「いいか、みっともなくってもいいから
生き延びろよ!」
誰が敵なのか、味方なのか?
堺雅人氏が主演だし、たまたまレンタル
DVD冒頭にある、おなじみのトレイラー
(予告編)をみてに妙に惹かれるものが
あったんで。
本人ワケ解らないけど、陰謀に巻き込まれて
逃げ回る事になってしまった映画
「エネミーオブアメリカ」と
もうちょっと若かった頃のハリソンフォードが
出演した、追われる方のが妙に強そうにみえた
「逃亡者」を足して二で割って
和テイストにしたんじゃないの?と
見る前から勝手に予想。
そしてその予想はあまり外れず。
当たったからといって面白さも変わらず。
この映画にとって幸いだったのは
製作に「フジテレビ」資本が
入らなかったことじゃないかな。
お台場も封鎖されずに済んだし
出演者にジャニ系とかAKBの誰かの顔を
見なくて済んだから。
以下、ネタバレ御免です。
<あらすぢ>
首相の凱旋パレードが行われているそのすぐ近くで
青柳は、大学時代の友人・森田と久しぶりに再会
していた。様子がおかしい森田。そして爆発音。
首相を狙った爆弾テロが行われたのだ。
「逃げろ!オズワルドにされるぞ」。
銃を構えた警官たちから、反射的に逃げ出す青柳。
本人の知らない“証拠映像”が次々に現れ、
青柳は自分を犯人に仕立てる巧妙な計画が
立てられていた事を知る。青柳は大学時代の
友人たちに助けを求めるが…。
************************
「イメージ、イメージだよ!」
「ゴールデンスランバー」とはビートルズの
曲名にもあり「黄金のまどろみ」という意味なんだって。
主人公が言ってた。それが物語とどう関連があるのか
この記事書いている時点では未調査。不明。
「人間にとって最後の武器は「信じる」事ですから」
世間一般には、なにを今更なのかもしれないけど
自分は竹内結子さんLOVEだな。キレイな人だ。
けど、回想シーンの女子大生役には
少々厳しいものを感じた(苦笑)
御尊影
連続通り魔「キルオ」(演:濱田岳)の存在が
突拍子もなくって不自然だった。
ハリウッドキャラだったら実力行使で展開を開く
必要がある場面で(むろん、そんな時には「敵」を
殺傷することもいとわない)キルオは、作者(神)の
意志に従い、手を汚せない主人公に代わりヨゴレ役に
なってピンチを救う。
日常世界では憎むべき犯罪者で、ソバにいて欲しくない
ヤツの代表なのだが。
そして香川照之(警視庁の特別捜査官)。あの眼だね。
どんどん嫌なヤツを演じるのがサマになる役者に。
特に、記者会見中、人を見下した厭味な応対は
某SENGOKU官房長官に通じるものが。
永島敏行が、ターミネーター的権力の犬を
気持ちよく(楽しそうに)演じてた。
まさかヒロインをぶっ飛ばすとは思わなかったけど。
正義感ぶってマスコミに囲まれる
主人公のお父さん(伊藤四朗さん)がいい。
自分もあんな時(マスコミに囲まれて謝罪を
強要されたとき)には、あんな啖呵をきって
みたい物だ。
「あんた名前は?息子のことどれだけ知ってんの?
息子は犯人じゃないよ。
信じているんじゃない。知っているんだ。
(カメラ、こっち?)
・・お前が姿を見せないせいで、こっちも
いろいろ大変だが・・心配するな
いいか・・ちゃっちゃと逃げろ!」
いいキャラが続々出てくる。
この他にもベンガル演じる花火職人のロッキー。
主人公のロックな先輩。
たまたま主人公を見つけてしまった駐在さん。
自称裏世界の住人、柄本明もダテでなかった
「まさかアンタ・・捕まるくらいなら
死んだ方がマシ、そんな風に考えてないだろうな?
死ぬなよ。死ぬのは逃げ失せたことにはならないぞ」
細かい所をつつけば、なんだそら?的設定と
ご都合主義に満ちているんだけれど
そんなのは忘れさせる面白さがあった。
・黄色いカローラで逃げるトコとか
・バッテリーはOKでもガソリンは腐ってるだろ?とか
・検問ギリギリで、ボロボロのカローラがターンした
時点で警察は不審に思うはず
・マンホールの黄色い花丸、さすがにアレはまずいよ
・謎の整形科医の立ち位置が不明
・携帯では30秒以上話すな、と何度も言われるのに
まあ、話すこと話すこと。
もう一度見てもいいかな。
最後に、明日からエレベーターのボタンは
親指で押そう。ポチっとな。
製作年 : 2010年
製作国 : 日本
配給 : 東宝
キャスト・スタッフ
監督 : 中村義洋
原作 : 伊坂幸太郎
出演 :
堺雅人:青柳雅春
竹内結子:樋口晴子
吉岡秀隆:森田森吾
劇団ひとり:カズ(サークルの後輩)
貫地谷しほり:元アイドル
相武紗季:組織の手先
ソニン:いたっけ?
大森南朋:樋口晴子現ダンナ
柄本明:保土ヶ谷康志
香川照之:警察庁警備局総合情報課課長補佐
************************
管理人モチーベーション維持のため
クリックしていただけますと助かります!
↓ ↓ ↓
最後にいきなり、ゴリさん(宮城県警本部長)が
出てきて「その犯人はホンモノですか?」と
謎かけをして去るシーンがある。
自分は「ゴリさん=太陽にほえろ=警察の良心の象徴」
と思ったんで、警察も一枚岩ではなく、
正義と国民を守るという警察官の基本をドブに捨てて
ひたすら権力の犬に徹する「香川照之」に
腹を立てている勢力が別にあって
「ホドホドにしとけよ?」と威圧をかけたものと
解釈をしたんだけど・・
実はそのゴリさんも闇の組織の仲間で、最上位の意志を
彼に伝えただけのようにも見える。
役職的には、香川氏よりも宮城県警本部長のほうが
確かにエライんだろうが、中央の闇の意を受けて動ける
警察庁エリートである香川氏の方が実質的に上のはず。
どっちなんだろ?
でもこのどっちなんだろ?と観客に考えさせるのが
この映画の醍醐味なんでね。