2007年07月16日

「唐獅子株式会社」小林信彦

<あらすぢ>
「不死身の哲」と呼ばれた主人公が
5年ぶりのムショから戻ってくると
なじみの「二階堂組」は
「唐獅子通信社」に変わっていた。
それというのも「これからの極道は
近代的に生まれ変わるべきだ!」という
日本の裏の首領(ドン)である
「須磨」の大親分のホンの気まぐれ
からであった。須磨の大親分は
よく言えば「流行に敏感」
「節操が無い」ので、それに
振り回される「二階堂組」の運命は??

泣く子も黙る・・はずの「不死身の哲」が
いつの間にか一番マトモなキャラ
になっているから可笑しい。
最後の方では親分のペース
もう充分、についてゆく「哲」がいて
その「ツッコミ」も板についてくる。

残念なのはこの小説は
昭和50年代当時の
サブカルをふんだんに
「パロディー」化しているので
今読んでみると若干古くて苦しい。
1970年以前生まれの人でないと
笑えない部分
もある。
「ピンクレディー」「キャンディーズ」
「スターウォーズ」「スーパーマン」etc ・・

こうしてみると時の経つの
(というか文化の風化)はホント早いな。

逆説的に一番常識人に振舞うことになる
「不死身の哲」
インテリゲンチャでこの人がいないと
話がまったく進まない
「原田」
元プロレスラーでムードメーカー
「ダーク荒巻」

この三人の掛け合いが面白い。

書こうと思えば、この話をベースに
2000年代の風俗で
リメイクも可能かもしれない。

実は小学生の頃、この小説を原作に
「唐獅子株式会社」ってのが
映画化されまして、
見た記憶があります、
PONの中では基本的に評価が低い
「横山やすし」氏が思いのほか
カッコよく、何より映画は面白かったなあ
という記憶ぐらいは残っています。


「ダーク荒巻」=伊東四朗氏か?うお・・見てえ。

原作は「別冊文藝春秋」にて
連載されていたのに
何故か「新潮文庫」に収蔵されている。
なんかあったんかな?
ちょっと気になった。

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作者の「小林信彦」氏は
週刊文春の「本音を申せば」という
連載があったんですね。
そういえば。
posted by PON at 21:00| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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