今回は、これ
「ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜」
ファンには申し訳ないが、自分はダザイ本人の
生き方ならびにその作品がキライでして。
まずその時点で「げ・・」とか思ったんだけど。
自分が避けて通ろうとするものにこそ
新たな発見があるのではなかろーか?
そんな風に思いあらため(というよりは、
子供も寝たし、暇だし、酒の伴にせっかくだから・・
というノリで)観賞いたしました。
<あらすぢ>
酒飲みで多額の借金をし、浮気を繰り返す
など放蕩の限りを尽くすが、小説家として
秀でた才能と何故か憎めない魅力を持つ男・大谷
と、しなやかな日本女性としての魅力を持つ、
その妻・佐知の愛を描いた物語。
今年生誕100年の作家、太宰治の短編小説
「ヴィヨンの妻」をベースに、他の太宰作品や
エピソードを交えたストーリー。
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・・なんでしょうね。結局、途中で妻は寝てしまうし。
最後まで生き残っていたのはジブンだけでしたよ。
(後日、妻は最後まで観賞したようです)
面白かったか?と問われれば
二度、観るほどじゃあないなと。
劇場に足を運ぶのも違う気がする。
ジブンにとっては「松たか子」さんって
「ああ、いるなあ。そういう人が」
くらいの認識だったんですが、この映画で
彼女の「役者」としてのスバラシさを認識しました。
一応主人公?らしいダンナの大谷(浅野忠信)の
ダメダメ、グダグダ振り(演技が、ではなくキャラが)
と、もとの原作が持つ、暗さでウンザリしそうな
ストーリーを、彼女の存在だけが唯一救っている。
まがりなりにも最後まで観賞できたのは
「松たか子」さんの好演のたまもの。
「妻・佐知」は酷い環境の中でも、おずおずと、
しずしずと「生きるヨロコビ」みたいのを
少しずつつかんでゆく、したたか女性。
ダンナの犠牲になっているとは考えていない天然。
彼女が「妻・佐知」を演じていなければ
とても最後までは観続けられなかったと思いますし
彼女の存在でもっている映画ですな。
彼女もこんなコメントを残しています。
初日の舞台あいさつで、
「見てくださる方に(生き方を)押しつける気は、
サラッサラないです!
幸せは人それぞれという意味です」
と笑顔で語った松。
しかし、浅野忠信は似会うな。
どうしようもないオトコ役が。
それと出演陣が妙に豪華。
『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』
監督:根岸吉太郎
脚本:田中陽造
原作:太宰治『ヴィヨンの妻』
キャスト:
松たか子:妻・佐知
浅野忠信:旦那・大谷
伊武雅刀:大谷馴染の居酒屋の旦那
室井滋 :同 女将
広末涼子:大谷に惚れているお水
妻夫木聡:佐知に横恋慕の工員
堤真一 :昔、佐知のヒモだった弁護士
光石研・山本未來・鈴木卓爾
小林麻子・信太昌之・新井浩文
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