2011年01月16日

「週刊新潮」が報じたスキャンダル戦後史

「週刊新潮」が報じたスキャンダル戦後史
(新潮文庫)

あらすぢっつーか内容
人は所詮、金と色と権力欲。人間の本質を
抉りつづけて半世紀。ここに本当の現代史がある。

人は所詮、金と色と権力欲だ──。人間の奥底に
隠れた本質が噴き出すとき、世間はそれを
スキャンダルと呼ぶ。昭和三十一年の創刊以来、
喝采を浴びた美談にも、時の英雄の姿にも
惑わされず、常識の裏を追及しつづける
「週刊新潮」。政財界事件から皇室報道、
芸能ゴシップまで、半世紀に亘る膨大な
記事の中から選りすぐった傑作を収録。
戦後日本の「裏側」がここに集大成されている。

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知っている事件もあれば
へえ、そんな事があったのかあ。
関係者は今どうしているんだろ?などと
のんきに思ってしまう記事まで。

目次(取扱っている事件はここに↓)
http://lepassetemps.at.webry.info/200909/article_6.html

第一章 「美談」と「常識」の裏側
・「奇跡的に蘇生」と報道されていた心臓提供者
→コラム「渡辺淳一特別対談」が面白かった。

第二章 虚飾の英雄
・『朝日』のエース本多勝一記者のやっていること
→朝日新聞が昔から嫌いなんだね。新潮社は。

・「児玉誉士夫」が遺した「女」たちの「暗い勲章」
→戦後のドサクサを好き勝手に生きた人。
 無法地帯であれだけのし上った訳だから
 相当な豪腕だったこと位は理解できる。
 女性にも奔放。

第三章 わるいやつら
・警察も手が出ないのか、妻子にかけた
 三億円保険を要求する九州一の「ワル」

→今も昔もワルはいるね。そういえば自営のバーで
 毎日記者会見してマスゴミから金を徴収していた
 ヤツは今どうなった?

・大火災で噴き出たホテル・ニュージャパンの「暗部」
→ホテルの社長だった横井氏も、社会がゆるかった頃
 好き勝手にやって好き勝手に死んでいった人物。

第四章 菊のカーテンの隙間から
・「殿下、ズボンが太すぎます」とか
・「三笠宮寛仁殿下がデートしている「変な赤坂芸者」」

→全部スルー。だって面白くないから。
 皇室がどうのとか言うよりも、マスゴミの姿勢が嫌い。
 女性自身とか。

第五章 この国のおかしなかたち
・選挙替玉事件を報道する新聞の調子

→創価学会が昔から嫌いなんだね。新潮社は。

・「中曽根派黒いウワサの記事」
 取材から掲載までの真相

→不沈空母はあんただって。ナカソネさん。
 今80歳越えてるでしょ?

・「交通ゼネスト」に新聞が書かない、
 もう一つの「国民の声」

→今では信じられないけど、公共交通機関が
 労働者の権利を守る(っつーか賃上げ闘争)
 ストライキ、電車が走らない時代があったんです。
 「電車が走らず→通勤できず→企業戦士もお休み
  →子供ニコニコ」・・という労組バンザイ、
 単純思考の新聞記事に異議を唱えた記事。
 一方で、零細企業はただ仕事が回らず倒産や
 修学旅行が中止になってしまった学校もあるとか
 書いてある。国鉄がつぶれるわけだ。

・気をつけろ「佐川君」が歩いている
→読まなかったけど、まあ表題で内容は類推できる。
 あの男、同じく猟奇事件があるたんびに
 しれっとコメントしてたもんなあ。マスゴミも
 聞く相手を選べよ。だからチョウシに乗るのだ。

第六章 男と女の世の中
・手記 外務省機密文書漏洩事件 判決と離婚を期して
 私の告白 蓮見喜久子

→(S経)新聞記者に枕営業をかけられ、ついつい
 勤めている外務省の機密文書を持ち出してクビになった
 女性の回顧録。かなりセキララ。
 それはしゃーないな。

・もう一人「宇野首相との十年」を語る「愛人」の人柄
→史上最短、しかも女問題で首になった首相。
 「明鏡止水」の心境でございます・・とか
 辞任会見でいってたようだけど。彼のおかげで
 ドモンよりも先に「明鏡止水」の言葉を知った俺。
 昭和の男ってあんなモンだったんだな。
 ケチや貧乏人が愛人もつとロクなことがないよ。

第七章 われわれは見た
・金嬉老で恥をかいた人々
 日本を征服した五日間の言行録

→あの人、結局韓国でも似たようなことやって
 牢獄死したんじゃなかったかな。単なる犯罪者だった。

・「死」をもって完了させた三島美学
→三島は本人の行動が嫌い。

・再開三菱銀行『北畠支店』で「言ってはならぬ」こと
→大阪で再現された「ソドムの市」は筆舌に尽くせぬ
 壮絶なものだったようだ。
 アクシュミと言われてしまうかもしれないが、中継で立て篭もり
 現場を見たキオクがあり、自分にとって妙に気になる事件である。

・三越クーデター「論功行賞」の暗礁
→「何故だ!」と竹久みち。



まあ、いつの世も「人」はおバカで
「金」と「異性」と「プライド」のために
いろんなことをするのだなあってことで。

「週刊新潮」の文体が時代によって
変わっているのが面白い。
(今よりもずっとセンセーショナルに
 一部始終を、さも見てきたかのように
 また茶化すように対象(事件)を取り上げている。
 文庫化するにあたり関係者名は仮名になってるけど
 無論、個人情報なんかどこ吹く風だ)

それととってもスノッブな姿勢
「自分の事は棚に上げ
 他人の事はこきおろそう」
はあい変わらず。しかしながら「Aサヒ芸能」
とかと違うのは、少しは取材しているって
ところかな。

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(社会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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