2006年12月13日

「人間臨終図巻」 山田風太郎 他

「人間臨終図巻」
「人間臨終図巻U」
「人間臨終図巻V」

徳間文庫 山田風太郎

<あらすぢ?>
荘厳・華麗・悲惨・無意味…あらゆる死が
ここにある!十五歳から五十五歳までの
様々な死に方。

いや、書名の通りです。
有名人の生涯を短い順番に並べた本。
どのページからも読むことが出来ます。
これが結構面白くって。

八百屋お七、大石主税、アンネフランク、
天草四郎時貞、藤村操、山口二矢
ジャンヌ・ダルク・・

自己満足な死、美しい死、自己犠牲な死、
無意味な死、おばかな死、単なる悲劇・・・。

自らの生前の功績では人の死に様は
かく在るべし!なんて表現した人物が
イザ自分が死ぬ番になったら
てんで意気地の無い行動に出たりとか。
最後の最後までどうしようもない人が
やっぱり死ぬまでどうしようもない人で
あったり。
また、そこまで「どうしようもない」
人生で徹底するなら
それはそれで「凄いこと」なのかも?
なんて思う死に様も。

作者の「山田風太郎」氏は
沢田研二と真田広之のキスシーンだけが
何かと話題になった角川映画「魔界転生」
の作者として一般的には有名。

その山田風太郎さん自身も
数年前に鬼籍に入りまして
ご自身も「臨終図巻」の一部に
身をもってなりましたが。
(無論、本の中には書いてありませんよ)

自分(PON)はどんな死に方を
望んでいるのか?改めて考える
よいキッカケを得ました。
おトイレに常備するとヨイかも(苦笑)

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「自殺者〜現代日本の118人」
若一光司 幻冬舎アウトロー文庫

<あらすぢ?>
時代とともに変化してゆく自殺の理由。
それはその時代が抱える病に他ならなかった。
終戦直後、出頭を命じられていた戦犯、
近衛文麿から、三島由紀夫、そしてまだ記憶に
新しい可愛かずみ、伊丹十三まで、政治家や
芸術家、芸能人、事件の関係者など
時代を象徴する有名無名の118の死の動機、
背景を克明に追った衝撃の現代自殺史。

ま、あらすじが書いているほど
「克明」かどうかはともかく、
戦後文化史を読み直すには適した本。
風太郎さんの「人間臨終図巻」と
多少、かぶりますけれど。

PONの身近にも
以前、そういう道を
選んでしまった人が居たけど
今、正にトンネルの中に居る
道に迷った人間には
トンネルには出口がある、
という当たり前のことや
そしてトンネルの外に広がる風景や
鳥のさえずりなんて
想像もできないんだよな。

長い人生、たまたま
さしかかったトンネルが
実は青函トンネルみたいなときも
あるんですが。
ええ、PONにも経験はあります。

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posted by PON at 21:00| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(社会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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