2013年12月06日

舞妓Haaaan!!!

「舞妓Haaaan!!!」

以前に、途中まで観たけど
寝ちゃったと書きました
脚本、宮藤官九郎作品
「舞妓Haaaan!!!」
(正式には”a”4つです)

この間、またまたCSでやってたので
今度こそは・・と観劇する。

うーーん。
真夜中の弥次さん喜多さん」や
ゼブラーマン」なんかよりは
だんだん”臭み”(エグみ?)は
薄れてきているかな。
三谷幸喜作品と比べると
どことなく素直に笑えないんだ。
エグくって。クドカン作品は。

あらすぢ
食品会社鈴屋食品の社員鬼塚公彦は、
修学旅行で迷子になった際に舞妓さんに
助けられたことがきっかけで、舞妓と
遊ぶことを夢見るようになる。実際に
お座敷に上がったことはないが、舞妓を
応援するサイトを運営しており、舞妓に
対する情熱を持ち続けている。そんな中、
人事異動により、「かやく工場」と呼ばれる
京都支社に転勤となり、念願の舞妓遊びが
できると意気込む。

************************

鬼塚公彦(演:阿部サダヲ)は
カップラーメンメーカーのサラリーマン。
あらすぢのとおり、とにかく舞妓ファン。
でも祇園ってところは”一見さんお断り”。
だから、ネット上でイチ舞妓ファンとして
”通”ぶるくらいしか楽しみがなかった。

少しでも舞妓さんのそばに行きたい!
そんな彼の異動願いがようやくかない
東京本社から京都工場、通称”かやく工場”へ
異動することになる。
異動が決まるや、なぜこんな男に
こんなキレイな彼女がいるんだ?的
彼にはスギる彼女、大沢富士子(演:柴咲コウ)に
いきなり別れを迫るサダヲ。

この辺の流れなんか
ヒジョーにエキセントリックで
ときどきクドカンの脚本に面食らってしまう所。
とってつけたような彼女設定に加え
サダヲが富士子を彼女にしていたのは
その美貌ではなく、彼女が京都出身だから、
といった具合。
(それもウソであることが後に判明する。
 彼女は京都に限りなく近い
 三重県出身だった)

こんなどうしようもない男に
彼女なんか出来っこないと思うが
コメディにクレーム入れても仕方ない。
でも彼女の存在のおかげで、この映画が
必要以上に長くなってしまった。

京都に来たはいいが、祇園とは縁故がないと
見世の敷居をまたぐこともできぬことに
今更ながら気が付くサダヲ。
しょんぼりするサダヲは、これまでの
舞妓さんスナップコレクションを
なにげなく眺める。
すると、ある一枚に、自社の社長が
写っているのを発見!

東京本社で企画したラーメンを
東京工場で作り、なぜか京都工場では
”かやく”だけを作って・・と
だれもが京都工場なんて廃止にしてしまえばぁ?と
非合理的な生産システムに思う。
ところが社長(演:伊東四朗)だけが
イロイロ理由をつけて京都工場を
廃止にしないできたのだが

社長が京都工場を捨てなかったのは
彼自身が「祇園」の遊び人だったから。

慌てて社長のところにシャシャリでるサダヲ。
社長、自分を祇園に紹介してくださいよぅ
妙に気安いサダヲに
社長はしごくまっとうなことをいう。

「君とワシは知り合いじゃないだろ?
 祇園に君を紹介するってことは
 君の人間性だけじゃなく
 ときには支払いすら保証するってことなの。
 君がこのワシを儲けさせてくれたら
 そのときは考えてやらなくもないが・・ね」

うおおお〜!社長の話に
眠っていたサダヲのビジネス能力がめざめ
見事に新企画商品をヒットさせる。
会社は大儲け。社長は喜んで、
約束通り、サダヲを祇園へと招待したのでした。
ここで終わらせれば、それはそれで
一風変わったサラリーマン金太郎的映画として
手堅くまとまったかもしれませんが・・
ここからがクドカン脚本のクドイところ。

ここまでの話まででも見え隠れしていた
サダヲ氏のライバル内藤貴一郎(演:堤真一)が
出てきます。
彼はプロ野球選手で、金にものをイワせ、
決してキレイとはいえぬお座敷遊びをする。
いくらサダヲ氏が社長のバックアップを
受けて遊んだところで、年棒ン億円の男に
かなうはずもない。

