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>左目付近を骨折したという。
がどれくらい緊急性を持つものなのか
調べてみないとわからんけれども。
それくらいいいじゃん。
そのまま、隊員の自然治癒力に
期待せよとでも言いたいのか?マスコミは。
そもそもこの話の出所はどこ?
厳正に対処して、それで隊員が亡くなったら
それはそれでマスコミも騒ぐのだろうし。
軍隊は非合理で非経済的なのですよ。
怪我した経緯はまずかったけど、遠く離れた
島で、ロクに楽しみもなく任務についている
隊員さんがいるわけですよ。
自分に何かあったとき、すぐにフォロー
してくれる組織でないと安心して任務に就けない。
助けてくれる仲間が居ると思えるから戦えるのです。
ガンダムでバロム大佐もそう申してます。
ちなみに往復の燃料代は約100万円だそうですが
隊員さんの処分は「厳重注意」くらいに
留めてあげてください。
ちなみに「厚木」基地って「綾瀬市」にあるんだ・・。
記事のそんなところに反応したり。
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一方で陸上自衛隊は・・
「硫黄島偵察中の隊員倒れ死亡=
壕内で熱中症か−陸自」
2008年10月25日(土)02:30
陸上自衛隊は24日、戦史教育のため東京都
小笠原村の硫黄島を偵察中の陸自富士学校普通科部で
教官を務める男性3等陸佐(45)が壕(ごう)内で
意識不明となり、航空機で病院に運ばれたが死亡したと
発表した。熱中症が原因とみられるという。
陸上幕僚監部によると、3佐は23日午後6時10分
ごろ、ほかの教官とともに計7人で同島の千田壕に
偵察に入ったが、進んでいるうちに行方不明になり、
約40分後、入り口付近に倒れているところを発見された。
さらに10分後に意識不明となり、24日未明に海自
P3C哨戒機で神奈川県横須賀市内の自衛隊施設などに
搬送された後、自衛隊中央病院(世田谷区)に運ばれたが、
意識は戻らず、同日午後8時45分に死亡した。
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硫黄島って、映画を見た方ならご存知だと思うけれど
活火山なので、穴をちょっと掘れば熱い湿気で
いっぱいになる。戦争中、あそこにタコツボ掘って
籠城された兵隊さんのご苦労といったら、
それはもう、人間がガマンできる限界だったんだろう。
そんなところに、教官は戦史研究で入られたんだと
思うけど、ちょっと不注意だったんじゃないか。
それにしても「P3C」はここでも大活躍。
もはや「つっかけサンダル」か「軽自動車」並み。
硫黄島も「P3C」も16日に海自のけが人を輸送
24日には陸自でこの事故とは。大変だね。
ラベル:P3Cオライオン