2007年09月26日

「時生」 東野圭吾 

上司から借りた文庫シリーズ
(いつの間にかシリーズ化?)
今回はこれ、東野圭吾氏「時生」です。

〜明日だけが未来じゃない〜

<あらすぢ>
不治の病を患う息子に最期のときが
訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、
二十年以上前に出会った少年との想い出を
語りはじめる。どうしようもない若者
だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と
共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の
行方を追った―。過去、現在、未来が
交錯するベストセラー作家の集大成作品。
内容(「BOOK」データベースより)

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面白かった。ほぼ一気に読んでしまった。
(正確にいえば3通勤片道分程。
 1通勤片道は1時間とお考えになれば
 目安となるでしょう)

たぶん、数多の読書ブログで
語られることと思いますが
ひとことで言うならば
(以下ネタばれ)・・



日本版「バックトゥーザフューチャー」
なんですけどw。
ま、これだけネタばらししてしまえば
あとは推して知るべしって感じです。
人によってはその辺りに多少「あざとさ」を
感じる人もいるかもしれませんが、
読後の感動は損なわれるものではないです。

現代日本→1977年頃の日本なんで
当時の日本の世相(サブカル)と
そのギャップが楽しい。

「ピンクレディー」「キャンディーズ」
「インベーダーゲーム」「ハイセイコー」

「駅のある場所で待ち合わせしたのに
 その人に会えなかったとき
 あなたならどうします?」

「そりゃ、掲示板に書いておくとか」
「駅員を電話で呼び出すとか」

「違うんだな・・」

この父親の若い頃がどうにも
「フーテンの寅さん」のように描写されてまして
タダでさえヤング父親は「根性曲り」で
結局は正体不明の若者である「トキオ」と
何かというと衝突するのですが
「トキオ」と会ったとき、初対面なのに
懐かしさすら感じ、けんかに巻き込まれたら
自分をおいてでも、まず他人であるはずの
「トキオ」を守ろうとした自分を発見、
「トキオ」の言葉に一旦は心では反発しても
彼の眼を見たら、最後は結局彼の言うことを
聞いてしまう・・。

作者のご都合主義とは取りたくないですね。
ここは「親子の血の結びつき」の素晴らしさ
ということに、軍配を上げておきましょう。

「あのひとの若気の至りを見るのはつらい・・」

どうしようもない若者が
最後にはできた父親になる。

ちょっと出来すぎ?な気もしますが
ま、ファンタジーとしてそれもアリです。

PONスコープでは
面白さは上の下、
文体の読みやすさも上々です。

映画秘宝だったかなんかで、
最近の日本映画にはもう
「鈴木京香」と「浅田次郎」はいらない!
それからモチーフとして
「タイムスリップモノ」
「難病モノ」
「死者復活モノ」

これらは当面の間全面禁止だッ!!と
痛快な暴言を吐いてたけど
それはそれで一理あるかもしれない。



文庫: 544ページ
出版社: 講談社 (2005/8/12)
ISBN-10: 4062751666
ISBN-13: 978-4062751667

「でかいことがしたい
 一発当てたい」

「そう言う台詞はね
 本当の馬鹿しかいわないんだよ」

「何しろ手がかりが花やしきだけだもんな。
 もうちょっとなにかヒントをくれりゃあ
 いいのにさ。」

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ネタばれというよりは
この小説の最後のお楽しみってことで
本文中には記載しませんでしたが
意外なところで
「日本坂トンネル」の玉突き衝突事故
が出てきます。

自分、この悲劇にはちょっと思い入れがあります。
有難いことに、親族が巻き込まれたとか
そんな話では全然ありません。

「太陽にほえろ!」でボンが殉職する話
(電話ボックスでボスに報告しながら
 息絶える・・)がちょうどその事故の日に
やってまして、彼の壮絶な「殉職」を見たあと
風呂に入って寝ようか・・そう思った矢先
TVでニュース速報が「ピコン・ピコン」と
それが「「日本坂トンネル」玉突き衝突事故」の
第一報だったんですね。

親父がちょっと真面目な顔になって
急にチャンネルを変えはじめたことに
なにか「非日常」を感じて
風呂に入れ!という母親の言うこともきかず
ニュースを食い入るように見つめていた・・
なんかそんなエピソードを覚えていて
日本坂というと「ボンの殉職」と
「あの日の家庭の風景」を思い出すのです。