クドカン脚本、ここから大暴走開始。
もう、そんなバカな?の連続。

何を思ったかビジネスシーンで
更に金を稼ぐサダヲ。資金を集めに集め
中堅カップラーメンメーカーだった
サダヲの会社は”球団”を持つまでになります。
さあ、ここからが!・・するとサダヲ氏は
その場で社長に辞表を提出
そのまま買収した球団の4番バッターに
転向しちゃいました。

そんなの通用するハズないだろ?
いやいや、この映画はクドカン脚本です。
いわゆる”厨房の妄想”がベースですから
現実感なぞクソくらえ!
というわけで通用してしまうのですよ。

球界で4番バッターとしてのサダヲの存在感を
誰もが疑わなくなったころ
ライバル視してた内藤貴一郎は
これまた球界の至宝といわれたピッチャー業から
すっぱりと足を洗い、今度は映画界に進出
”俳優”として活躍するようになり、
それを目の当たりにしたサダヲ氏もまた・・

以降、内藤との意地の張り合い合戦が
このように続くのです。

内藤貴一郎が映画”山猿”で一流スターの
仲間入りするや

「山猿 ―ヤマザル
 山で一番熱い奴!!
 ついに山火事
 水でしか、消せない
 POWER OF APES
 演:内藤貴一郎  加糖こい」

対するサダヲ氏は
前会社の社長も巻き込み
映画製作業に進出。もちろん主演、監督兼任。
題は「THE 有頂天 時代劇

これで奴に対抗できる・・そう思ったところで
ライバル内藤貴一郎、今度は
京都市長選に立候補との一報が!
頭にきたサダヲ氏は・・といった具合に
こんなことの繰り返し。

そんな壮大なる意地の張り合いの合間に
サダヲ氏に振られた”大沢富士子”
(演:柴崎コウ)は、サダヲを見返すため
祇園の世界に飛び込む姿も描かれ、
彼女の姐さん(先輩舞妓)で
とりあえずサダヲが狙っている舞妓、駒子
(演:小出早織)にも
内藤をめぐる裏事情があったり・・と
とにかく映画全体が
真面目なんだか、不真面目なんだか。



ウソかホントかわからんけど
クドカンさんはこの脚本を書くのに
京都に取材に行くこともなく
参考資料は”るるぶ京都”だけってんだから
そこからして物凄くアンバランス。
仕事を大義名分にドンチャンやっても
罰も当たらんだろうになあ。
クドカンさんも真面目なんだか、
世の中嘗めているのか。
とりあえず、世の中を斜めに見ているのは
間違いなさそう。



なお、特別出演の植木等さんは
この作品が遺作となったそうで。
あれ?酒井若菜なんかどこに出てきた?

キャスト
鬼塚公彦:阿部サダヲ
内藤貴一郎:堤真一
大沢富士子:柴咲コウ
駒子:小出早織
小梅:京野ことみ
豆福:酒井若菜
良江:キムラ緑子
大下:大倉孝二
蘭香レアカメラ小僧:須賀健太、
日村勇紀(バナナマン)、内藤典彦
山谷初男
修学旅行生:山田孝之
医師:北村一輝
斎藤:植木等(特別出演)
下足番・玄太:木場勝己
男衆:大川浩樹
こまつ:真矢みき
さつき:吉行和子
社長・鈴木大海:伊東四朗
先崎部長:生瀬勝久
主人公の勤める会社の社員:Mr.オクレ
運転手:山上賢治
京都支社社員:薬師寺順、高崎佳代
森一丁

スタッフ
脚本:宮藤官九郎
監督:水田伸生
プロデューサー:飯沼伸之
音楽:岩代太郎
撮影:藤石修
照明:長田達也
美術:清水剛
録音:鶴巻仁
編集:平澤政吾
VFXスーパーバイザー:小田一生
衣裳デザイン:伊藤佐智子

製作:「舞妓Haaaan!!!」製作委員会
=日本テレビ・東宝・S・D・P・読売テレビ
・バップ・読売新聞・大人計画・ビーワイルド
・STV・MMT・SDT・CTV・HTV・FBS

配給:東宝

主題歌
グループ魂に柴咲コウが。
「お・ま・えローテンションガール」
(Ki/oon Records)

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posted by PON at 21:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(マ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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