2015年10月12日

フラガール

「フラガール」

見る前に勘違いしていた。
”常磐ハワイアンセンター”が
落ち目になったんで皆で奮闘、
”スパリゾートハワイアンズ”に
生まれ変わるまでの物語・・なのかと
思っていたら、そのもっと前。
”常磐ハワイアンセンター”の
創業時代のお話だった。

常磐(いわき)のあたりは
炭鉱で栄えたのだそうだけど
いわゆるエネルギー革命ってことで
産業界が求めるものが
石炭から石油に変わってきた昭和40年代。
炭鉱ひとすじだったヤマの人々は
家族も含めて大リストラにあう。

よくあの時代に”ハワイアンセンター”
なんて思いつき、また実現させたよな〜。
発想力と行動力には素直に感心した。

一山一家・・いちざんいっか」
(炭鉱事務所に貼ってあった言葉。
 ヤマで働く人すべてが
 家族であるという考え方であるらしい)

国の意向で会社も閉山すると決定した以上
どうあがいても人々に選択肢はない。
転職したくても”炭鉱夫”って職は
ツブシが効かないし、普通に考えれば
”ハワイアン”なるよく解からない業界に
再就職するよりは、他所の稼働している
炭鉱(夕張とか)移転するほうがまだ現実的。
そう考えて一家をあげて夕張等に移転する者
たちもいた。映画を観ている側としては
未来が解かっているだけに、彼らの行く末が
解かりきってしまって切ない。

あらすぢ
昭和40年(1965年)、大幅な規模縮小に
追い込まれた福島県いわき市の常磐炭鉱。
危機的状況の中、炭鉱で働く人々が職場を失う
現実・苦悩に立ち向かい、町おこし事業として
立ち上げた常磐ハワイアンセンター
(現:スパリゾートハワイアンズ)の
誕生から成功までの実話を元に描いた。
ハワイアンミュージックと本格的な
フラダンスショーが描かれている。

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まず、講師として東京から招へいした
フラダンサー,平山まどか役の
松雪泰子がカッコいい。
黒タイツに、くすんだ色ばかりの田舎の炭鉱町には
ぜんぜん似合わない派手ないでたち。
若干「赤プル」を想起させなくもないが。

松雪泰子は見た目だけでなく中身もキツ目。
ホントならSKD(松竹歌劇団)のダンサーとして
東京で忙しい毎日を送っていたのに
あんたたち田舎モンにどうしても、と請われたから
わざわざ来てやった
、というスタンスを崩さない。
でも実は彼女、病気の母親のため借金を
抱えていたので、都落ちするしかなかったのだ。
そんな、自身の不甲斐なさに余計、周囲に
当たり散らす。
(でも実際のモデルとなった”カレイナニ早川”
 さんは、センター側の要請があって、
 後輩の育成を快く引き受けた方)

それにしても、当時の風景を再現するためとはいえ
よくまあイモ娘(に見える演者)ばっかり
集めたもんだ。南キャンのしずちゃんとかw
もう見ただけで、松雪先生でなくとも先行きが
思いやられる、なんてものじゃないが
様々なアクシデントを乗り越え、
大舞台で堂々とフラを踊れるまでに
成長した教え子たちに
松雪泰子先生が言う。

いまのあなた達と一緒に踊りたい

いっぽう、常磐ハワイアンセンターを企画し、
その実現化するために奔走する、元常磐炭鉱の
お偉いさん役に岸部一徳。
物語の間中ずっと松雪先生のワガママに
振り回されっ放しだった岸部マネージャー。
常に低姿勢で、松雪先生のフォローを黙々と
続ける。それでもやっぱ元炭鉱の男。
大事な教え子たちを見守るまでに成長した
松雪泰子に向ってポソっと言うのだ。

いい女になったな・・

豊川悦司は使いどころが不明瞭だった。



最後、黒バックにロールが流れる。
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10年後の1976年、常磐炭鉱は完全閉山。
延べ、4400人余りが解雇された。

この40年もの間に、常磐の舞台に立った
フラガールは総勢318人。

平山まどかは70歳を超えた現在もなお、
東北のハワイで彼女たちの育成に励んでいる。
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出演者
松雪泰子
豊川悦司
蒼井優
山崎静代
岸部一徳
富司純子

スタッフ
監督:李相日
協力:スパリゾートハワイアンズ、
いわきフィルムコミッション、
映画「フラガール」を応援する会

Special Thanks:常磐興産、
常磐興産グループ、常磐興産OB・OG有志、
スパリゾートハワイアンズダンシングチーム、
常盤音楽舞踊学院、早川洋舞塾

後援:福島県、いわき市、ハワイ州観光局
製作者:李鳳宇、河合洋、細野義朗
脚本:羽原大介
企画・プロデュース:石原仁美
撮影:山本英夫
美術:種田陽平
照明:小野晃
録音:白取貢
編集:今井剛
監督補:杉山泰一
音楽:ジェイク・シマブクロ
テーマソング:
ジェイク・シマブクロ
「Hula Girl」(フラ・ガール)
劇中歌:「Wish on my star」
(英語版:ジェニファー・ペリ、日本語版:照屋実穂)
演技・振付指導:カレイナニ早川
CG:OLMデジタル
技斗:秋永政之
タイトル:マリンポスト
現像:東京現像所
スタジオ:日活撮影所
製作委員会(BLACK DIAMONDS)メンバー:
シネカノン、ハピネット、スターダストピクチャーズ
制作/配給:シネカノン

公開:2006年9月23日
上映時間:120分

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posted by PON at 21:00| 神奈川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画(ハ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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