2010年10月20日

「アトムの最期」 手塚治虫

「アトムの最期」 手塚治虫

鉄腕アトムの番外編。
当時、小学校の図書室に存在していいマンガと
いえば「手塚治虫」関係か「はだしのゲン」
くらいなものだった。

あかね書房の「少年少女世界SF文学全集」を
ひととおり読み終わったしまったPONは
ガッコウに存在する「マンガ」という変り種に
手を出してみた。
「はだしのゲン」は別の意味で衝撃を受けたが
それはココではひとまず退けておく。

んで、「手塚治虫」全集。
とはいっても氏の作品「人間昆虫記」であるとか
「ばるぼら」「奇子」であるとか、いろんな意味で
アヤウイ、アヤウ過ぎるマンガは収録されておらず、
氏が食うために描きまくった子供向けマンガが
中心のマイルドな全集だったと思う。

1971年生まれのPONにとって、手塚治虫作品
よりも藤子不二雄先生作品のほうが「なじみ」深く
アトムにしたって、昔白黒でやってた作品でしょ?位の
認識しかなかった。

あらすぢ
ロボットが娯楽のために人間を育てる世界。
普通の家庭で育ったつもりが両親とも
ロボットだと知った主人公は
幼なじみのガールフレンドと共に逃走。
博物館に保管されてた伝説のロボット
アトムを人類の味方とするため復活させるが
背後に逃走した人間を捕獲する
保健所ロボット軍が迫っていた・・

************************

ネタバレです・・。

背後の空に、ロボット軍が迫る。
数にしてアトム1に対し敵軍100以上。
逃げ切れないと悟ったアトムは主人公に聞く。

ア「あの娘に対するキミの思いは変わらない?」
主「ああ」
ア「ほんとうに?」
主「もちろんさ!」
ア「わかった。だったら僕、行ってくる」

なんかそんな会話が続いて。
その実、主人公が一生守る存在として
連れ出してきた「幼なじみの女の子」すら
ロボットであることが判明する。

なお「こび」を売るようにすり寄る女の子を
手のひらを返すように突き放す主人公。
彼のアイデンティティが一気に崩壊する。

主「・・・!!!!!」
ア「なんだ、知っているものだと思ってた。
  一目見てわかったよ。僕もロボットだからね」
アトムも非常にドライ。

別に主人公に同情したからとか
正義の激情に駆られてとかでは全然なく・・
おのれの思考回路に「ただ人類の要求に従うべし」
というのが焼きついていたからなのでしょう。

アトムは空のかなたに展開する敵軍を見上げ
戦闘態勢に入るや、ジェットで単身突撃してゆく。

DBやワンピースあたりならば、バトルだけで
数話消費しそうなところだけれど
ロボット軍の中で小爆発がおきたような描写で
漫画はいきなり終了。
一応、アトムの生死は不明。

あの頃の漫画では、また長期連載モノにはつきものだが
大風呂敷を拡げた挙句の「やっぱあの話は無し!」
パラレルワールドというのも便利な言葉だ。

この話も正真正銘「手塚」氏が描いたものではあるが
正式なアトム最終話とは認定されていないらしい。

手塚漫画といえば夢と「ヒューマニズム」に溢れてる
と思いがちであるが、いやいや全然。
あの先生の内面はチカラいっぱいブラック
だったんだと思う。

手塚治虫漫画全集第251巻
手塚治虫恐怖短編集4「科学の暴虐編」


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鉄腕アトムは一番有名な作品であるが、
手塚先生は作品として「アトム」がキライだったそう。

先生は、漫画のみならず日本で初めて
毎週放送のテレビアニメまで作ってしまった
スゴイ人だが、その製作スタジオである
「虫プロダクション」が倒産してしまったことがある。
その膨大な借金を返済するために
先生はとにかく漫画を描きまくった。
アトムは売れるだけに一番描いた作。

本当に描きたい作品をひとまず横に置いて
ただ食うために量産した作品を
先生は好きにはなれなかったのだろうなあ。
posted by PON at 21:00| 神奈川 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も子供時代、
テレビから入った藤子不二雄の作品を原作で見たら、
なんかドヨーンとしてて不気味だなぁと思った覚えが・・・

学校の教室にあったカムイ伝が超衝撃的だったなあ。
Posted by サンダース at 2010年10月27日 18:50
>サンダース殿

どうもです。PONです。

>私も子供時代、
>テレビから入った藤子不二雄の作品を
>原作で見たら、なんかドヨーンとしてて
>不気味だなぁと思った覚えが・・・
むむむ、聞き捨てなりませんが
ひょっとしてそれは「A」作品ではありませんか?
(ご存知でしょうが、Aといえば
 プロゴルファーとかハットリ君とか)

自分は完全F先生派ですので!!
(ドラえもん、エスパー魔美、パーマン等)
・・とは申せ、F先生作品
(特に昭和50年代の)も
かなり「どよーーん」としているんですよねぇ。
(てんとう虫コミックスで言えば
 10巻くらいまでは・・)

>学校の教室にあったカムイ伝が
>超衝撃的だったなあ。
カムイ伝ですか。そんな衝撃的だったんですか?
人が無残に死ぬとか?
なんか絵柄がイヤで当時はパスした記憶が
かすかに・・(笑)

それから最近、御ブログはROMばっかりで。
また機会を見てじゅうたん爆撃コメントを
実施したいと密かに狙っております。
ではまた。
Posted by PON at 2010年10月27日 21:20
そうです!ハットリ君とか、猿!
Aの方です!
絵のタッチとか、迫力ありますよねぇ・・・。

カムイ伝は部落?のお話で、
グロイし、エロイし、今考えても、
こんなん教室に置いててええんかいな?と思います。
子供の教室にあったら、読むなって言いたい位・・・。


弊ブログは気まぐれにアレルギーの記事中心になっていて、
絨毯爆撃には適さない条件ですが、
楽しみにお待ちしております。
Posted by サンダース at 2010年10月31日 18:58
>サンダース殿

>そうです!ハットリ君とか、猿!
>Aの方です!
>絵のタッチとか、迫力ありますよねぇ・・・。
だからっていうワケばかりでもありませんが
・・キライなんですよね〜A作品。

魔太郎が来る!でしょ?
黒イせーるすまんでしょ?
ハットリ、サル・・
話も絵柄も暗くて読んどれんわ!!です。

>カムイ伝は部落?のお話で、
>グロイし、エロイし、今考えても、
>こんなん教室に置いててええんかいな?と
ありゃ?いまWIKIで調べたら
本当に「部落」&ニンジャの話なんですな。
知らんかったです。
「カムイ」っつーから、北海道のニンジャの
話かな?と勝手に納得してたんですが。
考えてみれば、北海道にニンジャはいないな。
戦国時代。

>子供の教室にあったら、読むなって
>言いたい位・・・。
たしかに。同和教育を狙った
図書室担当教師のゴリ押しで入荷といった
いきさつがあったんではないですかね?
想像ですが。

>弊ブログは気まぐれにアレルギーの
>記事中心になっていて、
>絨毯爆撃には適さない条件ですが、
いえいえ。実はウチの妻も時々そちらの
ブログにお邪魔している時がありまして
「うんうんわかるわ〜」とか
言ってる時があります。

>楽しみにお待ちしております。
はい。これからもよろしくです。
Posted by PON at 2010年11月16日 20:10
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