2006年12月04日

「処刑列車」「復讐執行人」大石圭

昨日に引き続き・・ですが

角川ホラー文庫(KHB)より
「処刑列車」 大石圭

処刑列車.jpg

syokei1.JPG
コレが「処刑列車」の舞台になった
「ダブルデッカー電車」

syokei2.JPG
この小説を読んで以来
このタイプの電車に乗るのが
ちょっと怖い。

あらすぢにもあったけれど、この
無差別な悪意
これが結構重要なキーワード。

それから大石作品全般に言えるんだけど
惨劇の「原因」が登場人物の
生まれる前にまで遡ることが多く
もし現在妊娠中の女性がいらっしゃったら
いろんな意味で彼の作品を
今は読まないほうがよいと思う。
それは「胎教に悪い」とか
そう言うのよりも単に
「妊婦の心のありように悪い」から。
・・まあ「胎教に悪い」でいいや。

syokei3.JPG
ダブルデッキ(二階建)ですから
車内はこんな風です。
ここであのような惨劇が??

昨日も書きましたけど
ちょうどこの本を読み始めたとき
「茅ヶ崎〜平塚」間を
PONの乗る電車が走行していたモンで。
こわいこわい。
ホラーファンにはお勧めです。
あと湘南地区にお住まいの方も。



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角川ホラー文庫(KHB)より
「復讐執行人」 大石圭

復讐執行人.jpg

<あらすぢ>
 香月健太郎は36歳。6つ下の妻と5歳と6歳の娘たちと
4人で横浜の郊外の住宅街に暮らしている。
明日からゴールデンウィーク、家族旅行でバリ島へ行く
という夜に、その事件は起きた--。

うーーん。
相変わらず読ませるのがうまい。
面白かった。
(反面、割とあっけなかったけど)

作品中にて歴史の女教師が言うセリフ。
「復讐からは何も生まれません
 それはただ憎しみの連鎖を生むだけです」

それは「パレスチナ問題」や「イラク情勢」を
見るまでもなく、おそらく人類の真理なのだろうが
もしPONの身辺にこんなことが起きたら
多分自分は人が変わる。
絶対に復讐するだろう。
「憎しみの連鎖」やら「歴史の真理」なんて
クソ食らえだ。

「復讐執行人」とは結局
誰の事を指すのか?
それが明らかになるのも
この作品における「ミステリー」のひとつ
かも知れない。

劇中の唐突に出てくる
「中年の娼婦」の存在と描き方が
ちょっと浮いていた気もするが
まあ許容範囲。
あと主人公の「妻」の作る料理が・・
こちらもちょっと浮いてる。



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posted by PON at 21:00| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(ホラー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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