これはブックオフ100円で購入したもの。
著者名・・なんか聞いたことある
書名・・知らないけど厚みがあるし
読みきりだし。
そんな程度で購入。これまでは結構
アタリが多かったのだが・・。
まずは読んでみる。すべてはそれから。
<あらすぢ>
内容(「BOOK」データベースより)
自分に移植された心臓は、ドナーの記憶を
持っているのか?移植手術を受けた大学生の
和泉は、これまでとは違ってきた自分の趣味
や嗜好に戸惑う。
突然夢に現れた恵梨子という見知らぬ女性の
存在も気にかかりながら心惹かれてゆく。
やがて和泉は夢の記憶だけを頼りに、
タブーであるドナーの家族との接触を図り、
恐るべき近代医学の闇に直面する。
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うーーん。可もなく不可もなく。
作者が一生懸命勉強した、心臓移植業界のアレコレ。
噛み砕いて、本として吐き出したいが、
それだけだと小説にならないから、取りあえず
主人公やヒロインをつくり、協力者キャラをつくり
ミステリーも仕込み、小説に仕立て上げた作品。
心臓移植の医療現状について、
お役所仕様リーフレットなぞは、ムツカシい事も
あいまってまったく読む気がせず、でもちょっと位は
知っておいてもいいかな?・・というのであれば
まあこんなのもアリでしょう。
しかしながらミステリーもしくはホラーを
じっくり楽しみたい方には、期待はずれ。
小説としてみた場合、残念ながら、駄作だろう。
基本的に強大な「敵」もいないしね。
もっとも、心臓を交換して元気になったとはいえ
主人公は大手術を乗り越えたばかりの半病人。
しかも一介の大学生に過ぎないんで、
強大な敵が出てこられても困るけど。
気になるキーワードが。
「ゴッドコミッティー」
要するに、老若男女人種金持ち貧乏を問わず
あとは心臓移植しかない患者は
多数順番待ちをしていて、
一方で、移植可能な心臓がそうそうは現れず
そうなると「必要悪」として誰かが、
救える命の順番を決めなければならない。
例えばボンクラの若人と、老い先短いかもしれないが
彼にしかやれない研究があり、人類のためにも
まだ生きていただかないと困るような老科学者が
同時に「心臓移植待ち」だとしたら・・
いったいどちらに移植(=延命)したらいいのか?
その逆もある。金持ちだけどゲスな老人と
貧乏だけど前途ある若い患者・・
どちらに移植したらいいのか?
そんな判定はどだい人には無理。
できるとしたら神にしかいない。
であるから判定組織のことを
「ゴッド」コミッティーと呼称するらしい。
そういうヤミの組織(ヤミで非合法だけど国の管轄組織。
法律者とか医療の権威などの有識者で構成。
予算も実行力もそれなりにあり、報道を捻じ曲げる
事くらいは可能な力を持つ。モノがモノなんで存在は
極秘)が、自らの存在を隠すため、
折角救った患者(=主人公)の真実追求行動から
逃げようとする話なのだ。
最後に主人公はすべてを知ることになるのだが
知ってよかったのだろうか?
そもそも自分は、他の人をさしおいてまでして
生かされる人間だったのだろうか?
組織を追っかける(≒自分の心臓の出所を探る)内に
主人公は、そういう苦悩と直面することになる。
ほんとにそんな組織があるのかは謎。
小説内だけだと信じたいが。
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PONでございます。
コメント有難うございます。
>ここには良く訪問してるのですが、
>コメントの方はちょっと
>ご無沙汰してしまいました。
⇒有難うございます。どうにも
コメントしにくい記事ばかり・・
自覚してますのでwご訪問いただくだけで
ありがたいです。
「転生」、先日本屋で見つけたので買いました。今読んでいる本が終わり次第、読む予定です。
⇒辛らつといいますか、読む前から
興をそぐ様な書き方で申し訳ありません。
>同じ貫井徳郎氏の「後悔と真実の色」
⇒ご紹介有難うございます。ぜひ読んでみたい
ところでありますが、いつも古本屋の
圧倒的な品揃えを前にすると「忘れてしまう」
んですよね。我ながら困った鳥頭だと
思います。
>PONさんも、このところまた読書を
>本格再開(?)されたようなので、
⇒実はですね、映画の方が好き勝手書ける
ようなところもありまして、本も読んでいる
のですがどうしても映画のほうがレビュー
完成が先になってしまってます。
>真面目な、ざっくばらんな、そしてまた
>歯に衣着せぬ書評など、楽しみにして
>おります。
⇒有難うございます。嬉しいです。
「歯に衣着せぬ書評」というよりも
我ながらモノの見方がナナメだなあ、と
反省しきりですよ。反省だけなのが
困ったところですけれども。
ブログ続ける元気が出ました。
こちらこそまたよろしくお願いいたします。
自分もこれまで以上に
御ブログへお伺いさせていただきます!
ここには良く訪問してるのですが、コメントの方はちょっとご無沙汰してしまいました。(^〜^;)ゞアセアセ
「転生」、先日本屋で見つけたので買いました。今読んでいる本が終わり次第、読む予定です。(^^)v
その前は、同じ貫井徳郎氏の「後悔と真実の色」を読んでいました。これは、文庫版の新刊コーナーで見つけたものです。警察捜査と、その中に登場する2人の刑事の確執が、氏の特徴とする重い文体の中に克明に描かれている良書でした。
679ページと、ちょっと厚い本ではありますが、読みはじめたらもう、すぐにそんなことは忘れてしまった、お勧めの一冊です。
PONさんも、このところまた読書を本格再開(?)されたようなので、真面目な、ざっくばらんな、そしてまた歯に衣着せぬ書評など、楽しみにしております。(^^)
それではまた。m(__)m