・・書いていて思ったけど
自分の記憶が正しいか
ちょっと自信なくなってきた。
「太陽にほえろ」放送終了間際ってことは
日曜だかの夜九時近くだと思うけど
あの事故は夜に発生したっけ?
まあいいか。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
東野 圭吾
1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学
電気工学科卒業後、生産技術エンジニアと
して会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。
1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回
江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。
1999年『秘密』(文春文庫)で第52回
日本推理作家協会賞受賞

東野圭吾さんの作品ではこの他に
「あの頃、僕らはアホでした」も
読んだことがあります。
「泉麻人」系の私小説でした。


posted by PON at 21:00| ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | 読書(ミステリ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
PONさん、こんばんは。( ^-^)/
リンク、ありがとうございました。

「時生」、昨日読み終わりました。(^^)
「さよならの代わりに」同様、スゴく良かったです。最初の一行から引き込まれ、気がついたら読み終わっていた、という感じです(実際には2日で読みました)。

併せて、PONさんの書評も読ませていただきまました。

>どうしようもない若者が
>最後にはできた父親になる。

>ちょっと出来すぎ?な気もしますが

まったく同感です。(笑)
人間、こんなに変われるものかなと思いました。(^^;

>〜明日だけが未来じゃない〜

これは、名セリフですね。(^^)
実は私は、東野圭吾の作品は半分くらい読んでいるのですが、名セリフが多い気がします。

ちなみに、私の一番のお気に入りは「変身」です。

ところでこのストーリー、タイトルは忘れましたが、清水義範の作品で、お爺ちゃんに先立たれたお婆ちゃんが、タイムマシンで独身時代の若いお爺ちゃんに会いに行き、色々アドバイスをする、というのがあり、それと似ているなと思いました。

それでは、また書評を読みに寄らせていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。m(__)m
Posted by Super源さん at 2012年01月09日 20:34
>Super源さん様

どうもです。PONです。
これまたご丁寧にリコメントいただきまして
感謝です。

>リンク、ありがとうございました。
はい、通知がまだでしたがリンク張らせて
いただきました。以後宜しくお願いします!

>「さよならの代わりに」同様、スゴく
>良かったです。最初の一行から引き込まれ、
>気がついたら読み終わっていた、
ホントですね〜。東野氏はその辺うまいです。
なんか第二の赤川次郎的な匂いすら
勝手に感じております。

>併せて、PONさんの書評も
>読ませていただきまました。
有難うございます。が、あれを「書評」と
いうのはカンベンしてくださいw
いやホントに。チラシ裏の落書きです。

>ちなみに、私の一番のお気に入りは
>「変身」です。
それはまだ、読んでいないですね。
探してきます。それとおかげさまで「時生」
また読みたくなってしまいました。
実は売ってしまったので(笑)これも
探してきます。

>ところでこのストーリー、タイトルは
>忘れましたが、清水義範の作品で・・
調べてみました。これですかね↓
http://homepage1.nifty.com/eien/list/kouda_01.htm
>また逢う日まで

これもまた探してきますね。
それでは今年も宜しくお願いします。
Posted by PON at 2012年01月10日 13:04
PONさん、こんばんは。( ^-^)/

>また逢う日まで

あ!(゚o゚)これです、これです。(^^)
調べていただき、ありがとうございました。

実はこれ、読んだのがもう20年近く前で、しかもその本は売ってしまったので(爆)、タイトルが分かりませんでした。

これからは、ちゃんと調べてから書き込むようにしますね。

というより、ここに書いたら、この話し、また読みたくなりました。(^o^;

私も探してきます。(笑)
Posted by Super源さん at 2012年01月13日 19:17
>Super源さん様

またまたご丁寧に有難うございます。
しかしながらSuper源さんの丁寧さには
頭が下がります。たしか他にもブログを
複数、お持ちでしたよね。
これは見習わないといけません!

>これからは、ちゃんと調べてから
>書き込むようにしますね。
別に(笑)そんなのいいですよ〜。
むしろ、なんだろう?って調べるキッカケに
なりますからね。

>私も探してきます。(笑)
はい。それではまたです。
Posted by PON at 2012年01月19日 13:11
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