かつて・・
馬といえばオグリキャップ
F1といえばセナ
そんな時代がありました。
不肖PONは、あいにくそんな時代にしか
馬もF1も嗜んでおりません。
しかしその前からも
それぞれのフィールドには先駆者が居りまして
数々の伝説を作ってきたわけであります。
PONの幼少期、F1といえば
おもちゃはだいたい”葉巻型”でしたが
それでもスーパーカーブーム(70年代)になると
現在のF1マシンの原型とも呼ぶべきフォルムに
なってきます。
そんな中でも”バケモノ”という呼び名が
相応しいマシンがメディア(主に絵本w)を騒がし、
またタミヤもラジコンで売り出していた為
目にすることも多く、我ら子供たちの
胸をときめかせたものです。
そ、タイレルの六輪マシン
(ティレルP34(Tyrrell P34))です。
ティレルのことをタイレルと
いまだ呼称してしまうあたりオヤジ力全開ですが
この映画、そのバケモノマシンが活躍してた
1975年ごろに最高潮を迎えます。
もっとも主役はハントとニキ・ラウダで
タイレルの六輪マシンは完全に脇役ですけど。
<あらすぢ>
1970年代、毎年平均2人が事故で死亡するF1の世界で
伝説となった2人のレーサーが存在した。
ジェームズ・ハントは野性的思考であり、毎日を
人生最期の日の様に謳歌する豪放なプレイボーイで、
勘を活かした走りを得意としていたイギリス人。
ニキ・ラウダは「コンピュータ」と評される
論理的思考であり、レーサーのイメージとは
かけ離れた勤勉な男で、工学の知識を活かして
自らマシンを整備する走りを得意としていた
オーストリア人。
全く正反対の性格の2人は
やがてライバル関係となり・・。
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野生のカンで走る男ジェームズ・ハント。
この世の欲を謳歌し、出会った女みんなと
仲良くなってしまう。
いつ死ぬかわからないからこそ刹那的に
生きている豪快さんに見えるが、
レース前には必ず陰で吐くような繊細さも持つ。
(なんか観たことあるヒトだと
思ってたら”マイティ・ソー”だった人だ)
そしてハントとは正反対の男、ニキ・ラウダ。
資産家の息子として生まれながら
父親の反対を押し切ってカースポーツ界に。
F3レベルでウダウダしてたら
F1昇格はいつになるか全然わからん、
そう考えた彼は、自分を担保に銀行から金を借り
良いマシンを保有しているが資金難のチームへ
スポンサー兼レーサーとして自分を売り込む。
更に一級のエンジニアでもある彼は
そこのチームのマシンを改良、即結果を出す。
ハントは”ネズミ野郎”と挑発するが
レース結果で見返してこそレーサーだと考える彼は
まったく意に返さない。
またF1という危険な世界にいる以上、死の危険は
常に存在するが、それを20%と見積もる。
ただし、この世のメリットは生きてこそ
享受できるとも考えているため、20%を超える
リスクは決して冒さない。
つまり、我ら日本人によくある
”ヤッテみなければわからない”という
行動は絶対しない主義なのだった。
ところがその”絶対”を冒してしまったがゆえ・・。
ニキ・ラウダの奥さんになる人は
ドイツ系名俳優クルト・ユンゲルスの
パーティーで出会ったと劇中にあるが
その奥さんはクルト・ユンゲルスの元恋人
だったらしい。
モデル人物に故人が多いにしても、
向こうの映画はいろんな事、映画にしちゃうな。
そんな二人がぶつかり合ううちに
共に影響を受け、少しづつ変わってゆくというのが
メインストーリー。
「ライバルの存在を呪うな。
神の恵みだと思え」
色々あって、ハントが新聞記者を
(陰で)殴るシーンが好き。
以前のハントだったら
けっして殴らなかったろう。
ラスト、自分に群がる女たちと共に
自家用ジェットでどこかへ出発しようとしてた
ハントは格納庫で偶然、ニキ・ラウダと再会する。
ニキ:「どこへ行くんだ?」
ハント:「誰かの結婚式だったか、誕生パーティー
だったか、よくわからない」
ハントのこの周囲への関心の無さ。
結局、ハントの心の空洞を埋めることができたのは
地位でも金でも女でもなく
ライバル(”強敵”と書いて友と読む)の
存在だけだったという・・。
監督は”ロン・ハワード”
自分が観た映画では・・
「スプラッシュ」(1984年)
「コクーン」(1985年)
「ガン・ホー」(1986年)
「バックドラフト」(1991年)
「アポロ13」(1995年)など。
自分は観てませんが
「ダ・ヴィンチ・コード」の
監督さんでもあります。
大ヒット作は少ないかも知れないが
安定した良品を生み出してますね。
いや、いい映画を観ましたよ。
しかし、邦題だけはもうちょっと
なんとかならなかったのかなぁ?
ラッシュ/プライドと友情
Rush
監督:ロン・ハワード
脚本:ピーター・モーガン
製作:ロン・ハワード他
出演者:
クリス・ヘムズワース
ダニエル・ブリュール
オリヴィア・ワイルド
アレクサンドラ・マリア・ララ
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
音楽:ハンス・ジマー
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ/ギャガ
公開:2013年9月13日(イギリス)
上映時間:122分
製作国:アメリカ/イギリス
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