かなり以前、NHKに出演してネタを演じていた。
大川総裁が苦笑しながら
「なんでウチらがこのような所に居るのか判らない。
持ちネタの半分もお見せできないが、
やれるだけはやる」と。
結局「打ち上げ花火」とか「空中大浮遊」※1 など
※1.あぐらをかいたままジャンプ。某宗教でおなじみ。
体を張ったネタに終始。
それはそれで面白かったが、彼らの本質的な
面白さ(お馬鹿と狂気の狭間)
には到底及ばなかった。
「イッセー尾形」
彼の、時に狂気もはらんだ「ひとり芝居」はすごい。
少女漫画「ガラスの仮面」ではないが、
イッセー尾形以外、誰も居ないはずの舞台上に、
彼と果てしない問答を繰り広げる
脇キャラが活き活きと浮かんでくる。
「お笑いスター誕生」とか
「意地悪ばあさん(青島幸男Ver)」の脇役
ホクロが気色悪いお巡りさんとか
到底、彼の凄さが判るような仕事は
当時のテレビ番組には無かった。
他にも「よゐこ」とか、単にナイナイの
横にいる奴等のイメージしかないが、
舞台やお笑いビデオではかなり面白いらしい。
(すみません、PONは見ていないのです)
いずれもダーク(ブラック)過ぎて
テレビには向かない。とてもソンしている人たち。
(彼らは、別に芸能界のトップを目指している
わけではないようだし、今のようなポジションで
ときどき目立たないところで
やりたいことがやれれば
それでいいのかもしれない。
そうなると損だと切り捨てるのは失礼か)
以前、コミック「センゴク」を紹介する際に
人を数値で評価する怖さについて
ちょこっと触れたけど、
テレビに出づっぱり、つまり表面に出やすい芸人だけが
面白いわけではない、という当たり前の事実。
久々に「末広亭」(新宿)に行って
生芸人を見たくなった。
まだあるのかな?
お笑い芸人使い捨ての時代
メディアが発達する前であれば
ひとつのネタを小劇場で披露するだけで
何年も食べていけたが、今はそうは行かない。
テレビで放映されることは
小劇場、数十年分の人間に一斉に
ネタを見せるってことだから
すぐネタが枯渇してしまう。
そのために「漫才ブーム」は
去ってしまったのは周知の事実。
芸人にはかわいそうな時代。