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「総力特集ゴジラ」より。
中学1年生の時、貯めた小遣いを片手に
町の映画館までいったっけな。
1975年「メカゴジラの逆襲」以来
9年ぶりの怪獣映画新作ってことで
当時は映画公開が非常に楽しみだった。
<あらすぢ>
伊豆諸島の大黒島で巨大な噴火が発生。
噴火から3か月後、大黒島近海で操業
していた漁船「第五八幡丸」が嵐によって
航行困難となり、なぜか島へと引き寄せ
られていく。乗組員はSOSを発信するが、
その後に消息を絶った。
一夜明け、付近をヨットで航行していた
新聞記者の牧吾郎は漂流していた第五
八幡丸を発見。船内へ乗り込むが、
そこにはミイラ化した船員の死体が
連なっており、彼らは何かと格闘した
跡があった。唯一の生存者である
奥村宏を見つけたその時、体長1メートル
ほどもある巨大なフナムシに襲われ・・
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1億円だかかけて制作された
ゴジラの上半身ロボット(サイボットという)が
話題になった。
東宝にしても邦画界っていつもそうなんだけども
「○○億円使った」という話題性ありき、で
どうでもよい事にゴーカイに金使ってしまう反面
本当に必要なところに金を回さない、という
悪癖がありまして
(かぐや姫の十二単にン億、
ドロンジョのラバーボンテージに5千万とか)
渡り鳥の発する超音波とかに
反応するゴジラのアップシーンとか
それなりに健闘していたのかもしれない。
1億円の出演料が果たして妥当だったかどうか
かなり微妙なところだった。
プロデューサーも「○○億円使った」
という話題がホンキで観客動員に貢献すると
考えているんだろうか??
・・治らないのかな。
もうこういうビョーキは。
なによりPONが嫌いなのは
本作ゴジラのデザイン。
口の悪いマニアの間では
”パンチパーマ”ゴジラなんて言われた。
映画は、長いお勤めから戻ってきた
パンチパーマ兄貴が久々にジュク(新宿)に
戻って来てみれば・・なんかそんな感。
オープニングは、離島支局に飛ばされてる
しがないサラリーマン新聞記者(演:田中健)が
優雅にヨットでセーリング中、昨晩から
行方不明になっていたマグロ漁船を発見する。
ヨット上で流れる、音程からしてビミョウな歌は
東宝シンデレラでグランプリをとったばかりの
沢口靖子が歌う。
東宝シンデレラのコンテストに”歌”の項目は
無かったのかね?
漂流マグロ船にはミイラ化した死体ばかり
ゴロゴロ。犯人はゴジラの表皮に寄生していた
巨大フナムシ(ショッキラス)。
惨劇はコイツが乗員の水分を
すべて吸い取ってしまったから。
ゴジラまで出てこなくとも
巨大フナムシで充分、日常生活の脅威になりうる。
で、まあいろいろあって新宿。
ゴジラが襲来した新宿の一角には
グーゼン林田鳥類研究所がありまして
ゴジラに研究所が襲われるのが先か?
ゴジラ撃退方法が確立するのが先か?
という、要らぬサスペンスが続きます。
間一髪wゴジラ撃退にめどが立った一行は
陸上自衛隊のヘリでひとまず大島三原山へ
むかうことにするが、新宿の高層ビル街の
不安定な乱気流のため、窓に撃ちこんだ
ロープが安定せず、ここでも要らぬサスペンス。
ロープを伝って窓から突入してくるのが
サブ主人公格の奥村氏(演:宅麻伸)。
彼、沢口靖子のお兄さんにして海洋大学の大学生
ってことで、要は単なる一般人なのだが・・。
そこは陸上自衛隊のレンジャーさん達の
出番でしょう?
ゴジラ迎撃で自衛隊はそんなに人手不足なんか?
防衛大臣「スーパーXはまだか?」
自衛隊員「ただいま、発進しました!」
のやり取りの後、無理やり高鳴るBGM。
次の瞬間、空を飛んでるのが我らが
首都防衛多用途飛行要塞スーパーX。
(正式名称
防衛庁 陸上自衛隊 陸上幕僚監部付実験航空隊
首都防衛隊 首都防衛移動要塞 T-1号だって)
こういう会話があれば、制作側からすれば
発進シークエンスを撮影しなくてよいので
大変便利だ。
政治家なぞ、そもそも国民から
コンセンサスを取り付ける必要すらない。
だってもうソコにあるんだからな(笑)
いや、ジブン好きなんですけど。
スーパーX。
デザインからその存在からさ、
コテコテすぎて素敵。
人類側もメカゴジラ一体作るくらいなら
スーパーX量産のほうがよほど効果があったと思う。
税金の無駄遣いとかいうが
こういう無駄遣いなら税金払ってもいいなw
(当時、映画パンフを購入したんだけど
そこには秘密兵器スーパーXの解説が載ってて
”現在の技術力で製造は充分可能である”と。
ものスゴーく適当なこと書くライターだな〜と
中学生の自分もさすがに思った)
そのスーパーX。
一度はゴジラを地面に叩き伏せることに成功する。
喜ぶ機内の一同
機長「おめでとう!」
部下「ありがとう!」
機長のお言葉もどうかと思うが
部下の返しもなんだかミョウだと思った。
武田鉄矢・・色々な意味で余計。
ゴジラ
The Return of Godzilla
監督
橋本幸治(本編)
中野昭慶(特撮)
脚本:永原秀一
原案:田中友幸
製作:田中友幸
出演者:
小林桂樹
田中健
沢口靖子
宅麻伸
小沢栄太郎
内藤武敏
石坂浩二
武田鉄矢
夏木陽介
音楽:小六禮次郎
主題歌:
「GODZILLA」
ザ・スター・シスターズ
撮影:
原一民(本編)
山本武(特撮)
大根田俊光(特撮)
編集:黒岩義民
製作会社:東宝映画
配給:東宝
公開:1984年12月15日
上映時間:103分
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あとちょっとだけ語らせてください。
PCエンジンのゲームで
ゴジラ爆闘烈伝(だったか?)という
対戦ゲームがありまして。
当時のマシンだから当然2D。
まあストリートファイターの
ゴジラ版だと思ってください。
スーパーXが激強、だったんです。
サイズも怪獣の1/10。
画面下の草っぱらにでも隠れていれば
おおよそ敵の攻撃は当たらず
一方、こっちのミサイルは延々と
ボタン連射してれば、画面見てなくっても
勝ててしまうw
もちろん我々兄弟間ではスーパーX使用禁止令が
出ました。順守しない長兄(私)は
弟からさんざん非難されましたけど。
ラベル:日本映画専門チャンネル