2011年07月27日

300 <スリーハンドレッド>

やっと観た。家族が寝静まってから。
そしてそれは大正解。
ウチの幼児にゃまだ早い。
首や手や足が跳ぶ跳ぶ。

スパルタ軍レオニダス王率いる
マッチョ300人
    VS
ペルシア大道芸人軍10万人

のお話。

パンツ一丁に兜と盾と槍と剣で。
レオニダス王よ
「スパルタ教育」という立派な言葉を
極東の小国に残せたじゃないか。

それにしても寒くないのか?スパルタ軍。
(ヨーロッパの画家が残した絵では
 王みずからフルチン!だ)
風邪でもひきそうだが。
もっとも風邪ひきそうな軟弱モノは、
出生した時点で死刑なんで心配は無用。
スパルタ兵士の育成プロセスには
マンガ「あずみ」を思い出す。

Louis_David.jpg
「自らの魂を見つけよ」

あらすぢ
紀元前480年。スパルタ王レオニダスのもとに、
圧倒的な軍力を誇るペルシア帝国・クセルクセス
王の遣いがやって来た。曰く、土地と水を差し出さな
ければ、国を滅ぼすという。しかしレオニダスは遣いを
葬り去り、ペルシアと戦う道を選んだ。託宣師の
お告げも無視し、テルモピュライでの決戦に挑む
スパルタの精鋭たち。その数はたった300人。
対するペルシアの軍勢は、なんと100万の大軍だった…。

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やべー。今まで保留だったけど
塩野七生さん系の本に手を出してみようか。

ギリシア世界のことはまるで無知なんだが
果たしてどこまで事実なんだろ?
例えば今から2000年位あと、世の歴史家に
極東の小国が、世界を相手にケンカできたのは
日本人はすべて「ニンジャ」「ハラキリ」で「ブシドー」
だったから・・というような、カンチガイ全開世界観として
スパルタの話も伝わっているんじゃないだろーか?

映画はどうもアメリカンコミックがベースのようだ。
(日本で言えば、花の慶次の映画化みたいなもんか)

スパルタ国は、王といえど、法には逆らえんとか
王自身が捨て駒になるあたりすごい。
絶対君主ではない様子。
王というより将軍みたいなモノなのかな。

生臭ボーズの事を嫌っているくせに
比叡山焼き討ちみたいなことはしないんだね・・。
(信長が極端すぎなんだろう)

彼らに言わせれば同じギリシアでもアテナイ人は
男色と哲学の都市なんだそう。
なんか不識庵(上杉謙信)率いる越後軍団の
ようでもある。強いんだろうが政治力ゼロ。

親衛隊と共にフル装備で「散歩」に出かける王の姿に涙。
でも補給はどうすんの?

uooo.jpg
王は立派だけど、頭の中が高校生レベル。
せっかく助けてくれる友軍を
勇敢なるシロウトとかいっちゃうし。
例のせむし男に「戦士として使えない」とか
あっさりと言い放つし。

左側腰から上を盾で隣の人間が守る密集隊形ってのが
スパルタ軍のデフォルト陣形であるらしい。
マンガ「センゴク」にもあったな。

戦いは、機動隊とデモ群集の激突のような
感じからスタート。ルパンのカリオストロの城にも
あったあれ。埼玉県警VSグスタフ軍団。
つまりはおしくらまんじゅう。

力比べ。踏ん張って様子を見る。
激突面は、手やら「盾」やらが
揉みくちゃになって、よく解らなくなっているが
そのスキマから、ちょこちょこと最前線の人間を
刺したり切ったり、地味な嫌がらせが続く。

やがて戦場がいきなり闇夜になる
遠方から音もなく10万本の矢が。
ここでも「盾」が活躍。
スパルタ軍の盾はMSギャンのそれみたいなんだが
盾のなかに隠れろー。
一瞬にしてみんなガメラ。

