2012年08月16日

今日も僕は殺される

「今日も僕は殺される」

「夢を持って精一杯生きろ
 こんな日常がずっと続くといい」


ムービープラスで放映。
また、サイコホラーとかそんなんかな〜と
思っていたら、これは結構アタリだった。

あらすぢ
殺されたイアンは、翌日、再び新たな場所で
新しい命を得て蘇える…。つまり、殺される
毎日が無限に繰り返される。そんな斬新な
設定の、残暑を吹き飛ばすサスペンス・ホラー。
CM界の鬼才として高く評価されている
ダリオ・ピアナが初長編映画に挑み、カンヌ
国際広告祭などで絶大な評価を得た
その映像センスをいかんなく発揮している。
『エイリアン2』『ターミネーター2』などで4度の
オスカーを受賞したVFX分野の伝説の巨匠、
スタン・ウィンストンがプロデュースした
最後の作品であることも話題だ。主人公
イアン役は『クローバーフィールド/HAKAISHA』
に出演した若手俳優、マイク・ヴォーゲル。
説明不可能な不条理と戦う男を熱演している。

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ネタばれ全開で参ります。
この映画は「題」が邪魔しているなぁ。
(原題「THE DEATH OF IAN STONE」)

とはいっても「ハーベスター」だとお菓子みたいだし。
「ハーベスター」ってあるけど直訳すれば「収獲者」
つまりは死神なんじゃないかな。彼ら。

つまるとこ「ハーベスター」達の内紛なんです。

その死神たちは人間の「恐怖心」が「糧」だったが
その内、人間を必要以上に追い詰め、それによって
ヒトが感じる「苦痛」すら「糧」とするようになった。
だが本来、神が「糧」として認めたのは「恐怖心」までで
「苦痛」の味わいを知ってしまうと
麻薬と一緒で中毒者になる。
だからジャンキー死神は人をイジメまくるのである。

でもなんで主人公だけが、これでもかとばかりに
死神に狙われるのか?
それも殺されてはまたわざわざ
復活をさせられてまで?

不条理ホラーかと思いきや、
結局のところヒーロー誕生譚、
要はデビルマンだったのです。
「人の世に愛がある 人の世に夢がある
 この美しいものを守りたいだけ〜」
のアレ。俺は好きだよ。
こういう悲劇のヒーローもの。

敵の軍団でリーダー格である
天海祐希似のジャンキー死神がいるんだけど
彼女、実はデビルマンでいうところの
シレーヌ的存在なのかもしれない。
格下だと思っていた人間の女ごときに
かつて恋人だった主人公を奪われてしまった
嫉妬心からとか。
(死神界に恋愛という概念がある、ってのも
 それはそれでスゴイ話ではあるが)

話の折々で主人公を助ける謎のジジイがいる。
彼は言う。
「キミにはすごい力がある。
 奴らはそれを恐れているんだ」
「いいか、キミはあの女性を守り抜くんだ
 そうすれば希望はある」

結局、ジジイのいう「すごい力」とは、
すごい力=生を産み出す力=愛 > 苦痛
であるらしい。

あなたはなぜそこまでして
彼らに敵対するんです?と主人公は尋ねる。
「愛だよ。だが、私の愛は居なくなってしまった」



話の骨組みはとってもいい。
いいんだけど、あとちょっとだけ作り直せば
いい映画になったろうになあ。
(主人公の「ハーベスト」姿にしても
 もうちっとだけ、工夫してほしい)

キャスト - 今日も僕は殺される
出演
マイク・ヴォーゲル (Ian Stone)
クリスティーナ・コール (Jenny)
ジェイミー・マーレイ (Medea)
マイケル・フィースト (Gray)
アンドリュー・バカン (Ryan)
マイケル・ディクソン (Brad Kopple)
チャーリー・アンソン (Josh Hoffmann)

スタッフ - 今日も僕は殺される
「 THE DEATH OF IAN STONE」
監督 ダリオ・ピアーナ
脚本 ブレンダン・フッド
製作 スタン・ウィンストン
ブライアン・J・ギルバート
ラルフ・カンプス
撮影 ステファーノ・モルカルド
音楽 エリア・クミラル

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(カ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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