2010年07月26日

復活の日

「復活の日」

草刈正雄ですよ。正雄。
イロオトコといえば草刈正雄だった時期が
確かにありました。
劇中字幕では外国人の方々から
「ヨシズミ」なんて呼ばれていましたが。

角川映画が時代を作る初期の一作。
少しずつ日本も「経済大国」なんて称号を
いただける様になってきた・・次は文化だ。
外国(たぶんハリウッド)に負けない映画を
つくるのが私の使命なのだあぁぁ!と
角川春樹プロデューサーが元気だったんだろうな。

国際的な映画を目指すなら外国人入れないと
でも呼んで来てくれる親日派の役者なんて
限られているし・・
んで、ロバート・ボーン
んで、ジョージ・ケネディ
取り急ぎ、オリヴィア・ハッセーも。
なんて企画だったんだろう・・。

あらすぢ
一九八×年冬、東ドイツの陸軍細菌研究所から
新種のウイルスM-88が盗まれた。この細菌は
摂氏マイナス10度で自己増殖をはじめ、
零度を越えると猛烈な毒性を発揮する。
M-88を奪ったスパイは小型飛行機でアルプスを
越えようとするが、吹雪の中で墜落、恐るべき
細菌が飛散してしまう。そして春が来ると・・

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けっこう、感動しましたよ。当時。
初見は小学生も高学年でしたから。

日本の医療機関が全力でウィルスと戦う姿が
描かれていて壮絶。映画「感染列島」のハシリです。

これまで、医者とは病気を治す人たちであり
彼らは病気をうつされる、もっとも
アブナイ場所にいる人たちなんだって
想像すらしなかった子供PON。

なるほど、医者も人間なんだからそらそうだ・・
実に当たり前なことを教えてもらいました。

多岐川裕美さんがどうにも幸薄そうな看護婦役。
黙々と患者(というより思いを寄せる医者)の為に
働き、ある日突然ウィルスにやられ
静かに死去・・。たしかそんな役だった気がする。
なんであの人、あんなにツイていないような
顔なんだろう。

すげーなーと思った設定は、南極基地にいる
生き残り隊員は全部あわせて700名ちょっと。
うち、女性は20名もいなかったんじゃないかな。
680:20。この圧倒的な男女比

南極以外の人類全滅が確認された後
「人類存続」という大義名分のもと
子作りに励むことになるわけです。
緊急事態なので女性の意思は無視。
(一応、各人の同意は取り付けていますが・・)
計画的なローテーションで隊員の夜の御伴を
することになるんですよ!

たしか草刈正雄の恋人だった女性隊員マリトも
人類存亡の危機ともなれば、貴重な女性。
地獄のローテーション入りすることになった
・・ような。

まことに壮絶

ネタバレしますが、話の半ばでは
狂ったアメリカ軍人が、死なばもろとも!と
自動核ミサイル報復装置のスイッチをオンに。
(こんなときの軍人はだいたい迷惑なヤツだ・・)
折悪しく大型地震がワシントンで発生。
地震を攻撃と誤認識したシステムが張り切り
(あれ?ソ連のミサイルが先に誤作動だったか?)
まあ、とにかくどっちかの核ミサイル照準が
なぜか南極大陸にも向いていて、事態を知った
ヨシズミ以下は、システムを止めるべく
唯一残った潜水艦で、死の世界へ出て行かざるを
得ない事態となる。

で、間に合わなかった。

決死隊のヨシズミは試作型ワクチンを注射されたが
ワクチンが効くかどうかもわからん状態で出撃。
でも南極にミサイルは発射されてしまうし、
結局独りだし・・自棄になったヨシズミは
ほぼルンペン
と化し、黙々と徒歩で南下を開始する。
電波少年のドロンズみたいなもの。



パナマ→南米→チリを経て、ひょっとしたら
生き残りの生き残りが居るかもしれない、
その想いだけではるか南米の先端マゼラン海峡へ。

その道は、すべて死体のみ。
道中で白骨化したかつての住民に向かい
禅問答をしかける正雄。
そして何故か答える白骨!
この辺、いいシーンなんですがテンポとしてはダレます。
そして最南端でヨシズミがみたものは・・。

サニー千葉は博士には見えないってことで。。

キャスト(役名)
草刈正雄 クサカリマサオ (吉住周三)
夏木勲 ナツキイサオ (中西博士)
多岐川裕美 タキガワユミ (浅見則子)
永島敏行 ナガシマトシユキ (松尾隊員)
丘みつ子 オカミツコ (辰野の妻)
中原早苗 ナカハラサナエ (若い母親)
森田健作 モリタケンサク (真沢隊員)
千葉真一(サニー千葉) (山内博士)
渡瀬恒彦 ワタセツネヒコ (辰野隊員)
緒形拳 オガタケン (土屋教授)

オリヴィア・ハッセー (女性隊員マリト)
グレン・フォード (リチャードソン大統領)
ジョージ・ケネディ (コンウェイ提督)
ボー・スベンソン (カーター少佐)
エドワード・J・オルモス (ロペス大尉)
ステファニー・フォークナー (女性隊員サラ)
スチュアート・ギラード (マイヤー博士)
セシル・リンダー (ラトウール博士)
チャック・コナーズ (マクラウド艦長)
ヘンリー・シルバ (ガーランド統参議長)
ロバート・ボーン (バークレイ上院議員)

スタッフ
監督
深作欣二 フカサクキンジ
製作
角川春樹 カドカワハルキ

原作
小松左京 コマツサキョウ

脚本
高田宏治 タカダコウジ
グレゴリー・ナップ
深作欣二 フカサクキンジ

音楽監督
鈴木清司 スズキセイジ
羽田健太郎 ハダケンタロウ

主題曲
ジャニス・イアン

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posted by PON at 21:00| ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画(ハ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>雫石様

PONです。

>できれば原作もお読みになることを、
>お勧めします。小松左京初期の代表作です。
有難うございます。
〜復活の日 (ハルキ文庫) にあるようですね。
今度探してみます。

>新型インフルエンザ騒動の時は、初めて
>読んだ時の事を思い出して、
>少し怖かったです。
ほんとそうです。単にラッキーだっただけで。
現世を司る神が「深作 欣二」や
「ローランド・エメリッヒ」だったら
私ら既にエンディングを迎えてますよねぇ。

>原作の中で、スミルノフ教授最後の講義
>というのがありますが、私は感動しました。
ほほう。ますます読んでみたくなりました。
Posted by PON at 2010年07月29日 12:43
「復活の日」映画も良かったですね。
できれば原作もお読みになることを、お勧めします。小松左京初期の代表作です。
 新型インフルエンザ騒動の時は、初めて読んだ時の事を思い出して、少し怖かったです。
 原作の中で、スミルノフ教授最後の講義というのがありますが、私は感動しました。
Posted by 雫石鉄也 at 2010年07月27日 08:49
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