2014年07月28日

レバノン (映画)

「レバノン (映画)」

なんかね、やってますね。イスラエル。
世界がウクライナと撃墜事件に
目を向けているときに、やってます地上戦。

あの国もさ・・五千年の怨念を持つ国。
過去に被害者だったからって
今現在、加害者である権利とか有るんですかね。

イスラエル領内なのに
なし崩しに的にパレスチナ難民を
住まわせているガザ地区。
イスラエルが黙認してきたのも
もしかして・・こんな時、いつでも
パレスチナ系人民を虐殺できるよう、
囲い込んでおいたんじゃないだろうか。
仮に、イスラエル人と混在してる
市街地があったら、爆撃なんかできないからね。

さて、こんな時だからこそ、この映画。

この映画は観る人を選ぶ。
戦車とか中東の戦いに興味がない人には
途中で寝てしまうかもしれない。

あらすぢ
『レバノン』(Lebanon)は、イスラエル、
フランス、ドイツ合作、サミュエル・マオス
監督の映画作品。2009年のヴェネツィア
国際映画祭で金獅子賞を獲得。

マオス監督も兵士として参加した1982年レバノン
戦争を舞台に、戦車兵の若いイスラエル軍兵士
4人が置かれた極限状態を通して、戦争の恐怖を
描いた作品。 演出構成は、全編外部の状況は
戦車内のモニターのみで表現し、狭い戦車内での
人間関係を描いている。エンディングで初めて
彼らの乗っている戦車の概要が写される。
戦争の全貌も判らずに戦う兵士を表現した斬新な
手法。

イスラエルがレバノンに侵攻した1982年6月、
前線に配置されたイスラエル軍の若き戦車兵4人。
彼らは戦車のスコープ越しに、砲撃で吹き
飛ばされる兵士や無惨に殺される市民たちなど、
悪夢のような光景を目の当たりにする。
やがて、対戦車弾の直撃を受け敵中に孤立した
彼らの身にも危機が迫り、
彼らはこの地獄から脱出しようとするが……。

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人間は鋼であり戦車は鉄に過ぎない

あまり実戦経験がない
若いイスラエル戦車がレバノン紛争に派遣される。

最初から最後まで戦車内で展開するお話。
外からの指示も、上官がハッチから
乗り込んで伝令したり、ノイズの多い
無線機から伝わってくる。

外の光景もペリスコープや小さなのぞき窓だけ。
暑苦しく、臭く、ウルサイ世界。
彼ら戦車兵にとってリアルな戦場は
すべてこの鋼鉄で覆われた車から見る。
でも外で起きることだって、戦争の負の面
見なきゃよかったという地獄絵図
のみ。

戦車兵は車内で平気でしょんべんする。
仕方ない。敵地では安易に外に出られないからだ。
(ソースが微妙だが
 戦車キチガイ、ミヤザキ監督の漫画
 「泥まみれの虎」より。
 第二次世界大戦で戦車兵として活躍した
 オットー・カリウス氏の思い出話が
 漫画化されているので参照されたい)

冒頭、戦車が配備されたのは
とある国境警備所。
「命令があれば、たとえそれが
 何であっても撃て」とか
現地の上官はいとも簡単に言う。

そしてその時が来る、が
一見、なんの変哲もない農作業車だ。
射撃命令が下るも、
あんな一般民、撃てるワケがない。
ジブンがボタンを押した瞬間
人ひとりが死ぬのだ。
若い射撃兵が躊躇っていると・・
車は突如暴走し、自軍歩兵の集まるところへ突入!
そのままバクハツ。
戦車が撃たなかったがため
自軍に死者が出てしまう。

次の日。昨日と同じ様な作業車が
こんどは停止命令を無視して走ってくる。
もう、あんな間違いはしない。
勇気を出して、射撃命令の前に発射する
砲撃手。

命中!

ところが、撃破した相手は
いつもの補給業者でした。おじさんの
恐怖に見開かれた目と目が合った刹那
紙屑のようにフキ飛ぶ車。

まったくどちらもお気の毒。
瞬時に生きるか死ぬかを判断せねばならない
世界では、敵味方の判断が一番むつかしい。

ファランヘ兵」とやらが出てくる。
イスラエル戦車兵には気のいい奴なのに
捕虜のシリア兵には壮絶なゴーモンをする
その豹変ぶりがあまりにヘンな男。
なに?なんなのコイツ?
Wiki先生に教えていただきました。

「ファランヘ兵」とは
レバノン人だがキリスト教徒極右党

ファランヘの民兵で、どうやら
敵の敵は味方理論でイスラエルに
味方しているようだ。

PLOというイスラエルに国土を
奪われたパレスチナ人の武力抵抗組織(当時)が
イスラエル北部に位置する、れきとした
独立国家レバノンに逃げ込み、
弱腰のレバノン政府と交渉、レバノン南部に
拠点をもらって、そこからイスラエルに
対してテロ活動を実施してたのが
そもそもの始まり。
おそらくファランヘ兵は自国に勝手に巣食った
PLOを追い出そう、とイスラエルに
協力したのかもしれない。

参照にされたい「レバノンの館サイト」より
血で血を洗うイスラエルの「レバノン侵攻」と
「パレスチナ難民大量虐殺事件」
―1982年6月―


1982年かあ、自分11歳。
田舎の小学校の狭い社会で汲々としていたな。

「白燐弾」(はくりんだん)というのが出てくる。
戦争で使うには思いっきり憚られる砲弾らしい。
なんでも国際法で禁止されているらしく
使うと周囲を非人道的なまでに
燃やし尽くすかららしいのだが・・
ルパンで次元が言ってたように
合法も非合法もない、気もするのですけどね。
そんなこと言ったら「劣化ウラン弾」こそ
最恐にして最凶ではないのかな?

最後の最後に、主人公たちが
どんな戦車に乗っていたのか
明らかになるくらい、徹底している。

おそらく「マガフ」戦車じゃないかな?

ここに(主人公たちが乗っていた戦車が映る)
ラストシーンが。


どうもこれかも・・
「ショットカル ギメル1982年型」
”ギメル”はヘブライ語で3を表しC型の意。
レバノン紛争で活躍。



イスラエル軍では「戦車兵」とは
わざわざ敵の標的になりにいく
気の毒なやつら、扱いなんだとか聞く。
(ワールドタンクミュージアム図鑑に
 書いてありました)
それと、国家の性格から
女性は重要なので最前線には出せない
→後方支援業務中心
→戦車学校の教官は女性が多い
らしく。
ひょっとして教官の色香に騙され
気が付いたら戦車兵、なんてこともあったりね。



レバノン
監督:サミュエル・マオス
脚本:サミュエル・マオス
製作総指揮:ギル・サソワー

出演者:
シムリック/ヨアヴ・ドナット
アシ/イタイ・ティラン
ヘルツル/オシュリ・コーエン
イーガル/ミハエル・モショノフ
ジャミル/ゾハール・シュトラウス

音楽:ニコラス・ベッカー
撮影:ギオラ・ベジャック
編集:アリック・ラハブ・レイボビッチ

配給:プライムウェーブ・ネクシード
公開:2009年9月8日(VIFF)
上映時間:90分

製作国:イスラエル/フランス/ドイツ
言語:ヘブライ語/アラビア語

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posted by PON at 21:00| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(ラ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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