新野剛志 講談社文庫。
上司よりお借りした小説群の中の一冊。
どっちにしても出典は
某三色系中古本屋100円コーナーより。
そういう意味では中身がどうであっても
あんまり文句言えない。
言えないのだ・・が
<あらすぢ>
ショービジネス界の暗部に死の罠が――。
第45回江戸川乱歩賞受賞作
レイプ・スキャンダルで引退した
お笑い芸人・笠原雄二。今は孤独に生きる彼を、
元相方の立川誠が五年ぶりに訪ねてくる。
だが直後、立川は失踪、かつてスキャンダルを
書き立てた記者が殺された。いわれなき殺人容疑を
晴らすため、笠原は自らの過去に立ち向かう。
TV・芸能界を舞台に描く。
〜内容(「BOOK」データベースより)
いや〜。駄作。
こんなのが江戸川乱歩賞受賞作だってさ。
良くて駆け出しミステリー作家の習作ってとこ。
文体も無理に「文学」的表現を心がけ、
見事に失敗している。
ある店に何人入ってきたとか
そのうち何人が男だったとか
そもそも最初から店にいたのは
主人公なのか、相手なのか
そんな最低限の描写すら
いちいち読みにくい。
そもそも、元お笑いを主人公に
ハードボイルドを描くって
相当無理が無いか?
現代日本が舞台だから「拳銃」とかが
あるわけじゃなし。主人公が持っているのは
かつてのショウビズ界の人脈程度。
一応、言い訳のように書かれている。
お笑い界で成功するのは、実は
クラスの人気者やお調子モンではなくて、
私生活では非常にクールで
頭の切れる連中ばかりなのである・・
だから、元お笑い芸人の主人公は
「ハードボイルド」の主役を張れる!
そう言いたいのかも知れないケドも。
PONスコープで言えば下の上。
舞台設定とかミステリーのオチが
なんだそりゃ?って感じ。
登場人物に誰一人、感情移入が出来ない。
登場人物の女性の描写にも違和感。
主人公の元相方も思わせぶりな行動の割に
結局なんだそりゃ?だし。
「TV・芸能界」の闇とやらを
描きたかったのかも知れないが
だとしても、そんなことで普通、
人死になんか出ない。
この小説のように、もし出るとするなら
この小説は「ミステリー」ではなくて
「サイコホラー」を名乗るべきでしょう。
作者は野球が上手そうな名前だ。
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この小説は、なんか作者がホームレス中に
一念発起して書き上げて受賞。
おかげで社会復帰を果たせたんだとか。
・・道理で、ね。
つまり作者がホームレスになる
前に得た知識だけを元に
ドロップアウト中にもくもくと書き上げた・・
小説すべてが、作者が頭の中の妄想で
ストップしている感じなのです。
社会の仕組みとか
登場事物(特に女性)の言動
妙に古臭さが漂う。
見てきて書いたようなウソが
全然書けていない。
「今」を知らないんだから。
書き様が無い。