2007年07月25日

ラプラスの魔 (PC8801版)

安田均氏が原作の
クトゥルー神話
ベースにしたホラーRPG。
骨太ゲームなのは、原作がTRPG
(テーブルトークRPG)だからと思われ。

TRPGとは、ここまでパソコンや
ネットワークが流通するはるか以前、
厳密なルールの元での「なりきりごっこ」
とでもいいましょうか。同好の士が集まって
サイコロを振っては
何かになりきっていたのです。
昔のマニアはストイックでした。

LAPRA00.gif

<あらすぢ>
1920年代のアメリカは東部
マサチューセッツ州の小さな街はずれに
人も住まぬ荒れ果てた古い館があった
その館では恐ろしい出来事が次々と起き
そして人々はいつしかその館を
幽霊屋敷と呼ぶようになった
そして今、闇を狩る者達の
新たなる旅が、始まろうとしていた…

主人公達(パーティーを構成するキャラクター)は
基本的にはオカルトを否定する現代人。
職業は「探偵」「ジャーナリスト」「科学者」
「霊能者」「ディレッタント(要は野次馬)」

の5種から選べる。

「ウィザードリィ」や「ハイドライド」
あるいは初期の「信長の野望」でもおなじみ、
キャラメイキングがありまして・・

名前を入力。エンターキーだかを
押すと、キャラが年齢を重ねる毎に
ランダムにキャラスペック数値が
上下すると言う仕組。

当然?
30歳よりは40歳のほうが
知識は+5、所持金は+50$とか
機械操作スキル2→3とかアップする反面、
体力は低下したり。
つまり、この冒険に参加する直前までの
さまざまなキャラクターの人生も
シミュレートしているわけです。

キーを押すごとに
ひとことコメントが入るが
これが結構面白くって
「43歳 最近、物覚えが悪くなってきた
 知識−10」
「37歳 金儲けが上手くなってきたと思う
 +50$」
「55歳 だんだん親に似てくるようになった 
 魅力−10
(何故?)」
「23歳 交通事故にあう 運−10」とか。

亀の甲より年の功・・
それなら年を重ねたほうが
得じゃないか
!と
調子の乗ってキーを押し続けると
最後は決まって
「誠にお気の毒ですが
 このキャラは亡くなりました。
となってやり直しになるのです。

哀れ、そのキャラは「ラプラスの魔」の
冒険に参加する前に
どこかでひっそりと人生を終了してしまう!

もっとも、そんなに苦労して
スーパーキャラをメイキングできた
としても、所詮は
「士官学校を首席で卒業した」
士官候補に過ぎず、ほどほどで実戦に入り
鍛え上げられたキャラのほうが
よほど頼りになるのですが。

どんな凡人であっても
60歳、死ぬぎりぎりのキャラは
最低でも$50〜$60くらいは
持っている
ものです。
そんな老人達を一応登録。
パーティーを結成、各人の所持金を
リーダーに集め、パーティーを解散。
老人にはさようならして頂き
「寄付」されたお金は有難く
パーティーの装備品を充実させるため
有効活用させていただくなんて
悪魔のごとき所業を公然と
行っていたことは秘密です。

「ラプラスの」とは
俺のことだった(苦笑)

このゲームはBGMが素晴らしかった。
・稲光の中に一瞬浮かび上がる館に流れる
 運命を感じさせるオープニング曲
・パーティーがニューカムの街にいる時に
 流れるのどかな田舎町の午後って雰囲気の曲
 (陰鬱な館から戻ってきた時にホッとする)
・酒場に流れる明るい曲
・ウェーザートップ館に入った時の 
 「いかにも」な曲
・戦闘時に流れる
 後ろから煽られるような曲

調べてみたらいずれも小坂明子さん
(ヒット曲「あなた」〜子犬の横にはあなた〜の
 あの人です)の作曲ですた。

RAPRAS.gif

このゲームは探索を続けるうちに
不気味なお化け屋敷探検ゲームから
ファンタジー系に変化してゆきます。
そこら辺が残念。
もっとも、当時高校生だった頃は
これでもうおびえなくてもいいや、と
結構喜んでいたんですがw
今思えばヘタレだなあ。

気が向いたら続けます。



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posted by PON at 21:00| ☔| Comment(6) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>REALLIFE様

>私もPCエンジン版しか所持していないん
>ですが、いまだに遊んでないんですよ(爆)
自分は古い人間ですので
腰を据えてゲームする時はやっぱ
キーボード派ですね〜。今も。

