上司からいただいた小説。
311のフクイチ事故を目の当たりにした
今となっては、原発のキョーフ感というか
なんか描写が甘い。
著者はかつて「日本原子力研究所の研究員」
だったらしく、主人公の原子力科学者
「日野佑介」に思いを託し
「原発も、いろいろあるだろうし
事故がおきれば大変だ。
でも自分たち科学者だって全力で
日々研究に取り組んでいるんだから
そう変なことは起こるはずがない。
万が一にも原発が人類の敵になるとしたら
悪意を持った人間が
そういうことを企んだ時」
と、基本的に科学万歳スタンスで書いている。
311が起こらなければ、ここに書かれている
科学的なウンチクは半分も
理解できなかったろうが、さすがに今は違う。
様々な意味で、311の前と後では
原発に対する「意識」にも「知識」にも
自分に変化がおきてしまったのは確かだ。
<あらすぢ>
舞台は、運転開始を間近に控えた日本最大の
原子力発電所。科学技術の粋を集めたこの
原発が武装集団に襲われた。世界が認める
最新鋭の原発が、テロリストによって脅威の
「原爆」と化したのだ。
政府首脳はこの原発の生みの親である
科学者・日野佑介に協力を要請した。
原発の絶対的な安全性と人類への貢献を
強く信じて建設に取り組んできた
日野は、自分が行ってきたことが間違っていたのかと
苦悶する。圧倒的な武力と豊富な科学知識をもつ
敵から原発を解放し、未曾有の惨事を防げるか!?
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いきなりネタバレします。
原発を占拠した犯人は
行き場を失ったロシア軍人ドモ
+日本赤軍
+ロシアの原子力物理科学者連
なんですけど。
黒幕の一人であるロシアの原子力物理科学者さん、
おまえ馬鹿だろ?
なんかね、彼らはロシアの原発管理の
いい加減さと危機感を全世界的に訴えたかったらしく
たまたま「馬鹿=日本の原発へのテロ」を
実施しようとするテロリストに
便乗したらしいですよ。えらいメイワク。
この小説のようなテロを起こしたかったら
腕力はあるけど馬鹿な元軍人や活動家たちじゃ無理だよと。
科学者も協力しないとね。
なのに世界的に科学者に対する扱いがヒドイじゃん?
あんま科学者ナメテッといずれコワイことになるよ・・
そう訴えたかったのかも。作者は。
主人公の科学者が
美人ではないがよく見ると魅力的とされる
グリーンピースに代表される環境保護団体の
運動家女性(しかもひと回りちかく年齢差)と、
恋仲になるという設定にはとても無理を感じた。
また、この作者は、原子力の技術知識は
詳しいかもしれないけれど、
軍事と(特に)女性を描くのには慣れていないのが伺える。
最後に、自衛隊90式戦車にロシアのロケット砲
(RPG−7「携帯式対戦車擲弾発射器」ロシア語)
を正面からぶつけると、各坐しちゃうものなのか?
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