カンカンカン。次々と盾に矢が刺さる中
避難訓練で机の下に隠れる小学生のように
非日常に笑うスパルタの男達。
うーーん。心強い。

そして登場。キングオブキングス。
侵略者ペルシアの王(略称ぺ王
おんなじ王なのにペ王とスパルタ王ではエライ違い。

すげーぜ、当時の王の力。すべて人力だ。
今なら機械で実現しているものを
どれだけ人力で再現できるか?がエラさの証。
ペ王の移動玉座は巨大な神輿で
移動用人員だけで100名はいるんじゃないか?
ぺ王が大地に降臨あそばすときなんか
昇降装置が「人」。組み立て体操の要領。

おっと、交渉決裂するや、ぺ王はいきなり
アジア最強の自称不死軍団(ペルシア王親衛隊)を
戦線に投入だっ。
この部隊はストロング金剛のような
いかにも秘密兵器的な大男を装備。
RPGでいえばトロル。中ボスクラス。
個人的には久々に007のジョーズを
思い浮かべたけど。

どうみてもああいうデカくてバカタイプの戦士は
主人公のピンチを演出はするけれども
決定打にはならないもの。
やっぱ人の弱点は「クビ」と「腹部」であることを理解。
レオニダス王はこいつも撃破。

ぺ王はやべー、スパルタ軍つえぇ!とパニックに。
でもぺ軍は多国籍軍(公称100ヶ国参戦の
万国ビックリ博軍)なんで次から次へと秘蔵の軍隊が
前面に出てくる。
インドサイ戦車にインドゾウ戦車・・。
それすらスパルタ軍は撃破してしまうのである。

さすがのスパルタ精強300名にも、ここらあたりから
地味に死者や怪我人が出始めているが。

(以下、歴史的ネタバレ)

そして裏切り者により背後を衝かれること
必至となったスパルタ軍。友軍および怪我人を
後方に搬送。精鋭中の精鋭だけが残る。
「何百人も去っていたが、振り返ったのは一人だけだった」

歴史的背景がわからんまま書くが
ぺ王って実はいいヤツじゃないのか?
対等以上の同盟関係などを得るためには
そこそこ戦ってみせなければいけないと思うが
あそこまで妥協してくれたんなら
もういいじゃないの。
なにも槍投げなくっても。
「意地」というものは高くつくんです。

「我々の死を忘れるな」

そして1年後・・

レオニダス王の意志を受け継ぎ
ようやく本格的迎撃体制をしいたギリシア社会。

1万ギリシア・3万スパルタ連合軍
 VS
(それでも)3倍の12万ペルシア軍

「世界を神秘主義と暴君から救うのだ!」

すげ。
実は「アメリカジャイアニズム」が
ここにズバリと。
あと、王妃が「中谷美紀」に見えた。

ジェラルド・バトラー.jpg
レオニダス王=ジェラルド・バトラー。
映画のキャンペーンで来日したときは
もう人様にお見せできる肉体ではないと言った彼。

【参考資料】

「デルフィの神託」
DBの「オラクル」ってこの辺に関連があるらしい。
 ↓ ↓
http://members3.jcom.home.ne.jp/dandy2/works/works_14_r.html

「300@まとめ レオニダス王」
 ↓ ↓ 
http://www35.atwiki.jp/this_is_300matome/pages/16.html

レオニダスっつーと銀英伝の弱い提督
自由惑星同盟 第4艦隊パストーレ中将の旗艦が
「レオニダス」なんで、弱いイメージがあった。 
 ↓ ↓
http://www.geocities.jp/izelone0079/mein-contents/doumei-gif.html

キャスト・スタッフ
300 <スリーハンドレッド>
監督 ザック・スナイダー
出演 ジェラルド・バトラー (King Leonidas)
リナ・ハーディー (Queen Gorgo)
デイヴィッド・ウェンハム (Dilios)
ドミニク・ウェスト (Theron)
ヴィンセント・リーガン (Captain)

キャスト・スタッフ一覧
ジャンル アクション
製作年 2006年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 117分

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(サ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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