>なんちゃらの魔剣もそうですけど、
>これって、ゴーストハンターシリーズ

そうです。「安田均」氏原作ですが実質は
と学会の「山本弘」氏が牽引しているようですね。

↓ゴーストハンターRPG
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC

↓山本弘
http://homepage3.nifty.com/hirorin/

↓と学会
http://www.togakkai.com/

↓「黒き死の仮面」
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/game/etc/library/3do/ku/19940528gamlib011001000c.html

ほんとだ〜。あったなあ3DO
今となってはその機種の存在こそ
ゴーストですね・・と
まとめてみました。
Posted by PON at 2007年08月01日 13:58
こんにちは。
やった事ないんですよね〜。私もPCエンジン版しか所持していないんですが、いまだに遊んでないんですよ(爆)
なんちゃらの魔剣もそうですけど、これって、ゴーストハンターシリーズって言うんでしたっけ?勘違いかもしれませんけど、3DOで「黒き死の仮面」とかいうゲームが、これらの新シリーズだったような気がしないでもないのですが、遊んでいない為、やっぱり分かりません(爆)
しかしBGMが小坂明子さんというのは凄いなあ。感心しました。
Posted by REALLIFE at 2007年07月29日 14:02
>るしは様
何故か「PON」氏が行方不明であるため
代わって私「トニPON@管理人代行見習い」が
リコメントさせていただきますw

>PCエンジン版は年齢云々が
>無かったような気がするが
>気のせいかもしれない。
たぶん、その記憶は正しいです。
コンシューマーへ移植するにあたり
結構、ダウンサイジングしたようですから。

>なんか、死ぬ思いで写真を撮りまくり
>「金が無い〜」と苦しんだ記憶が・・・
そそそ。資金不足がようやく解消気味になるのは
ラプラス城へ突入してからです。
登場モンスター写真の売値が
ケタチガイでしたから。

>後半のファンタジー系ダンジョンに
>失望してプレイをやめちゃったあの頃の私。
自分は、当時のゲーム雑誌を片手に
悪戦苦闘後、クリアしました。
ちなみに次作PCゲーム
「パラケルススの魔剣」も発売日に購入。
こちらはもう屋敷探検ゲームではなくなって
しまってたので早々に放棄しましたが。

・・・かわっとらんね、自分も。
Posted by トニPON@管理人代行見習い at 2007年07月28日 23:33
私はPONさんと違って若輩者(笑)なので、初体験はPCエンジン版だったりします。
PCエンジン版は年齢云々が無かったような気がするが気のせいかもしれない。
なんか、死ぬ思いで写真を撮りまくり「金が無い〜」と苦しんだ記憶が・・・
後半のファンタジー系ダンジョンに失望してプレイをやめちゃったあの頃の私。

・・・かわっとらんね、自分w
Posted by るしは at 2007年07月28日 14:14
>北斗氏殿
(↑こうして書くと戦国武将名みたい)

>「ラプラスの魔」の大元ネタは
>物理学(もしくは数学)で、
>「全知全能」の存在がいれば、
>「未来をも予知出来る」
さすが、詳しいですね。
北斗氏には釈迦に説法かもしれんですが

脳におけるシナプスの働きすら物理的には
電気信号に過ぎず、すべての「物理的運動」は
数式で表せるとなると、もし天文学的な量の
数式を一瞬で計算できるスパコン(存在)があれば
それは未来を方程式で算出できるはずっていう
数学古典らしいですね。
高校時代はその壮大な発想に
感動したものですが・・

実際は、原子よりも細かい粒子だか
クオークだかに「ゆらぎ」があるため
全体で見ると数学のように
「答えがひとつ」ってことには
ならないらしいです。
つまり検算するたんびに答えが違う
可能性があるってことなのかな。

まあ、知ったかぶりはここまでw

けど、そうであって欲しいです。
我々の「自由意志」が計算式の産物ってのでは
あまりに寂しすぎる。

>PC→小説→TRPG
先日、と学会の山本弘氏の
小説「ラプラスの魔」を読みましたよ。
おもろかったです。某古本屋で30円。
Posted by PON at 2007年07月27日 00:57
「ラプラスの魔」の大元ネタは物理学(もしくは数学)で、
「全知全能」の存在がいれば、「未来をも予知出来る」
(かなり要約)という主張 なのだそうですが、
それを安田氏が「魔物」として定義して作ったのがコレだった筈。
Wikiによると、PC→小説→TRPGの順らしいです。

ま、序盤に「冒険に出ない冒険者」により小金集めをするのは、
「Wizar○ry」や「ブ○ックオ○キス」とかでも定法でしたし、
私もよくやっていたというのは公然の秘密です(笑)
Posted by 北斗 at 2007年07月26日 21:53
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