原題は「ホモ・スーピエンス」
(「ホモ・サピエンス」に対する「超人類」の意)
だったらしい。
それを「DZ」に改題。「DZ」の意味は
興味があれば調べてください。
(文庫版のあとがきにも載ってますが)
最初は非武装地帯かと思ったけど、
それは「DMZ」(demilitarized zone)でした。
思いつく言葉が非常にオレらしいが
この小説に38度線は全然関係ない。
<あらすぢ>
1980年、ベトナム。奇胎妊娠の恐れがあると
診断された女性が病院を脱出。翌年、沖縄近海で
発見された難民船には、1人の妊婦が乗っていた。
数年後、米ペンシルバニアの田舎で、冷凍庫の中
から夫婦の死体が発見され、5歳になる息子が
行方不明になる事件が起こる。
現代。アメリカに留学中の石橋は、天才研究者
グエンから共同研究の申し出を受けた。
グエンの研究は、霊長類の核移植による遺伝子
操作だった。夜を徹して研究を続ける石橋は、
グエンの研究対象、目的に違和感を覚え始める。
一方、石橋の恋人涼子は、重度心身障害者施設に
医師として勤め始め、そこで心を閉ざした1人の
少女に出会う。
第20回横溝正史賞を受賞。
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ちょっとね。最初のうちはキャラの周囲に関係する
面々の描写のために現在過去東西に話が飛びすぎで。
こういう物語スタート形式は読んでいて疲れるのだ。
種とはなんぞや
進化って何?
遺伝子工学についてちょっとだけ
解ったような気になれる
最近、マンガなんかでは流行の
情報もGETできるオトクな小説。
エンターテイメントでありながら
知的興奮wも得られるってやつ?
説明が若干クドイ気もするが。
更に「ちょっとそれは無いだろ」って設定が・・
傷心のヒロインはド田舎の精神患者治療施設へ赴任。
ひっそりと暮らすつもりでいた。
結局は、すべてソコで決着するんだけど
田舎の治療施設に、いかな変わり者の
所長のシュミとはいえ、最新ヘリポート施設や、
今すぐ生命工学の実験ができる施設が
整っているってのはどうか?
あまりにご都合主義的にスギる。
理由は様々なれど
「人の気持ちに拠った考えのできない」
≒「「仁」を理解できない」できないヤツには
医術や生命をもてあそばせてはならんってことで。
それと、このヒロインの女医に対しても
お気の毒だとは思うが、なんの思い入れも
持てなかった。
女性のもつ「さが」なのか、何なのか。
彼女に想いを寄せた男ドモがまるでかわいそう。
話の要諦は、染色体がもたらす生物の進化にあり
「染色体のロバートソン型転座」
(2本の染色体が偶然くっつくこと)
によって、ある種の中に静かに「別の種」が生まれる。
これが進化なんだそうだ。
「チンパンジーと人類のDNAは98%以上同じなんだ。
たった1%余りの違いが人間を人間たらしめている。
・・しかも500万年前に両者が枝分かれしたとき
表現系の違いではほとんど区別できないくらい
似ていたはずだ。でも二つは別々のものに分かれて
いった。どうしてだと思う?」
「簡単だよ。チンパンジーと新しく生まれた
人類との間には子供ができなかったからだよ・・」
ひょっとしたらアムロやシャアも
子供が残せないのではないか?
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