角川ホラー文庫(KHB)より
「処刑列車」 大石圭
コレが「処刑列車」の舞台になった
「ダブルデッカー電車」
この小説を読んで以来
このタイプの電車に乗るのが
ちょっと怖い。
あらすぢにもあったけれど、この
「無差別な悪意」
これが結構重要なキーワード。
それから大石作品全般に言えるんだけど
惨劇の「原因」が登場人物の
生まれる前にまで遡ることが多く
もし現在妊娠中の女性がいらっしゃったら
いろんな意味で彼の作品を
今は読まないほうがよいと思う。
それは「胎教に悪い」とか
そう言うのよりも単に
「妊婦の心のありように悪い」から。
・・まあ「胎教に悪い」でいいや。
ダブルデッキ(二階建)ですから
車内はこんな風です。
ここであのような惨劇が??
昨日も書きましたけど
ちょうどこの本を読み始めたとき
「茅ヶ崎〜平塚」間を
PONの乗る電車が走行していたモンで。
こわいこわい。
ホラーファンにはお勧めです。
あと湘南地区にお住まいの方も。
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角川ホラー文庫(KHB)より
「復讐執行人」 大石圭
<あらすぢ>
香月健太郎は36歳。6つ下の妻と5歳と6歳の娘たちと
4人で横浜の郊外の住宅街に暮らしている。
明日からゴールデンウィーク、家族旅行でバリ島へ行く
という夜に、その事件は起きた--。
うーーん。
相変わらず読ませるのがうまい。
面白かった。
(反面、割とあっけなかったけど)
作品中にて歴史の女教師が言うセリフ。
「復讐からは何も生まれません
それはただ憎しみの連鎖を生むだけです」
それは「パレスチナ問題」や「イラク情勢」を
見るまでもなく、おそらく人類の真理なのだろうが
もしPONの身辺にこんなことが起きたら
多分自分は人が変わる。
絶対に復讐するだろう。
「憎しみの連鎖」やら「歴史の真理」なんて
クソ食らえだ。
「復讐執行人」とは結局
誰の事を指すのか?
それが明らかになるのも
この作品における「ミステリー」のひとつ
かも知れない。
劇中の唐突に出てくる
「中年の娼婦」の存在と描き方が
ちょっと浮いていた気もするが
まあ許容範囲。
あと主人公の「妻」の作る料理が・・
こちらもちょっと浮いてる。
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