かつて、そういう漫画がヒットしていたのは
知っていた。NHKBSで放送していたんで
妻と観劇。
<あらすぢ>
「スーパーサラリーマン」だった
ツレ(作者の夫)がある朝「死にたい」と
真顔で言い出した。うつ病だった。
売れない漫画家の妻(作者)と共に送る
闘病生活を描く。
自殺未遂、症状の改善、悪化などあらゆる
出来事を決して固くない絵のタッチで
表現するという内容、うつ病を「宇宙カゼ」と
呼んだり、抑うつ状態の症状が現れている時
に憂鬱をキャッチするアンテナが頭に
現れているという独特の描写などがある。
キャッチコピーは
「ガンバらないぞ!」
「すこやかなる時も、病める時も、
君と一緒にいたい。」
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作者=奥さんはダンナのことを”ツレ”と呼ぶ。
あらすぢのとおり、彼はスーパーサラリーマン
だったらしい。そんなツレを旬の俳優
堺雅人が演じる。
堺雅人&宮崎あおいだから、夫婦そろって
録画してまで観劇したって面もある。
それは否定しない。
なもんで基本的に堺雅人で文句はないんだけども
劇中の堺雅人=ツレは、外資系パソコン販売会社の
お客様コールセンター係。
ちょっとナイーブでナヨナヨした男として
演じられていて、
”ああ、そんな男ならばウツにでもなるかもね”
みたい。さほどギャップが感じられず。
これが、ツレは半沢直樹みたいな銀行員で
あっちのドラマみたく銀行内でのゴタゴタを
さて”倍返し”するのかと思いきや、
”ウツ”になってすべてを放置してしまう・・
そんな展開だったら、
それはそれで、そんなウツ展開
見たいような、見たくないような。
でもやっぱ主演・堺雅人で正解だったんだろうな。
佐藤浩市あたりならウツ後、
犯罪(殺人)に奔りそうだし
唐沢寿明だったらウツ後
犯罪(社会的犯罪)に奔りそう。
堤真一だったらウツ後、
やっぱり犯罪(こちらは女性系)に
奔るだろう。てか奔るに違いない。
もう決めた。
話としては「ウツとはヤル気のない人につけられた
病名・言い訳」程度に解釈していた
売れない漫画家の奥さん(演:宮崎あおい)
若干、几帳面なところもあるが
まあそれなりに社会人生活を続けていたツレ
(演:堺雅人)
「頑張らなくったっていいんだよ」
「私は今まで、ツレがウツになったことを
隠しがちだった。恥ずかしかったんだ」
そんな夫婦が、ツレのウツ発症で
様々な困難にぶつかりながら、
困難と共存してゆく道を選ぶ様を淡々と描く。
「僕は、いままで妻のために病気を治そうと
していたけれど、これからは自分のために
病気を治したい」
「ツレがウツになった”原因”じゃなくて
”意味”ってなんなんだろう?」
物理的にいえば”ウツ”とは単に脳の神経伝達が
ウマくいっていないからおきる病気なんで、
薬で治せるんだけど、それでも”ウツ”と
向かい合う各人(病人とその家族)の心の整理は
それぞれが行わないといけない。
奥さんも、これまでただ生活のためだけに
書きたくない内容の漫画を
編集者に媚びながら描いてきた。
そんなこれまでの姿勢を改め
本当に自分が描きたいマンガ、
社会に読んでもらいたいマンガを描きだす。
つまり、ツレがウツになったこれまでの
自分達の生きざまをそのまま漫画にした。
そしてその漫画はこれまでがウソのように
大ヒット、さらには映画化までしたのでした。
ツレがうつになりまして。
監督:佐々部清
脚本:青島武
原作:細川貂々
「ツレがうつになりまして。」
「その後のツレがうつになりまして。」
「イグアナの嫁」
製作:黒澤満、木下直哉、重村博文、平城隆司
福原英行、久保忠佳
出演者:
宮アあおい
堺雅人
吹越満
津田寛治
犬塚弘
梅沢富美男
田山涼成
大杉漣
余貴美子
音楽:加羽沢美濃
主題歌:矢沢洋子「アマノジャク」
撮影:浜田毅
編集:大畑英亮
製作会社
「ツレがうつになりまして。」製作委員会
配給:東映
公開:2011年10月8日
上映時間:121分
製作国:日本
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